日曜日はオールドメルセデスクラブのOさんにセッティングして頂いて、
ある車を見に行って参りました~☆
0時に起きて、朝?食を食べた後に個室に入っていると、
なにやら外からほつほつと小さな音がし出しました。
ん???
また雨が降り出したやん。
その後は小雨とは言えないレベルで降っていました。
前のブログにも一寸書きましたが、どっかの一番当たるという予報では
時間毎に地元の雨予報は後ろの時間帯にスライドしていくし、
これ、ひょっとすると自宅を出る時も雨なんちゃう?と思いました。
結果、自宅を出る時はおろか、車庫を出てから暫く雨でした(苦笑)。
予定より一寸早く自宅を出たので、車庫を5時一寸過ぎに出発する感じになりました。
これは西富士道路だった筈(笑)ですが、
画像ではよく判らんものの雨。
こちらは新東名に乗った後ですが、
早期に止む事を想定して、
窓が汚れるから出来るだけワイパーは動かさんとこうと思っていたのですが、
動かさずにはいられない状況になったので動かしています(苦笑)。
で、ようやく止みましたの図。
しかし、この後、地域地域で天候が様々で今度は霧でした。
時間は十分にあるし、朝一で道も空いているから
ホントはゆっくり行こうかと思ったのですけど、
当初の予定とは裏腹に雨でのスタートになってしまったので
第一集合場所に早めに着いて220君を綺麗にしたろうと思い、
制限速度一杯で行く事にしました。
針が120km/hを指している所を撮った積りでしたが、
この時にはライトを消してしまっていたのでよく見ないと判りませんね(苦笑)。
220君、かつては110km/hを超えた辺りからフロント廻りでそこそこ大きな振動が出ていて、
これってなんだろう?と思っていたのですが、
以前にも何かの機会に書いていたような記憶があるけれど、
今回、120km/h巡行走行をした事で、
改めてそれがショック交換後にほぼ解消した事が判明しました。
『ほぼ』というからには完全ではないのですけれども、
今まではフロントが全体で揺れていた感じだったのが、
ステアリングにほんの軽い振動が来る程度にまで改善したのですよね。
長年の使用でホイールにも歪みはあるので、
それが原因だとすれば諦めるしかないのかなぁと思っていましたが、
満足出来るレベルまで改善して本当に好かったです。
交換したフロントのショックがSEb四兄弟専用である事は書きましたが、
250SE以降と何が違うかを考えた時に、300SEb は知りませんが、
220SEbになくて250SEにある物と言えば、エンジンの振れ止めダンパーなので、
ひょっとすると、220SEbの場合はサスペンション用のショックが
エンジンの振れ止めも兼ねているのかも?と思ったのですよね。
サスペンション用のショックはスプリングが介在しているから
一寸判りにくい話にはなってしまうけれども、
ボディ側には直接接触していないスプリングをフロントアクスルと一体の物と考えれば、
フロントアクスルからボディ側に伝わる全ての振動を吸収する役目を担っていると
考える事は出来そうですからね。
リアサスペンション用のショックが他のモデルと同じで
フロントのみ内容が大きく違う事を考えても、そういう事だと思うんですよね。
で、それだと、前足が硬くなりすぎるので
250SEの時代からはエンジン振れ止め防止用のダンパーを設置する事にして、
フロント用のショックを柔らかくセッティングしたのでしょうね。
今回、その考えが正しかったらしい事が実際にハッキリと結果として出ているので、
他車種も一緒くたにしている社外ビルシュタインを止めて、
純正ビルシュタインに交換して良かったなァと思いました。
25年近く悩んでいた話でしたので、もっと早く気付きたかったです(苦笑)。
話が脱線しましたが、お天気は徐々に回復。
ふとメーターを見るとキリ番というほどのキリ番でもなかったのですが、
このタイミングに気付いたので撮影(笑)。
100km/h地帯になったのでちゃんと減速しています(笑)。
排気音は120km/hよりも100km/hの方が音量がありますが、
音質は後者の方が好いなぁと思いました。
一般道の方が更に好いですけどね(笑)。
橋画像3連発。
また天気が悪くなっていますね(苦笑)。
で、再び雨迄降り出した中、前方に緑色の旧車っぽい車両を発見。
近づいてみるとアルファでした。
私は横を向かずに撮影しているのですが、後で確認したら、
アチラのドライバーさんは(カメラ目線ではなく)コチラをガン見して居られました(笑)。
ミラーでもう一枚。
んで、Yさんとの集合場所である御在所SAに到着。
時間はこんな感じでした。
で、ホントは霧吹き洗車しようかとも思ったのですが、
これだけ時間があれば、直ワックスでも間に合うなと思ったのでそちらを選択しました。
で、それがほぼ終わった頃にYさんが560SELで到着。
560SELが近づいてくると、なにやらヒタヒタと音がしていました。
