一寸時期がハッキリしておらず、
MBでは年末、RM Sotheby'sでは秋という書き方をしているのですが、
とりあえずそういう時期に行われるオークションに
インディアナポリスモータースピードウェイミュージアム所有の
W196Rのストリームライナーが出品されるらしいです。
この車らしいです。
オークションの開催地についても一寸謎な部分があって、
MBではMBミュージアムでこの車の競売が行われるように書いているのですけど、
RM Sotheby'sの方では場所についての記述が見付けられなかったのですが、
同じインディアナポリスモータースピードウェイミュージアムが所有している、
フェラーリ250LMも出品されるように書かれていて、
それもMBミュージアムで競売???と思うので、イマイチ状況が読めないのですよね。
そのW196Rは9号車だそう。
RM Sotheby'sには1956年式とあって、えっ?って思ったので調べてみたのですが、
9号車のシャシーナンバーは000 09/54らしく、
MBの文章の方を見なおしてみたら、1954年シーズンの終了後に完成した車との事でした。
(因みに10号車のシャシーナンバーは000 10/55らしいです)
この車は当初はオープンボディに3ℓエンジンを搭載していて、
1955年の1月に行われた、フォーミュラーフリー?のブエノスアイレスGPに出走し、
ファンジオのドライブで2位を獲得、
同年9月のイタリアGPではボディの方をストリームライナーに着せ替えて、
F1レギュレーションに合わせるべく、2.5ℓエンジンに換装されて出走したらしいですが、
こちらではモスのドライブでリタイヤとなっているらしいです。
その年のルマンでの事故の影響もあって、残念ながらMBのレース活動は
1955年シーズンを持って終了する事になってしまったのですけど、
そんな事もいくらか関係しているのか、9号車はこの2レースしか走っていないらしいです。
(尤も1955年のシャシーでこれより出走回数が少ない車は無いみたいなので、それとは別に何らかの事情があったのでしょうね)
んで、1965年に現在の所有者であるインディアナポリスモータースピードウェイミュージアムに
引き取られる事になったらしいです。
優勝していないし、一寸ヒストリー的には弱い気はしますが、車が車ですからねぇ。
こないだ史上最高額を叩き出したW196S 300SLRウーレンハウトクーペは
戦歴自体のない車ではありましたが、高値が付く意味合いが一寸違うだろうと思われる所ですし、
恐らくそれには及ばないだろうと思いますが、どこまで迫れるかに興味が湧く所であります。
因みに2013年のBonhamsのオークションで
ロングホイールベースのオープンボディのW196Rの000 06/54が19601500ポンド、
当時のレートで29億5870万円で落札されています。
この車は1954年のドイツGPとスイスGPを
ファンジオのドライブで優勝しているらしいのですよねぇ…。
あとはボディの違いがどう評価されるかだなァ。
W196Rは手元の文献上、行方がハッキリしない車が3台あるのですが、
それらが仮に生きているとして、現存しているのが12台で、
ショートホイールベースで残っている車は無いらしいので、
ロングとミディアムの2種のホイールベースに
それぞれストリームライナーとオープンボディが存在するので、
合計4タイプある事になるのですが、
それぞれの形態が3台ずつらしいのですよね(笑)。
その行方がハッキリしている9台の内、MBミュージアムが5台所有、
トリノの自動車博物館とウイーンの技術博物館が1台ずつ所有、
先述の6号車は元々イギリスの国立自動車博物館が所有していたのを
1987年にオークションで誰かに落札され、
更に先述の通り2013年に再びオークションに掛けられて、
恐らく現在、個人所有になっていると思われるので、
今回の物件は市場に出る2台目のW196Rで、且つ初のストリームライナーの筈なのですよね。
コチラは当然見ている事しか出来ないので(笑)、
オークションの結果がどうなるかを楽しみに待つ事に致しましょう(笑)。
Posted at 2024/08/18 11:45:31 | |
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