
みなさん、こんにちは!
11月9~11日の3日間、V40で島根県の隠岐諸島を巡ってきました。
交通手段で迷いましたが、いろいろと調べているうちに隠岐汽船がお得なマイカープランを用意していることを知り、船便や現地レンタカー、さらに宿泊手続き等の煩わしさがほとんどないことが決め手となり、憧れの地をV40で楽しみました。
恥ずかしながら隠岐とは隠岐の島1島だけだと数ヶ月前まで思っていました。正確には「隠岐諸島」と呼ばれ、「島前(どうぜん)」と「島後(どうご)」で構成されています。島後は円形の島後島1島だけで、こちらが隠岐の島(町)となります。島前は中ノ島(海士町)、西ノ島(町)、知夫里島(知夫村)の3島を指します。
タイトル写真は西ノ島・国賀海岸の景勝地「摩天崖」で出会った放牧されている馬たちです。
<11月9日(土)第一日 ~名古屋-松江-七類-島後~>

フェリーは午前9時に島根県松江市の七類港出航。絶対に遅れることはできないので、午前1時過ぎに自宅を出発。当然早く着きすぎたので、宍道湖方面に寄り道してCP未取得の「佐太神社」で参拝(^^;)
今旅の無事を祈願しました。

20kmほど走り七類港に到着、乗船手続きをしてクルマの誘導を待ちます。隠岐汽船は3隻のフェリーと1隻の高速船を所有。島後に最速で到着できる「おき」にV40で乗り込みます。

今旅で一番のサプライズは3回の乗船すべてで最上級の特別室が割り当てられていたこと。こんな船旅は初めてで、最初は落ち着きませんでした(笑)
事前予約のオフシーズンとはいえ、隠岐汽船さんの粋な計らいに感謝あるのみです。

七類港から出港!格好良いメテオプラザの景観を海側から楽しみます。

島後まで約2時間30分。特別室は客室の中で最前部にあり、島後到着が迫っていることを部屋から確認できます。すこぶる快適な船旅です。

島後・西郷港に無事到着。そのままV40で隠岐ファーストCPとなる「隠岐空港」へ。

グレーCPが目に付いたので「銚子ダム」にも立ち寄りました。ダムカードもゲットできラッキーと思っていましたが、ここから名水CP「壇鏡の滝湧水」に向かったルートが今旅唯一の失敗かもしれません…。

県道から林道に入って向かっていましたが、かなり手前でCPをゲットできたため、途中で次の目的地「那久岬」方面に折れてしまいました。しかしこの林道はほとんど整備されておらず落ち葉と枝で道路がほぼ埋め尽くされている酷道でした。写真は県の観光連盟から拝借した「壇鏡の滝」。行かれる方は海側から一本道で向かうルートをオススメします。

那久岬に到着。まずまずの眺めですが、苦労して訪問した割には・・と正直思ってしまいしました。

島外周を北上して「油井の池」です。湿地の池は島後形成時の火山の噴火口と伝えられていて、貴重な動植物が数多く生息しているそうです。

事前リサーチで昼食は「志母うどん」さんと決めていました。讃岐うどんの出汁が絶品、さらに取れたての魚をリーズナブルなお値段で調理してくれます。お刺身もとても美味しかったです。ただ、お店を探すのに苦労するかもしれません。

重栖湾中央にある切り立った海岸線をつなぐ「福浦トンネル」です。最初はハンマーとノミを使って掘っていたそうです。写真は北口で通行止めとなっています。

県道から細いクネクネ道をかなり進んでローソク島展望デッキ駐車場に到着。島後一の観光スポットといわれる「ローソク島」を眺めます。海から約20mの高さでそびえ立つ奇岩、夕陽を頂上に合わせた写真をよく見かけます。観光船で近くを周遊できるそうですが、10月末まででした。

この展望台からは馬背(うまのせ)島の景観も楽しめ、こちらも見事でした。

R465まで戻りCPとなっている隠岐国一宮「水若酢神社」で参拝。

島後北端まで進んで「白島展望台」からの眺めです。海触による断崖とアルカリ石英粗面岩の白い岩肌が美しく自分では島後一の景観と感じました。先月訪問した浄土ヶ浜と似ています。

