
以前の
ブログで
『スライディングスリーブに関しても書きたい事があるのですが』
と書いていたのですが、
ようやくその機会が訪れました(笑)。
デファレンシャルケースの完成を受けてジョイントフォークを
スリップユニバーサルジョイントに取り付ける作業を行い、
そちらも今回は何とか無事組み付ける事が出来ました。
ただ、グリスが多過ぎたのか、最初の状態より若干動きが重いんですよねぇ…。
その後で作業として必要となってくるのがスライディングスリーブの交換なんですよね。
最終的に使用することになった、スリップユニバーサルジョイントには
スライディングスリーブがセットされていて、
それは古いスリップユニバーサルジョイントにセットされていた物と見かけが一寸違っていたものの、
当初はそのまま使えるのだろうと思っていました。
それがある日、そのままではいけないと言う事が判ってしまいました。
今回のリアアクスル修理の中で英語版のマニュアルは
修理に関して深い部分に付いての記述があまりないという理由から
ドイツ語版と重複している部分以外はあまり見ていませんでした。
しかし、ある日、英語版の方を見ていた時、
リアアクスルシャフトに関するページの中に
ドイツ語版の方には載っていない図があるのに気付いたんですよね。
こりゃなんだろう?と思って訳してみたのですが、それによると
『新しいシャフト(ダブルビード)には古いスライディングスリーブを組み合わせてはいけない、逆もまた同じ。シングルビードのリアアクスルシャフトを車両から外した場合は新品のシングルビードシャフトを取り付けなければならない』
、、、と書いてありました。
新品のスリップユニバーサルジョイント自体はブッシュが大きくなっていた事からして、
品番変更後の新しいタイプなので
当然中にセットされているのは新しいスライディングスリーブの筈なんですよね。
(それで見かけが違ったわけなんですよね)
一方220の左のアクスルシャフトはシングルビードの古い方なので
もし新しいスリップユニバーサルジョイントを使うなら、
スライディングスリーブを交換しなきゃ駄目だわ、、、と気付いたわけであります。
よくよく調べてこれがドイツ語版に書いていなかった理由というのが判ったのですが、
それはドイツ語版は220SEbのマニュアルだったからなんですよね。
220SEbに関しては生産終了まで
シングルビードのアクスルシャフトしか存在しなかったみたいなのですが、
その後も同じリアアクスルを使い続けた230SLを含む何車種かで
途中からダブルビードへの変更が行われたみたいなんですよね。
翌日記:調べなおした所、220SEbにもダブルビードのアクスルシャフトは存在したみたいです。詳細は次のブログで…
つまり220SEbの生産中に作成されたであろう、コピー元のマニュアルに
その記述が入れられるわけが無いので入っていないのですが、
英語版は250時代までの他車種を網羅したマニュアルなので
その記述が入っていた、という事のようであります。
私の場合は最初古いスリップユニバーサルジョイントを使用する積りでいて
スライディングスリーブを交換すべく新品を買っていて
その後、スリップユニバーサルジョイントを新しくする気になったという経緯があるので
結果としてどちらも無駄にせず済んで良かったという感じなんですが、
最初からスリップユニバーサルジョイントを交換しようと思った人にとっては
なんだ、これも換えるのかい?って感じだと思うんですよねぇ…。
或いは気付かずそのまま組んじゃうと思うんですが、
私は偶然とはいえ気付く事が出来て良かったです(笑)。
画像左が新タイプ、右が旧タイプ(の新品)のスライディングスリーブです。
(旧タイプの方はまだニードルベアリングが付いていない状態です)
画像を見て判ると思いますが新タイプには先端のロックリングが無く(反対側も)、
この画像では判りませんが、内側のスプライン部の長さも新タイプは若干短いんですよね。
Posted at 2009/06/22 01:10:08 | |
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