今日はOH後水漏れエンジンの調査をしました。
昨日、仕事が早く終わったので会社の奥の方で放置プレイになっていたそれを
表まで引っ張り出してきて、エンジン台に載せる所までやってありましたので、
朝一から作業が出来ました。
とりあえずタペットカバーオープン。
タペットカバーは乗っけているだけの状態だったのですが、
このブログのスタートが丁度今のエンジンを見付けて積み込んだ所でしたから、
優に10年は放置プレイだったのに、中身はメッチャ綺麗でした。
カムスプロケットだって、タイミングチェーンだって、ガイドレールだって、
一寸見切れているテンショナースプロケットAssy.だって、
ぜ~んぶ新品で組んでいますから、本当に綺麗です。
シリンダーヘッドを降ろす作業に関しては岐阜から買って来たエンジンの方で書いてますので
今回はその辺りをふっ飛ばしていきなり御開帳です。
不本意ながら入れられた2番と4番のライナーを入れる際に面研されていますので、
デッキ面は綺麗なモノであります。
因みにピストンが湿っぽいのは、前日プラグホールから556を突っ込んでおいたからです(笑)。
で、レース屋さんに脅かされたというのが、
長年の放置でピストンリングが錆びて、
そのサビでシリンダーウォールが段付きになっているかも?って話だったのですが、
恐る恐る回してみると、6気筒とも段付きどころか錆も皆無。
クロスハッチも綺麗なままです。
やれやれこれでブロックの方は大丈夫か、、、と思ったのですが、
ふと、本当に100%シリンダーヘッドから水漏れしていたって考えて良いのかしら?
という気がしてきてしまいました。
内燃機屋さんがシリンダーヘッドに溶接修理痕があったと言った事で、
それだ!と思ってしまったんですけど、それはそう思っているだけなので、
ブロックの方が原因でないって証拠はどこにもないんですよね。
エンジンOH後は組んだ人間のミスでオイル下がりして白煙モクモクだったので
ヘッドを降ろして、その原因自体は判ったんですが、
OH時に面研しなかったから、この機会にやっちゃえと面研し直して載せたら、
100キロ程走行した後に水漏れし、その後多分2度ほどヘッドガスケットを換えたけど、
やっぱり100キロ走行後に必ず水漏れが発生するという感じでした。
私はその面研で溶接修理で閉じたクラックが再び表面化したのだと思い込んでいたのですが、
よくよく考えてみると、白煙モクモクの期間にはあまり長く乗っていないので、
果たして白煙を無視してそのまま乗って
水漏れが発生しない状態だったかというと判らないんですよね。
オーバーサイズピストンを入れるのにボーリングしているだけなら
恐らく大丈夫だったろうと思うのですが、
ライナーを入れたので面研しちゃってますから、
その研磨の際のビビりでクラックが入らないとも限らない気がしますからねぇ。
そういうシチュエーションで、、、という話ではありませんけれども、
以前、Wさんがあのブロック、割れる事があるんですよね~って仰っていた事もあるので、
可能性としては考えておいた方が良いのかも?という気がしてしまいました。
とりあえず、仕上げてもらう予定のシリンダーヘッドは
水漏れテストをやって頂く話になっているので、
その前に今まで載っていたヘッドの水漏れをチェックしてもらおうかな、、、と思っています。
それで水漏れが認められなければ原因はブロックの方ですから、
その場合は一旦ボーリングしてもらっているモノなので使えないのは無念ですけど、
そのブロックを諦めて岐阜で買って来た方のエンジンブロックを
もう一度ボーリングしてもらうしかないな、、、と思っています。
先日、気になる事があって岐阜から買って来たエンジンをチェックしていたと書きましたが、
実はそれを万が一使わなきゃならない場合の事を考えていたんですよね。
以前のブログでクランクメタルがリペアサイズ1らしいと書いたんですけど、
そこまで手を入れている割にピストンが80㎜のスタンダードのモノを使っていたので、
ひょっとしたらライナー入ってる?って思ったんですよね。
その時は1番のシリンダーしか調べなかったのですが、
一寸話の順序が違って、これは午後に調べたんですけど、
今日は6気筒とも調べました。
ガスケットの端がボアに沿っている部分では
ガスケットの跡が付いていたりして、少々判断が難しかったりするのですが、
220君の場合は沿っていない部分があるので、そこで見てみますと、
こんな具合に一目瞭然なんですよね。
これは今日バラしたエンジンのそれで左側がライナー入りで右側が無しです。
岐阜で買って来たエンジンの方のデッキ面を綺麗にして調査してみましたが、
ライナーを入れている気筒はありませんでした。
バラした時にはリングだけ換えたんでしょうかねぇ???