外周路(R465)を南東に進んで山中をしばらく走って「トカゲ岩」です。いやぁこれはまさしく崖を垂直に登るトカゲです。頭から尻尾の先までで26mあるそうです。

海側に戻って「浄土ヶ浦」です。10種類以上の岩石が狭い範囲に分布し、海岸は複雑に入り組み変化に富んだ景観です。

この日最後の訪問は「佐々木家住宅」。隠岐造りと呼ばれる隠岐独特の建築様式で、身分の違いや用途によって使い分けられる玄関が三つあることが最大の特徴です。日没の時間でしたが入場料を払ってたっぷりと中を案内してもらいました。

初日の宿は隠岐プラザホテル。紫のアメジストがお出迎え(笑)

風呂に浸かり楽しみな夕食タイム。プランでは「しまどれ桶盛り海鮮会席」となっていましたが、とにかく魚が新鮮で美味い! 写真の料理ほか食べきれない量を美味しくいただきました。

食後はいつもながら体力の限界。七類港までの距離を差し引くと島後島内での走行距離は170kmぐらいですが、ほとんど険道なのでかなり疲れましたzzz
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<11月10日(日)第二日 ~島後-島前・中ノ島-島前・西ノ島~>

2日目の天気は雲が多めながらまずまず。ホテル廻りを早朝散歩です。まずは天神橋からホテルをパチリ。このアングルだと格好いいです。

ホテルの隣「水祖神社」で参拝。

ホテル最上階のレストランはガラス張り。朝の港の景観を楽しみながら朝食です。

慌ただしくチェックアウトして、島前に向かうべくフェリー「しらしま」に乗り込みます。

西郷港(写真)を出航して島後とお別れ、島前・中ノ島まで1時間の船旅です。あっ、こちらも特別室です(^^;)

菱浦港に到着し、2日目最初の訪問地は「隠岐神社」です。御朱印をいただこうと思いましたが住職不在の時間と重なってしまい残念。

狭い道をひたすら東進して「明屋海岸」です。写真は屏風岩で、ハート型の穴が開いているのが確認できます。なので最近は「ハート岩」とも呼ばれているそうです。

島沿いに南下して名水CP「天川の水」です。これにてハイドラの目的は達成、名水コンプまで残り1つとなりました。

中ノ島西北端まで走って「木路ヶ埼灯台」へ。今旅では行けなかったのですが、知夫里島を見渡すことができました。

菱浦港に戻るため北上して中ノ島最後の訪問地「七尋女房(ななひろにょうば)岩」です。高さ6m、幅2m、なんとも言えない表情の奇岩です。ゲゲゲの鬼太郎の水木しげる先生が海士町を訪れた際、七尋女房岩にそっとふれたところ霊気を感じたと看板に書いてありましたが納得です。この島最大のヒットスポットだと自分では思ってます(笑)

設定時間前に菱浦港に戻れたので、事前リサーチしていたターミナル前の「島生まれ島育ち 隠岐牛店」で隠岐牛三品盛のランチをいただきました。隠岐牛は島前のあちこちで放牧されているのですが本当に美味です。次に向かう西ノ島で美味しさの秘密が分かりました。

島前での島間移動は内航船を使いました。写真の「フェリーどうぜん」でV40とともに西ノ島に向かいます。

わずか3時間の滞在で中ノ島・菱浦港を出発。でも次の西ノ島までたった15分です。

西ノ島・別府港から上陸後、まず向かった先は予定外の「美田ダム」です。グレーが気になってつい立ち寄ってしまいました(^^;)。これにて隠岐諸島CPフルコンプです。再び別府港まで戻り、島前集合庁舎でダムカードをゲットしました。

続いて難所の「焼火(たくひ)神社」へ。写真の入口地点まではクルマで行けます。

焼火山中腹までまずはひたすら階段を登ります。中々の急勾配でかなり脚にきます(汗)。ところどころで右上写真のように視界が開け勇気づけられます。階段がなくなると勾配も弱まりハイキング気分に変わります。巨大な石垣が現れますが無人の社務所が建っていました。さらに進んで右下ご神木と対面すると本殿はもうすぐです。

ついに本殿に到達!岩にめり込み、ただならぬ威厳を感じます。焼火神社は隠岐島の社殿では最も古い建築とされており、国の重要文化財に指定されています。日本海の船人に海上安全の神と崇められているそうです。

瀬戸山トンネル→西ノ島大橋と抜けて「由良比女神社」です。イカ寄せの浜に面し、隠岐一宮です。なお焼火、由良比女両社の御朱印は別府港の西ノ島町観光協会でいただけます。