ん?と思いつつ、フードを開けて貰ってエンジンルームを覗いてみると絶句。
エアコンベルトが切れてファンカップリングの根元に巻き付き、
多分、その巻き付いたベルトの端が悪さをしたのでしょう、
オルタネーターに掛かるベルトも細くなって且つひっくり返って回っていました。
さてさて、どうしよう、、、って話で、
とりあえずYさんが以前に外したベルトをお持ちだったので、
それは交換出来るから良いとして、
問題は放置すると更に悪さをしかねない切れたベルトの処置。
私もYさんも切る物を持っていなかったので
YさんにSA内でカッターを探して来てもらう事にしました。
無事、カッターは調達出来て、当初は邪魔な部分だけ切ろうと思ったのですけど、
切っていく度に解れるのでこりゃ、キリが無いなぁと思いましたが、
それが却ってよい結果になって、結局巻き付いた物を全部取り切る事が出来ました。
んで、次の地点の集合時間の方も気になる所なので、
とりあえず掛かっているオルタのベルトの方はそのままにし、
慎重に走ってもらう事にして、次の集合地点に向かう事にしました。
で、30分ほど後にその地点に到着すると、早速ベルト交換開始。
一番表のエアコンベルトが切れていたお陰でオルタのベルトには直でアクセス出来ましたから、
作業は簡単に終わりました。
エアコンベルトは何が要因で切れたのかが掴めていなかったという事もあり、
あえてそちらの取り付けをしなかったから、簡単に終わったってのもありますけどね。
(手で回してみましたが、コンプレッサーはロックしていませんでした)
因みに外したオルタのベルトの方は、薄皮一枚って感じでした(汗)。
私も新品を持ち歩いていますが、
やはりベルト位はスペアを積んでおいた方がイイですよね。
駐車場が混んでいた事もあって、
他の皆さんはまだ来られていないのかと思っていたのですが、
作業の途中でコチラに気付いて頂き、無事合流する事が出来ました。
作業終了後に皆さんのいらっしゃるところに移動。
私は今回の遠出の目的の車の隣に停めさせて頂きました。
1966年式の300SEクーペのディーラー車です。
何と、大分3ナンバー付き。
しかし、シングルナンバーが付いているだけではわざわざセッティングしてもらってまで
これだけの距離を走って見に行こうとは考えません(笑)。
これはW111/112のクーペにおける激レアオプション(スペシャルバージョンコード395)である
ファブリックとレザーのコンビ内装を備えた300SEクーペなのですよね。
(因みにカブリオレにこのオプションの設定はありません)
ネットで世界中の物件を見ている積りではありますが、
過去にこの内装を有するクーペを見たのはこれを合わせてたったの3台きりで、
しかもその全てが日本国内にある車だったのですよね。
で、他の2台は250SEクーペだったので、
現状私の知る範囲でこの内装を装備した唯一の300SEクーペなのですよね。
上の画像の通り、残念ながら運転席のバックレストには補修が入ってしまっていたのですが、
他の2台のフロントシートはこの生地自体、止してしまっている感じに見えたので、
前後揃った状態で見られる国内唯一の例という事になります。
その3台は奇しくも全て1965~1967年の車輛なのですけれども、
このオプション自体は220SEbクーペの最初からかどうかはわかりませんが
とにかく220SEbの時代から設定があるらしく、280SE/280SE3.5には設定がないらしいです。
以前にも書いていますが、ファブリックはファブリックでも上級モデル専用の物で、
同時期のセダンの場合、W112とW109にのみ使用されていたものなんですよね。
生地の感触はどんなもんだろうと思っていましたが、
上級モデル用という事で思い込みの部分からそう感じたのかも知れないものの、
粗さの無い、滑らかな触り心地に感じました。
正直、革とどっちがイイ?と訊かれると個人的には革の方がイイかな?とは思う所で、
それだから、きっと後年、
革に張り替えられてしまった車輛がそれなりにある事は想像に難くなく、
故に恐らく元々装備している車が少ない中で更にこれだけ激レアになっているのだろうと思うので、
オーナーさんには是非このままの状態を保っていただいて、
こんな仕様もあったのだという事を後世に伝えて欲しいと思います。
この車のその他の細かい所も見て行ってみましょう。
先ずは車体番号プレートから。
下6桁が9千番台の半ばだったので、
現地ではどこからどこまでが何年式かなんて事は覚えてはいませんから、
1967年式かなぁ?と思っていたのですが、
009622辺りまでが1966年らしいので、1966年式としました。
以前、このプレートの特集をやった時に紹介した、250SE時代の300SEのプレートと同様に
全浮き文字タイプになっていますね。
やっぱり66年の初期のこのプレートは皆こういう風になっているのかもですね。
ボディ&ペイントナンバープレート。
これを撮影した後で、Oさんがこのプレートに
