2011年05月27日
学生のときの教授の教えで身に付いているものが有ります。
それは、『五感で違和感を感じるものは危ないものだから気を付けろ』
これは、初めての化学実験ときに教えられたものですが、
人間の五感の大切さや、自分の安全は自分で守れ
ということだと捉えています。
なるほど、この教授の教えが正しかったことを、
後で理解できたものが幾つもあります。
例えば、ダイオキシン。
民家や農家がビニール類を焼却炉で燃やしているとき、
その煙を吸い込んでしまうと、ものすごい頭痛になります。
なので、煙を見ると本能的に吸い込まないようにします。
何のことはない、ダイオキシンの発ガン性が明らかになり
ビニール類を低温で燃焼させないため法規制が出来ました。
例えば、断熱材。
アスベストは肺ガンになるとして、かなり前から規制されていますが
グラスウール系断熱材は日本国内では規制対象でありません。
以前はグラスウール系断熱材は、
危険性の表示もなく、マスク着用の表示もありませんでした。
しかし、グラスウール系の断熱材を扱っていると、
皮膚がチクチクしたり、喉がイガイガしたり咳が出たりします。
これなんか、五感で危ないことを示しています。
今では、グラスウール系断熱材の包装にはマスク着用と表示されています。
現在、グラスウール系断熱材は欧州では規制されていますが
日本国内では規制されていません。なぜ欧州と日本で違うのか?
珪肺、塵肺などの健康被害は既知ですから、
グラスウール系断熱材を日常的に扱う人は、
安全サイドで考えた方がよいでしょう。
例えば、高所を怖く感じる。
これは落ちたら大けがをするか死ぬことを
生物としての太古の昔から経験や知識が本能になったものです。
高所を怖く感じない人もいますが、
これは慣れによるものか、または安全が確保されている場合です。
例えば、放射線。
皮膚感覚や臭覚では感じませんが、漠然とした不安を感じます。
これは、理解できないことに対する恐怖なんだと思います。
何ミリシーベルト以上なら確実に危険だと分かっていて、
更に教育が行き届いていれば
安全範囲の数値なら、恐怖感は出ない筈です。
火は目で見えるので、自分が安全な状態なら
火の恐ろしさを感じることはあっても、逃げ出すことは不要です。
なので、理解できないことも五感として違和感を感じるのでしょう。
もっとも、知識、経験、教育に由来する五感が働けば
現代科学で解明されてない原理を用いたエセ燃費改善グッズについても、
不可触(猫またぎ)すべきものだという感覚が生ずる筈です。
つまり、ウサン臭く感じる能力も五感の一種でしょう。
ところが、販売SHOP、紹介雑誌が存在するので、
世間で認知されたものだと誤って捉えた人にとっては
不可触(猫またぎ)すべき感覚が生じません。
やはり、ウサン臭いものや詐欺商品は、
販売SHOP、エセ雑誌を根絶せねばなりません。
ましてや、ヌバルDラーで販売すべきものではありません。
あ、少し脱線してしまいますた。
ただ、人間の五感や認識には困った特性が有ります。
それは、慣れで感覚が鈍ることです。
普段から綺麗な景色を見慣れていると、
少し綺麗なぐらいでは感動しなくなります。
悲しい慣れです。
普段から、すっ飛んで走行していると
法定速度では、何も感じなくなってしまいます。
なので、高速道路をエコランしていると漫然運転になってしまい、
危険回避が遅くなったりします。
怖い慣れです。
爆走系おとうちゃんの運転で育った子供は
アッチコッチにGかかりまくりでも、車酔いしない成人に育つでせう。
ついでに首が太くなる鴨しれません。
笑えない慣れです。
最近の東京電力の発表で
実はメルトダウンしていた、
実はメルトスルーだったかもしれない、 については
今になって聞けば、わずかな恐怖感だけです。
やっぱりメルトダウンだったんだ。その程度にしか感じません。
東京電力や政府が、人間の感覚の慣れを知っていて
パニック防止のため意図的に情報を後出ししたのなら、大したものです。
人間心理の理解度の点で、凄いということだけは認めてあげましょう。
但し、パニック防止のため意図的に情報開示しなかったとしたら
為政者として、そのときは正しい判断だったかもしれません。
しかし、情報操作したことが明らかになったら
潔く責任を取る前提で行うべき情報操作だと思います。
そうそう。
国家間で嘘をついても、国民に嘘をついても
それは、政治という言葉で片づけられるそうです。
そういうことを知った上で、
裏読みできる賢明な社会人になりたいものです。
Posted at 2011/05/27 12:37:59 | |
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徒然なるヒマ話 | 日記