2022年03月02日
最近、ワタクシ、縦目世代以前の古いMBのウエスタン自動車のプレートが
ちっとばかり気になっておりまして
ここの所ネット上で画像を漁っておりました。
んで、先ず気付いた事は基本的にそれ以前の世代のプレートには2種類あるという事でした。
画像なので、サイズ的な違いがあるのかどうかはまでは判らないんですけど、
ウエスタン自動車が東京へ移転する前後で違っているのですよねぇ。
ウエスタン自動車って元々は西日本でパッカードを売るために設立された会社だったので
設立当初は大阪にあったのですが、1954年に東京に移転しているのですよね。
なのでプレート上にあるOSAKA JAPANの文字が
TOKYO JAPANに変わっているのがひとつの違い。
もう一つの違いは打刻で記される内容の方。
大阪時代には上からMAKE、ENGINE-NO.、CHASIS-NO.、BODY-NO.、OUR CAR-NO.が
打刻されているのに対し、
東京時代では4番目のBODY-NO.に代わって
COMM.-NO.というMBでいうオーダーナンバーが打刻されるようになっているのですよね。
ただ、標本数が少ないので打刻に関しては東京時代に切り替わったのと
厳密に同じタイミングなのかが判りません。
先日、1955年頃製と思しき車両をお持ちの方とメールでやり取りをさせて頂いていた際に
黒い部分が居なくなっていて項目が判らなくなってしまっているという事だったのですが、
どうもCOMM.-NO.の記載がなさそうな感じのお話でしたからね。
あと、MAKE欄に付いては大阪時代はMERCEDES-BENZの文字が打刻だったようですが、
東京時代以降はそれがプリントになっていて、
且つ同じ列に別枠が設けられてそこにタイプ名が打刻される形になっているのですよね。
大阪時代のタイプ名に関してはMAKE欄のMERCEDES-BENZの後に続いて打刻されるものや、
OUR CAR NO.の項目の一番最初に打刻されるものなどのパターンがあるらしいです。
その他に細かいことを言うと
一番上に書かれている『ウエスタン自動車株式會社』の文字の間隔が
古い物の方が詰まっているように見えます(笑)。
ひょっとしたら若干書体も違うのかなぁ?
なんとなく古い方が味のある構成になっているように見えるのですよね。
とりあえず大阪時代と東京時代の違いに付いては判っているのはここまでで、
お次は東京時代の中での違いです。
黒でプリントされている部分に関しては恐らく変化が無いと思うのですが、
違うのはOUR CAR-NO.の書かれ方なんですよね。
1965年頃までは『M-』に5桁の数字が続く形になっています。
恐らく最初のMはMercedesのMと考えるのが妥当な所でしょうね。
それに続く5桁はウエスタンの管理番号なり整理番号なりかと思ったのですが、
同じ1964年式と思しき2台の220Sbで古い方の車体番号を持つ方のその番号の方が
数が大きかったですし、
その2台が2万番台だった所を
1963年式だと思しき230SLのこの番号は5万番台だったりしたので
この数は一寸謎ですねぇ。
1966年頃以降は色々な打刻形式があるみたいなんですが、
オーダー年が1966年から1968年の途中までは
COMM.-NO.の下4桁+アルファベット2文字+数字1つ、
オーダー年が1968年で日本入荷が1969年の車だろうと思うのですが、
COMM.-NO.の下4桁が最初に来るのは一緒で+アルファベット1文字+数字1つ、
1969年以降のオーダー年の車は最初にオーダー年の西暦末尾が入って
+COMM.-NO.の下4桁+アルファベット1文字+数字1つ、
オーダー年が1970年のサンプルが見付けられなかったので
残念ながら上記の内容と下記の内容の境かどこになっているのかが判らないのですが、
オーダー年が1971年の場合はCOMM.-NO.の下5桁+アルファベット1文字+数字1つ
オーダー年が1972年の場合は『MBY-』に続いて数字1つ+COMM.-NO.の下5桁
って感じになるようであります。
で、このオーダー年が1966年から1971年までの場合に
必ず一番最後に数字が1つ入っていて、
それがオーダー年の西暦末尾か、その次の数字になっている事から、
多分、ここの数字は日本に入荷した年の西暦末尾なんじゃないかと思うのですよねぇ。
オーダー年が1972年の車両の場合はCOMM.-NO.の下5桁の前の数字が
サンプル3つ共『2』だったので、断言は出来ませんが、
これの場合もひょっとするとここに入る数字は
オーダー年1971年以前の末尾の数字と同じ意味なのかも知れません。
何分、ネット上にあるウエスタン自動車のプレートは
打刻が加工されて消されている物が多い事もあり、
限られたサンプルの中からこうだろうと考えた話ですから、
ひょっとしたら間違った解釈をしている部分もあるかと思うので、
以上は私個人の考察として参考程度にして頂くようにお願いいたします(笑)。
MAKEに記載されるタイプ名も同型車同士で結構まちまちなようで、
例えば220Sbが220Sbと打刻されたり220SBと打刻されたり、
300SEラングでは輸入1号車だと思われる吉田茂さんの車両が300SE LOと打刻されているのに
同年の他のラングと64年のラングが300SELと打刻されていたりするのですよね(笑)。
220SEbクーペでも私のは220sEBって風にbじゃなくてsが小文字で打刻されているし(苦笑)、
こないだコチラで紹介した黒の車両は220SECPと打刻されていましたから、
本当にまちまちだなぁと思いました。
打刻は結構現場の気分次第だったところもあるのかもですねぇ(笑)。
こういうのも一つ眺めただけでは何も産まれませんけれども、
沢山のサンプルを集めて傾向を調べると一寸面白いものですねぇ。
って、こんなことで面白がってるのはアンタだけだろって言われそうですけどね(爆)。
Posted at 2022/03/02 06:19:23 | |
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