預かってもらっていたYさんにお駄弁り会の時に持って来て頂き、
引き揚げてきたミッションの画像をアップするのを忘れていたので
アップ致します(笑)。
コチラで御座います。
普通では考えられない安価で譲って頂いた物なので、
外見上の状態はそれなりですが、オイル漏れらしき物は見当たらず、
そういう意味でコンディションは悪くないと思います~。
少々、気になるのは、
ドライブシャフトが錆び錆びなことですね。
磨いてよい感じになると良いのですが。
で、昨日ふと、220SEbクーペのミッションって種類があったんだっけ?と思い、
家に帰ってからテクニカルデータブックを調べてみたのですが、
何とこれが時期によって一部のギヤ比の違いがあり、全部で3種類ある事が判りました。
具体的には1stバージョンでは2速のギヤ比が2.36だったのが、
2ndバージョン以降では2.28になり、
2ndバージョンまでは1速のギヤ比が3.64だったのが
3rdバージョンからは4.05になっているのですよね。
ただ、その表は220SEbクーペというくくりではなく、
220b、220Sb、220SEbというくくりになっていたので
1959年からスタートする同シリーズの中で1961年からスタートする220SEbクーペには
1stバージョンがない可能性も考えられるかと思ったので、
その辺りを更に調べてみる事にしました。
ところがですねぇ、1965年バージョンのオリジナルパーツリストで
クラッチハウジング付きのトランスミッションAssy.を見てみると、
左ハンドル用ミッションの品番とそこから変更になった新しい品番、
右ハンドル用ミッションの品番とそこから変更になった新しい品番、
左右共通のフロアシフト用ミッションの品番とそこから変更になった新しい品番、、、
の合計6つが表記されているだけだったのですよね。
これは個別の部品で調べるしかないか、、、と
1速と2速に使用されるギヤの違いを調べてみる事にしました。
結果、2枚扉についてはミッション番号で次のようになっているらしいという事が判りました。
1stバージョン 100番まで(因みにカブリオレは設定なし)
2ndバージョン 101番から4870番まで
3rdバージョン 4871番から
私の220君のミッション番号はナンバーマッチングかどうかを確認した記憶がなく、
エンジンは前のオーナーさんが他の(後期の)220SEbクーペから載せ替えていたので
ひょっとするとミッションごと載せ替えた可能性も否定は出来ないことから、
果たして220君のオリジナルはどのバージョンだったのだろう?というのが
この結果から気になりだしました(笑)。
恐る恐る、ヴィークルデータカードを覗いてみると、、、ゲッ!!
凄い事に気付いちゃいました。
具体的にどの程度かはあえて書きませんが(笑)、
極めてギリッギリにオリジナルは3rdバージョンだったらしいです。
仮に今のミッションが載せ替えたエンジンとセットだった物だとしても、
それは後期型の物だから間違いなく3rdバージョンだし、
画像のミッションはミッション番号を確認していないのですが、
ドナーは63年後期ですから、これも3rdバージョン。
今載っているミッションは過去の誰かのフィラープラグの締め過ぎで
ケースにクラックが入っているために多少オイルが漏れるので、
将来的に積み替える事も一寸考えて画像のミッションを買ったのですが、
仮に積み替えるにしても
とりあえずオリジナルと同じ状態が確保出来る事が判明してよかったです(笑)。
今のが3rdバージョンであると判った視点で話をすると、
平坦路の私の乗り方で2速へのシフトアップのタイミングが大体20キロ、
3速へのシフトアップのタイミングが大体30キロ、、、
という感じなので
恐らく2ndバージョンだと1速の立ち上がりが今よりかったるく、
更に1stバージョンだと2速から3速の切り替えタイミングが
今より若干忙しい感じだったろうなァと思います。
ざっくりとですが、私としてはエンジンの負担を考えて2速以上のギヤでは
大体2000回転を保って走る事を考えながら走っている
(2000回転を下回るとシフトダウンを考える)のですけれども、
計算してみると、1stバージョンでは大まかに言って、
大体3000回転+程度でシフトアップをしていくと、
(シフトアップの間に極端に速度が落ちないとして)
次のギヤに2000回転で引き継げる感じの設定になっているみたいです。
で、大体そういう感じの想定で設計したけれども、
実際にそういう形にしてみると、それがあまり快適な形ではなくて、
小変更を与えていった結果が3rdバージョンという形になったのだろうなぁ、、、
と思う所です。
んで、そんな具合にミッションが最終形態である、うちの220君ですが、
ファイナルは4.10で、これが後に4.08に変更されるというのも
何らかの不都合の結果の変更だったのでしょうね。
たった0.5%の事なので燃費云々の話ではなかろうと思うのですが、
何のためにこれを行ったのか、実際に乗ってみて違いが判るのかという所に
少々興味を感じるところであります。
実はこの4.10から4.08への変更って謎な事があって、
65年版のオリジナルパーツリストでは2枚扉には4.10が存在していないことにされているし、
(しかし存在する証拠に220君のヴィークルデータカードにはちゃんと4/10って書かれている)
62年版のパーツリストでは4.10用の補修部品がちゃんと存在しているのに、
65年版ではそれが抹殺されている、、、というような事が行われているのですよね。
後者の話的にひょっとして4.10には何か欠陥があったのかも?なんて思ったりしています(笑)。
まぁ、一応不具合らしきものは感じていませんけどね(笑)。