今晩は・・・😊
My7・・・本日、「14時00分」・・・「長者ヶ崎」にて・・・。
今日は、「夏至」・・・梅雨の晴れ間を利用して、近場をランナバウトして参りました・・・。
今後、「駆動系」のUpgradeを検討している件に就いては既に御報告済みですが、その前に幾つか「課題」が見付かりましたので、「駆動系」に就いては、実施時期は現在、未定・・・。
ただ、今回は、Caterhamが純正採用している、「TITAN LSD」に関する、やや詳細な情報をご紹介致します・・・。
★問題点★
My7は、当初、BMWデフケース+TITAN LSDが標準装備でしたが、2017年、約30000㎞走行時に故障が発生、同一製品の新品に載せ替えて現在に至ります。
元々、Fordデフケース用にデザインされていたCaterhamのシャシーにブラケットを介して、BMWデフケースを取り付ける・・・この無理な構造にも問題があり、「リコール扱い」で、Dラーでの強化ブラケットへの無償交換が実施されました。
・・・このブラケットでも、「強度不足」という事で、My7では、ワンオフのブラケット&補強ストラットを使用しております。
ですが、BMWデフの本当の問題は、「ケース」ではなく、中の「LSD」にある・・・という事は、
「Caterham・・・雑感80・・・「駆動系」その3。」
https://minkara.carview.co.jp/userid/2045811/blog/45138910/
・・・でお伝えしてある通りです・・・。
★My7・・・「駆動系」の今後★
今後、デフに手を入れるなら、完全なアドバンテージのある「Ford Sierra デフケース」を使用したいのですが、それをやる場合は、かなりの「大作業」になります・・・。
その為、場合によっては、現在のドライブトレインをそのまま使用しつつ、問題の有る、「TITAN LSD」のみを別の優秀な製品に交換・・・という事も検討中です。
「最強ワンオフペラ」+「Fordデフケース」+「高性能LSD」+「強化ドライブシャフト」・・・コレが、「理想的」である事は間違いありません・・・しかし、かなりの「大仕事」・・・とにかく、「ワンオフパーツだらけ」の「最強仕様」ですからね・・・。
・・・すると、
1番、「現実的」な仕様は、現在使用中且つ実用上は全く不足のない、「CTGペラ(My7では問題のスプライン部分は改良してあります)」+「BMWデフケース」+「BMWデフケース用特注強化ブラケット」に、「高性能LSD」を組み込むだけ・・・コレなら、ドライブシャフトもそのまま使用できる為、1番の「近道」ではあります・・・T7的な「最強仕様」ではありませんが、現実的には、「Fordデフケース」使用時と同等のパフォーマンスを達成できる仕様ではあります・・・。
・・・ただ、個人的には、「妥協感」・・・アリアリです・・・というより、
自分の言う、「最強仕様」が、「オーバースペック」・・・というだけのお話なのですが・・・😅
何故この様な事を言い出したかと申しますと・・・
My7・・・「駆動系」に就いて、実は最近、「良くない症状」が出て来ているのです・・・。
・・・この件に就いては、CaterhamがTITAN LSDを採用した事が、「致命的なミス」であった・・・にも拘らず、現在もソレを採用し続けている・・・しかし、620Rや420Racing等の、「ハードな使用」を前提とした後発モデルには、「Fordデフケース」を使用・・・ただし、中のLSDは、「旧ZF系」が使われている物や「TITAN LSD」が使われている物など、幾つかのバージョンがある様です・・・。
そして、以上を踏まえた上で、ココからが本題なのですが、海外の「専門家」の意見を分かり易くまとめたレポートがありますので、以下に、「要点」のみをご紹介します・・・かなり長いコンテンツですが、大変、詳しく、しかも専門家の間では、既に「定説」となっている内容ですので、是非、ご一読下さい・・・。
★Caterham 純正オプション「TITAN LSD」についての詳細(抜粋)★
『BMWリミテッドスリップデフ-タイタンの問題』
2010年以来、BMW 168ディファレンシャルは、Caterhamが推奨するオリジナルの装備に適合しています。リミテッドスリップデフの場合は、タイタンリミテッドスリップユニット(LSU)が取り付けられます。
2015年モデルまで、タイタンはカーボンフェースクラッチプレートを所有していました。後のプレートは、寿命を延ばすために焼結金属仕上げになっていますが、ある程度、騒音、振動、ハーシュネス(NVH)が発生します。
英国の7の所有者は、カーボンフェースプレートが予想よりも急速に摩耗していることに気づきました。一部の所有者は、わずか3000マイル(4830 Km)でTitanのLSD機能が完全に失われたことを経験しています。
少数派は、6年から7年の期間にわたって20000マイル(32190キロ)以上のタイタンの「生き残り」を経験しました。
英国の所有者から収集された証拠によると、カーボンフェースプレートとタイタン全体の平均寿命は3年または9000マイル(14484 Kms)をわずかに超える可能性があります。
長寿のように見えるタイタンは、何年も前に信頼できるLSUとして機能しなくなった可能性があります。必然的に、特に危険の兆候に気付いていない場合、内部コンポーネントがいつ故障するかについての賭けです。
これは、ケーターハムカーズが悲しいことに見落としていた問題です。引用:'カーボンプレートの寿命の深刻な問題-タイプディファレンシャルについて、これは私が調査するためにリソースを捧げようとしているものです。皮肉なことに、ノイズを減らすためにカーボンプレートが導入されましたが、時期尚早の摩耗の報告が最初に現れ始めたとき、私たちはしばらく前に焼結プレートに切り替えました。
