2022年03月25日
先日の集いで300SEL6.3のクランクシャフトには4種類あるという事を小耳に挟みまして、
ホントにそんなに沢山種類があるのかしら?と思ったのでちょいと調べてみる事にしました。
結果、300SEL6.3用としては2種類しかない事がわかりました。
がっ、600用にはEPC上で5種類のクランクシャフトの品番があり、
その内の2種類は他のひとつに統合されているので、
実質的には3種類存在している事が判りました。
300SEL6.3用と600用で重複している品番はないので、
車種のくくりではなく、6.3ℓのM100用としては
全部で5種類のクランクシャフトがあったようであります。
共通にしてしまって良さそうなものを重複させなかったというのは
両者の性格の違いに合わせて何か変化を付けてあるのでしょうかねぇ?
因みにそれぞれの品番はこんな感じになっています。
300SEL6.3用 エンジン型式100981 100983(983は220馬力の低圧縮バージョン)
1000304001 981 006335以前、983 000005以前
1000304401 981 006336以降、983 000006以降
600用 エンジン型式100980 100982(982は220馬力の低圧縮バージョン)
1000301001 980 000080以前
1000301501 980 000081-001005
1000301401 980 001005以前(つまり前記の末尾1001と1501がこの品番に統合)
1000303801 980 001006-002134、982 000005以前
1000304301 980 002135以降、982 000006以降
興味深いのは600の980 000080以前はコンロッドが違うらしくて、
クランクシャフトを統合後の品番の1000301401の物に交換する際には
コンロッドを8本新しい品番の物に交換せよという指示があるのですよね。
クランクメタルはどれも共通のようなので、000080以前の車両用のコンロッドは
クランクピンに嵌る部分の幅の方が他の物と違ったりするんでしょうかね?
(同様にクランクシャフト側でもクランクピン幅が違うのかと…)
この話は元々、具体的にどれの事かは判らないんですけど、
あるM100をリペアするに当たって、他のM100のクランクシャフトを使おうとしたら、
そのままでは使えなかったらしい、、、という所だったのですけれども、
品番で行くと、クランクシャフトには5種類あっても、
6.3ℓのM100のシリンダーブロックもオイルパンも1種類しか出て来ないので、
そこから考えると一体どこに何が干渉してそのままでは使えなかったのかしら?
と思っています(謎)。
EPCがシリンダーブロックかオイルパンの品番変更を省略して
最終品番しか載せていない可能性もあるかと思いますが、
その話では結局クランクシャフトを削って対応したという事だったので、
ドナーがたまたまその980の000080以前だったとして、
そのクランクピン幅が仮に他の物より狭かったというのならば、
それを広げる方向の加工をしたって考え方は出来るのかなぁ、、、という気もしました。
今回調べてみて一寸興味深かったのがピストンの違いで、
標準のエンジンと低圧縮のエンジンでピストンが違う事は
以前、このエンジンのシリンダーヘッドに付いて調べた時に判っていたのですけれども、
それとは別に何故かアメリカ仕様と南アフリカ仕様だけ
他の仕様とは品番が違っていたのですよね。
何が違うのかと、どうして変える必要があったのだろうか?と思っています。
あと、もうひとつ面白いなと思ったのは
アメリカ仕様には低圧縮仕様が設定されていないらしいという事ですね。
これってオクタン価が高いガソリンが
当時のアメリカでは既にどこででも手に入る環境にあったという事なのでしょうかね?
こうして何かひとつ興味を引くお題があれば、こうして資料をいじくりまわして
一人で遊んでいられるぽおるさんなのでありました(苦笑)。
Posted at 2022/03/25 08:05:16 | |
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