ってなわけで、いざという時にはそれをボーリングして使う事は出来そうなので
とりあえずは一安心でした。
さて時系列を戻して今度はバルブ外し。
バルブスプリングコンプレッサでスプリングを縮めているの図。
んで、こちらはコッターを外してスプリングが伸び切っているEX側のバルブなんですが、
上にも書いた、バルブ廻りの作業をして白煙モクモクの車の場合は、
この状態にした時にスプリングの真ん中に見えているバルブステムの位置にシールが見えちゃうんですよね。
で、リテーナーを外すとバルブのこの位置にシールが引っ掛かるのが正解です。
ステムの下の方が太くなっているのが判ると思いますが、
失敗作の場合はシールが完全にそこに乗り上げているか、
半分だけに乗った状態になっているかという感じになっているんですよね。
以前にも書きましたが、220君のEX側のバルブはリテーナーの下に
バルブガイドを覆う傘のようなものが付いていて、
その傘とバルブステムの間をシールするだけのバルブシールなんですけど、
上手く嵌めないとシールが傘からずり落ちるので、傘が役目を果たさず、
ステムとガイドの間から燃焼室にオイルが引き込まれてしまう、、、という事になっちゃうので
白煙を吐くという事になります。
一方吸気側シールは現代のモノと意味合いは同じなんですけど、
様子が全然違うんですよね。
こんな具合に、、、
シールはバルブガイドの上に載っていて、上からキャップが付く事でその場所に固定され、
方式自体は固定されているシールに対してバルブステムが摺動する今風の?ものになっています。
で、そのキャップをロックするようなものはなく、
その縁が内側のバルブスプリングで押さえつけられるようになっています。
そんなこんなでバルブ取り外し完了。
ついでにロッカーアームの支点も外しました。
この外した部品、全部新品なんだもんなぁ…。
10年間寝かすのは本当に勿体なかった。
バルブガイドも手前の一本を除き、製作ではなく新品で買ったモノです。
これ、MBの純正部品だったんじゃないかしら?
手前の色の違う一本は内燃機屋さんがミスって作り直して入れたモノなんですよね。
内燃機屋さんは自らミスっちゃったと言ってきて、
支障ないと思うからコレでイイよねって言われたけど、
私的には支障ないことないと思ったのでやり直してもらいました。
でも、今見ると、全然色が違うけど、これ、ひょっとして材質違う???
(私が本来は払うべきでない)ミスをやりなおす費用を払うから
ちゃんとした形でやり直してくれって言ったら、結構な嫌味を言われちゃったんですけど、
他の人もプロばかりの筈なのに
皆、あんな中途半端な状態で納得するものなのかしら?って思っちゃいました。
だとするとやっぱしおっかなくて、人には自分の車は弄らせられないなって思っちゃいます(苦笑)。
おっとっと、また話が脱線しちゃった。
とりあえず今日のノルマはここまでで昼前に終わったんですけど、
さっき書いたライナーの有無調査やら
降ろしたヘッドとブロックの方のデッキ面の面出しやら、
部品の整理やら、考え事やら、後片付けやらで
結局家に戻ったのは19時でした(苦笑)。
今日は会社に行ったのが7時半頃でしたから、途中の昼抜けとDIYのお店行きを差し引くと
大体10時間位あれやこれややっていた感じでありました。
メチャクチャ疲れました~。
ヤレヤレで御座います。