LSUの操作中、プレートの表面仕上げの劣化により、内部コンポーネントのセットアップと公差が変化し、円錐形の「コルヴィルスプリング」とシムの完全性に悪影響を与える可能性があります。その結果、これらのコンポーネントは、ケーシング内に破片を分散させるいくつかの部分で破損することがよくあります。早期に検出されない限り、ディファレンシャルの故障が保証されます。この期間中に、除去されたカーボンはディファレンシャルオイルと混合し、ベアリング、シール、場合によってはクラウンホイールとピニオンに影響を与える微細な研削ペーストを作成します。
では、なぜこの問題が発生しているのでしょうか。メーカーとしてのタイタンは、
「12か月ごと、レースシーズン、または10000道路使用マイル(16000 Kms)ごと」のオーバーホールを推奨しています。より高い走行距離または追跡日数を考慮に入れると、
10000マイルまたは16000Kmのしきい値が減少します。実際、純粋に道路で使用されるセブンの場合、
オーバーホール期間はわずか2年で繰り返される可能性があります。
残念ながら、サービス要件や間隔に関する情報が所有者に公式に提供されることはありませんでした。販売時点でも、オーナーズハンドブックのサービススケジュール表での公開でもありません。
理由?引用-'私たちは所有権を面倒にしたくありませんが、デフの選択に関しては、当時のCaterhamチームがこれを間違えたことがますます明らかになっています....それを修正する必要があり、私はそれを最初に認めました。
しかし、Titanメーカーの推奨事項は常に存在し、すぐに利用でき、簡単です。
☆所有者はどのようにしてこの問題を軽減するのを手伝うことができますか?シンプル–予防措置:
1.ホイール回転チェック
車の後部を上げた状態で、1つのホイールを回転させます。反対側のホイールは同じ方向に回転するはずです。非回転または反対側のホイールの反対方向への回転は、LSUの機能が低下している可能性があることを示しています。非回転とは、「通常の」オープンディファレンシャルおよび故障したLSUと同じ操作を行うことを意味します。
2.磁気フィラープラグ
ディファレンシャルとLSUの状態を監視するために適合します。(ゴールドプラグマグネットプラグM22 x1.5 AP22)。
3.オイルサンプル
毎年実施してください。暗い、黒い、または非常に小さな破片が含まれている場合は、最悪の可能性があります。
4.オイル交換
年間走行距離/走行距離、車両の使用、またはオイルの種類によって異なります。2〜3年ごとに変更することを検討してください。
5.差動プリロードチェック
懸念の本当の原因がある場合は、このチェックを実行する必要があります。
・・・これには、2つのオプションがあります:
(a)車の後部を持ち上げます。後輪を取り外します。残りの3つのホイールで車両のバランスを慎重に取り、適切なサポートとチョックを確保します。車軸が外れるまで、回転方向に露出したハブにトルクレンチを適用します。デジタルレンチが理想的です。
(b)車の後部を持ち上げ、車軸スタンドを支えます。後輪を取り外します。適切なサイズの木材をスポークに通し、シャーシバーに注意深く当てて、残りのホイールを支えます。車軸が外れるまで、回転方向に露出したハブにトルクレンチを適用します。デジタルレンチが理想的です。
40ft / lbs =満足できる
20フィート/ポンド=サービスを検討する
15ft / lbs以下=障害が差し迫っている可能性があります
タイタンの機能喪失の兆候は、コーナリング中に増加するチャタリングとノッキングノイズを伴うことがよくあります。振動や過酷さも増す可能性があります。車を押すと、ハンドリング部門で奇妙な動作を開始したり、コーナーでの安定性が低下したり、特に静止状態から直線で加速したりすると不安定になることがあります。これらの属性は、オープンディファレンシャル状態である可能性があることを示しています。
6.OIL。これは、BMW /タイタンのディファレンシャルを維持するための重要なコンポーネントです。使用する主題は異なる意見を持っています。オイルを選択する際には、地域の気候条件と運転習慣を考慮する必要があります。
a.SAE 90 GL5LSオイル。
英国での使用に適しており、「温帯」ヨーロッパのほとんどと互換性がある可能性があります。2つの英国ディファレンシャルおよびLSUオーバーホールワークショップでは、BMW /タイタンにミネラルSAE90GL5リミテッドスリップオイルを推奨しています。このタイプのオイルは、広い周囲温度スペクトルで動作します。用途にもよりますが、純粋な鉱油であるため、合成よりも早く分解する可能性があるため、差を維持するために変更がより頻繁に必要になります。
b.75W / 140LS合成油。
この粘度とオイルの種類は、CaterhamCarsによって推奨されています。繰り返しのトラックドライブ、レース、極端な周囲温度に適しています。
このタイプのオイルには摩擦調整剤が含まれており、英国の有名なLSUとディファレンシャルオーバーホールワークショップの意見では、摩擦調整剤の追加は、タイタンや他のLSUの設計上の弱点によって作成されたNVHをカモフラージュして平坦にするように意図的に設計されています。
☆タイタンをオーバーホールできますか?はい。
Titan Express LSDリビルドキット– Titan Expressはこのプロセス用のパーツのキットですが、深い知識がない限り、トランスミッションの専門家にプロセスを任せることをお勧めします。残念ながら、LSUに注意を払うだけでなく、さらに多くの作業が必要になる場合があります。
ケーターハムカーズも同じものを提供します:リビルドキットBMWLSD-ケーターハムパーツ
☆タイタンに代わるものはありますか?はい。
1.ケーターハムカーズの小売交換用タイタン。
2.独立した英国のトランスミッションスペシャリストであるTracsport(SPComponents)は、耐久性と寿命のためにモリブデン表面プレートを利用した、実績があり、堅牢で、設計され、設計されたユニットを提供しています。
3.Drexler Motorsportは、BMWディファレンシャルのソリューションを提供します。
☆費用!すべての数値は概算です!
