2021年05月21日
これ↓、こないだ見付けた動画ですが、
長かったけれど、興味深くて最後まで見ちゃいました。
ニュルブルクリンクを走行している1929年のSSKのオンボード動画だそう。
SSKはSSのフレームをチョン切った偽物(と言ってもSSでも数億するのですが…汗)もあるので
本当のSSKなのかは判らないのですけれど、
それはともかくとしてとにかく、SSKを操縦しているような気分になれる動画でありました。
(尤もこの車は右ハンドルなので実はコドライバー目線動画なんですけどね。
因みに1920年代終わりまでのMBの戦前車は右ハンドルが結構多いです)
ドライブ、という表現を使わないで操縦としたのは、
このドライバーの方、こんな(ホンマもんのSSKだったら)10億前後もする車で
結構攻めているんですよね(笑)。
こんな車をこんな風に自在に操れたら、さぞ痛快だろうなぁと思います。
最初の注目点は9分45秒からのスーパーチャージャーの作動音ですね。
ワルキューレの雄叫びと言われるその音を聴きたくて、
この動画を見始めたのですが、ここまでそれが聴けなかったので、
攻めてはいるけれど、エンジンの負担を考えてそこは温存走行なのかと思っていました。
戦前MBのS/Cはパートタイム式が多く、その場合、AT車のキックダウンの要領で
フルスロットルからもう一段踏み込むとそれ用のクラッチが繋がって
S/Cが働くようになっているのですが、
7ℓ以上の排気量があるのでそれを働かせなくとも、
当時のエンジンでも180馬力位はあったので、そこそこのスピードは出せるのですよね。
ドライバーの方、他の車種はそれを使わずにぶち抜いているのですが、
この時は、前方にSかSSを見付けて、それに接近していき、
ここぞという所でS/Cを作動させています(笑)。
ム”ェェェェェェェェ~という
その独特な作動音(過給音?)が溜まりませんな(笑)。
お次の注目箇所は12分8秒辺り。
ストレートに入って一寸走りが穏やかになったかな?という感じがするところで、
他のSSKらしき車に抜かれるのですが、
その抜かれた時には気付かなかったものの、後で抜き返す時に気付くとそれが何とSSKL!
(現存するのかさえ知りませんが)本物であれば元々が市販車ではない
ファクトリーチーム専用車なので数台しか生産されなかった超希少モデルで
『L』は『LEICHT』の略で、つまり軽量化されたSSKなんですよね。
軽量化されているだけではなく、高圧縮化(6.2→7)されていて、
今回調べて初めて知ったのですが、
資料の表によるとどうやらS/Cが常時過給になっているらしく、
それらによって高出力化しているみたいです。
その後、17分11秒近辺でもう一度そのSSKLに抜き返されるのですが
その時にはタイプは私には判別出来ないものの、シルバーアローも登場。
その3台で固まって走っている中、
18分頃に撮影車両と思しきBMWの3erツーリング?を抜きに掛かるのですが、
SSKのドライバーさん、そのビデオ用に見せ場とばかり、
またS/Cを作動させています(笑)。
それをパスした後、SSKLとシルバーアローは加速して行ってしまうのですが、
SSKがS/Cを作動しても全く歯が立たない所には
これが半レーシングのロードバージョンと完全なレーシングモデルの差なのだなぁと
感心してしまいました。
後半は他の車と競るシーンが少なく、
ドライバーも明らかにドライブモードに入っているので
面白味は尻つぼみになっていますが、とにかく楽しませていただきました。
色々欲しい車はありますが、こういうのを見ちゃうと、
戦前車というのも一度、所有してみたいものだなぁって思います(笑)。
無論、夢のまた夢ですが…(大笑)。
Posted at 2021/05/21 20:22:56 | |
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