以前、こちらでアメリカの車屋さんで売っていた
220SEbクーペのボディに300SEL6.3のエンジンをぶち込んだ車両を紹介したことがありますが
ドイツでまた同じような暴挙(笑)を施した車両を個人が売りに出しているのを見付けました。
車両はコチラで御座います。
上の画像では見にくいのでリアの真正面から見ると、、、
6.3のネームプレートが付けられています(笑)。
どうせなら220SEの方も付けて欲しかった所ですが(笑)。
室内の様子。
後期内装の時代のステアリングが付いていますが、
これ、その前の世代のステアリングシャフトのままだと付かない筈なので、
理由は判りませんが、ステアリングシャフトの交換をしていると思われます。
ステアリングコラムごと交換したのかな?と思ったのですが、
ウインカーレバーが220用なのでそれが新しい方にポン付け出来るのかが一寸疑問。
ですが、コラムのシフトレバーがノブの形状からして新しい方のようなので、
コラムごとの可能性はありそうですね。
ダッシュボード上にシフトインジケータ―があるところからして
元々AT車だったろうと思うのですが(まぁ、後から設置した可能性もありますけど)
6.3用のATのレンジ切り替えをするのに古い方のシフトレバーの操作系だと
何か問題があったという事なんでしょうかねぇ?
一寸そこの所は調べてみないと判りませんが、
そうでないとわざわざ特別にステアリングコラムを入れ替える理由が判りませんからねぇ。
タコメーターは220用の場合、駆動はケーブルなんですが、
6.3や600は電気式であるため、エンジン側にそれ用のアウトプットがないので
どうやらこれは3.5クーペ/カブリオレ用を使用しているようですね(笑)。
因みに電気式のタコメーターは6気筒用と8気筒用の別があるので
6気筒の280SEクーペ/カブリオレ用を使用している事はない筈です。
600用が使用出来れば一番良かったんでしょうけれども、
シフトインジケータ―が内蔵になっていますし、
入手するのも3.5用より困難でしょうからねぇ。
※そもそも径が同じなのかも『?』ですしね。
シートのリクライナーのバックレスト取り付けネジが3本ですので
この時点でベースの220が1964年半ば以前の車両だろうと推測出来ます。
この画像中で注目すべきなのが赤丸の部分。
ハッキリ判別しきれませんが、
300SEL6.3の前期モデル用のエアサスの車高調整レバーのように見えます。
なのでいよいよエンジンルーム画像に移るのですが、、、
緑丸で囲った部分にエアサス用のコンプレッサーが付いていました。
前回紹介した改造車両にはそれがありませんでしたが、
車高調整レバーとコンプレッサーが付いているという事は
エアサスも移植しているということですね(汗)。
よくよく見るとパワステのタンクの脇にそれ用のバルブが付いているのも確認出来ました。
という事は恐らく足回りも丸ごと300SEL6.3から移植しているんでしょうね。
赤丸の部分にエンジンコンパートメントフラップが付いているので、
ここでベース車両は1963年の半ば以前の前期型という事が判明。
ただ、黄色丸の部分にはエンジンコンパートメントフラップ付きの車両では考えられない、
ブレーキブースターと一緒になっているマスターシリンダーが付いているんですよね。
このフラップの有り無しを境に
ブレーキのシングルサーキットとデュアルサーキットが別れているようなので
おのおのでファイヤーウォールのその取り付け部分の形状が違っている筈で、
ポン付けではこのブレーキブースターが付かないだろうと思われるので、
恐らくこの車には6.3のブレーキシステムまで全移植されていて、
それに伴うここの部分の改造も行われているだろうと推測されます。
と、ここまで見てくると、前回紹介の車両よりも遥かに完成度が高そうな事が判ります(笑)。
それだけにお値段もそれなりにお高くて99000ユーロとの事でした。
前に紹介した車両同様にサンルーフも付いていますし、
一寸イイナァと思ってしまいました(笑)。
どうやらクーラーレスのようですが、どうせここまでやるなら、
クーラーくらいは欲しかったですねぇ…。
Posted at 2019/12/06 19:47:37 | |
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