タイタンエクスプレスオーバーホールキット=£345 /ユーロ395
CaterhamTitanオーバーホールキット=£515 /ユーロ590
ケーターハム車の交換用タイタン=£996 /ユーロ1142
ケーターハム車の交換BMWLSD(3.64)=£2340 /ユーロ2683
ディファレンシャルサービスによるタイタンのオーバーホール=£1565 /ユーロ1794
TracsportLSUのアップグレードとディファレンシャルサービス=£1800 / Euro 2064・・・
・・・以上が、「レポート」の概要です・・・。
・・・ここでご紹介している、「TracsportのLSD」は、Garage 7でもお取り扱いがありますので、興味のある方はお問い合わせ下さい・・・。
・・・現状、Caterham用LSDとしては、最高の実績品であるのみならず、Drexler等のLSDよりも大分、リーズナブルです。
Sierraケース用とBMWケース用とがご用意できますので、ハウジングは現在ご使用の物をそのまま使用できます。また、ファイナルは3.38位から4.11位まで選択できます。
・・・この他にも、更に「詳細な資料」があるのですが、あまりに長くなりますので割愛させて頂きます・・・。
・・・要点を申し上げれば・・・
●TITAN LSDは構造上、耐久性に問題がある
●他のLSDでも、「静的予圧」の点検を行うべき
・・・という事ですが、Caterham用TITAN LSDに於ける、「12ヶ月毎のOH」・・・あまりにも、「非現実的な要求」です・・・。
My7の場合、上記資料にある走行距離で、そのものズバリのトラブルが発生しました・・・。
そして現在、その時の「前段階」・・・即ち、「NVH」の増大が確認されて来たところです・・・。
コレが、
「夢の最強特注ドライブトレイン」を構築するよりも、直ぐに実施できる、
「現実的最強仕様」の採用を検討している理由であります・・・。
・・・多分、国内のCaterham7・・・特に、ハイパフォーマンス7の中にも、BMWケース、Sierraケースを問わず「TITAN LSD」を使用している個体は多いと思います。
それらの7では、重大なトラブルが発生するのは、
「時間の問題」だと考えて間違いない様です。
また、Sierraケースの旧Ford Motorsport LSDも、経年劣化している物が多く、適切なリペア用パーツもあまりないとの事。
更に、Ford Motorsport LSD(ZF)は、耐久性や実績では、「Caterham純正LSD」としては「最高」ですが、元来、Sierra用のLSDであるが故、予圧が高過ぎて、Caterham7用としては、パフォーマンスやドライバビリティの低下の要因となっている事も判明しているそうです・・・。
また、大量に製造されたため、コストダウンの為に、「耐久性」も今一つ・・・部品点数を減らして、単価を下げ、リペアパーツで定期的なOHを実施する事を前提に作られているそうです・・・しかし、その「リペアパーツ」自体が既に絶版。
それらの問題点をクリアしたのが、Garage 7で扱う、「SP Components製LSD」・・・という事になります。
実は、国内に、「Ford Motorsport LSD付き新品Sierraデフアッセンブリー」が数点、あるのです・・・が、上記のような理由により、My7では採用を見送りました・・・。
今回の投稿は、決して、「Garage 7の宣伝」・・・ではありません。
自分自身が、上記のような「情報」を知らず、国内ではその様な情報が全くなく、その為に、余計に数十万円のコストを掛けつつ、未だ、問題を抱えたままの、ワタクシ自身の反省から、同じ轍を踏んで頂きたくない・・・という、私自身の「老婆心」であります・・・。
・・・と言う訳で、「Caterham・・・20210621」・・・「情報」・・・大変長く、煩雑な内容となりましたが、お心当たりの方は、十分にご注意ください・・・。
・・・では皆様、また近々・・・😉