さて、ここからが絶景ドライブの始まり! 鬼舞スカイラインで南下、標高はさほどありませんが素晴らしい天空の道です。

「鬼舞展望所」から西ノ島南端を望む眺めです。

いったん下って「三度埼灯台」に向かいましたが、下の港からでは灯台は見えませんでした。狭い道を苦労して走ったのですが・・

再び登って次は赤尾スカイラインを走ります。赤尾展望台から国賀海岸方向の眺めです。

その国賀海岸に向かう途中で隠岐牛の群れと遭遇。仔牛を連れているせいかちょっと威嚇されましたが、悠然と歩いています。隠岐牛の旨さは、このストレスフリーの放し飼い環境にあるのだと思いました。

国賀海岸の駐車場に到着、ここからは徒歩で散策です。少し下りて奇岩群を一望。あまりの絶景に衝撃を受けました。

左上は国賀神社、右上は散策路から望む摩天崖で海抜257mの大絶壁です。左下はここでのハイライト観音岩を東側から、右下は観音岩のクローズアップです。観音岩は日が沈むころに、火が灯ったろうそくに見えることから「ローソク岩」とも呼ばれています。

もう一つの目玉はこの「通天橋(つうてんきょう)」。海に大きくせり出した岩石の中央部が海蝕作用によって抉り開けられたそうで、大自然の造形美にただただ酔いしれました。

散策路でも行けるのですが時間がかかるので「摩天崖(まてんがい)」にはクルマで向かいます。駐車場から崖の先端を目指して歩くとお馬さんがお出迎え。馬もこの辺りでは放し飼いの放牧です。大変見晴らしが良いため第二次世界大戦中の旧日本軍監視所跡があります(左下)。右下は東方向の景観です。

ハイライトは先ほどの奇岩群と赤尾展望台方向の景観です。言葉は要りません。

この日最後の立ち寄り地は「外浜海水浴場」。こちらの岩肌も迫力がありました。

西ノ島の宿は「国賀荘」。高台にあり部屋の海側は全面ガラス張り、寝転んでも景色を楽しめます。

夕食は国賀料理がドーン。定番?の刺身、隠岐牛のほかアワビ、岩牡蠣など超盛沢山で“苦しい幸せ”を堪能しました。

2日目2島での走行距離は145km。特に中ノ島は駆け足でしたが、ほとんどセンターラインのない道を良く走りましたzzz
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<11月11日(月)第三日 ~島前・西ノ島-境港-鳥取-名古屋~>

ついに最終日、朝食を摂って西ノ島最後の訪問地は「黒木御所」。倒幕に失敗し、隠岐島配流となった後醍醐天皇の行在所と伝えられる場所です。皇室では後鳥羽上皇もこの地で幽閉されています。

すべての旅程を終え、別府港・西ノ島町観光協会で焼火権現のブロンズ像を発見。水木先生が頭をなでると船に酔わなくなったそうです。この日は高速船が運休になるほど、日本海は強風で時化ているとの情報が入っていました。

2日目と同じ「しらしま」が定刻通り入港してきました。本土の到着先は鳥取県の境港です。ただし乗船時間は3時間に延びますが特別室なので(しつこくてスミマセン)気になりません。

今回上陸できなかった知夫里島の来居港に入港して、いざ本土に向かいます。

乗船時に「相当の揺れを覚悟してください」と言われましたが、本当に物凄く揺れました。水しぶきが窓にどんどん飛んできます。

何とか本土に入り、美保関を回り込むと揺れは嘘のようになくなりました。境水道大橋の真下からパチリ。焼火権現効果か?船酔いせずに境港に無事到着。

行きと同じ道ではつまらないので、しょうがなく?鳥取県の未取得CPを取りながら帰ることにしました(^^;)。まずは湯梨浜町「倭文神社」を参拝。

ランチを鳥取市「道の駅 西いなば 気楽里」に立ち寄りました。この後の「宇倍神社」はCPだけ取得して鳥取道-中国道経由で名神に入ります。

さほど渋滞はなく無事に帰宅。素晴らしい3日間の旅は幕を閉じました。

旅行を計画するまで「隠岐」といっても私の中では“島流しの地”のイメージぐらいしかなかったのですが、実際に訪問した今では「歴史と景観と食」が完璧にそろっている至高の島々と断言できます。
最近は訪問地で記念品を購入するのですが、今回はチョコレートだけ。そう、もう一度必ず行こうと思ってます。
そしてM1となった昭和の名水CPは北の離島。こちらも来年五輪前にはコンプを目指します。
長文に最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。