シートのスペシャルバージョンコードが出ていないかな?と仰っていて、
写真に収めた事だし、あとで確認してみましょう、、、な~んて思っていたのですが、
何とここに表記されているコードはご覧の通り、一つもありませんでした(汗)。
カラーコードは717(オフホワイト)と408(ハバナブラウン)とありますので、
オリジナルの2トーンですね。
ウエスタンのプレート。
これで不思議なのが車体番号の下のCOMM. NO.(オーダーナンバー)で
これはオーダー年西暦末尾である6の後のハイフンに続くのは
日本仕様を示す839である筈なのですが、
何故かそれが抜けて、頭がゼロの4桁の数字なのですよね。
まぁ、これに関してはウエスタンがボケていて839を打ち忘れちゃったのかもですね。
ヤナセの資料によるとこの時代の年間のMBの販売台数は千台を超えていなかったらしいので、
それを考えれば、これが839に続くべき、頭がゼロの4桁の数字である事は
納得のいく所ですからね。
エンジンルーム。
ウエスタンのプレートにもあったように189987エンジンです。
220君と比べると本当にギッチギチという感じですね。
クーラーコンプレッサーが取り付けられているので
尚更と言った感じですね。
ゲージ棒。
220君のと同様に頭がフィルターになっていて、
頭の下側からブローバイを排出するようになっているゲージ棒ですが、
300SE用なのでちゃんと300SEと書いてありますよね。
内装でやられた!と思ったのはコレ。
オリジナルの運転席用のカーペットが残っています。
イイナァ、これはポイントが高いです。
全面ベロア、又は足元だけゴムでその前後がベロアって方が高級感があるかもですが、
そんなの関係ねぇ!って感じで実用性重視でこうしちゃうってのが
MBっぽくてイイと思うんですよね。
でも結局、私のみたいにゴム面が完全崩壊して
後ろ側のベロア面だけ残るなんて事態になってしまう訳ですから、
実用性を重視した積りでも耐久性的にベロアが勝ってしまうって言うのは
皮肉なもんだなァと思ったりする所であります(笑)。
尤も全面ベロアにした場合には恐らくかかとが着く部分は擦り切れるとは思うから、
実際には結果は一緒だと思うんですけどね。
イヤ~でもこれは本当に羨ましいなぁ。
Oさんが形状が変わっていると仰っていたウインカーレバー。
どうしても自分の車中心になってしまうから、あまり気にした事が無くて
違いに気付きませんでした。
調べてみると250SEの場合、後期内装からウインカーレバーが変更になっているようなので、
この時期の300SEも同様になっていると思われる所です。
んで、220時代はウインカーレバーのノブにはワイパースイッチは内臓されませんから、
このタイプは2年少々しか使われていないタイプという事になりますね。
なるほど~、同じ好き者と見学するとまた別の発見がありますな(笑)。
因みにステアリングの周囲に2本溝がありますので、
時期から考えてこれはこの車のオリジナルと考えてよいと思います。
シート側面の図。
このサイド部分が本革なのかどうかと思っていましたが、
車格から考えれば当然な話だったのですけれども、やはり本革のようでした。
しかし、これだと革クリームでのお手入れが難しそうですね(汗)。
因みにリクライナーのダイヤルですけれども、
250時代になると220君のとは違うんですよね。
これは側面に何も書いていませんけれども、
220君のはKEIPER PATENTの文字と共にセンターにネジ穴隠しのキャップが付いて、
そこに人を模したようなマークが入るので、
それを見ればすぐに220SEb用のシートか250SE用のシートかが判ります。
面白いなぁと思ったのはドアポケットの向こうの内張り。
普通なら下までファブリックにしそうな所をポケットの外側の形状に合わせて
内張り側にも革を張ってあるのですよね。
物の出し入れを考えた時にファブリックの方が汚れたり損傷しやすかったりするので、
それよりは強い革を奥側にも使用したという事なんでしょうね。
なかなか凝った事をしているなぁと思いました。
贅沢を言えば、境目にポケット外側のようなクロームの縁を付けてくれたら、
もっと良かったろうと思いましたけどね(笑)。
やっぱりどうしても革の手入れの事を考えてしまうので
何らかの境が欲しいと思ってしまうのですよね(笑)。
ベッカーメキシコ。
年代的には合致しているのですが、
以前こちらで紹介しているディーラー物の230SLや250Sのベッカーの
FM周波数の最小の数字表記が81MHzだったのに対して
こちらは88MHzなので恐らく新車当時からの物ではないだろうと思われます。
真空管時代のベッカーは日本向けが無かったのは間違いないと思うのですが、
トランジスタに切り替わっていつから日本向けが造られ始めたのかについては
現状、私には判っていません。
ただ、真空管のベッカーが1963年までで、上記の230SLが日本仕様だった事から考えると、
1964年以降の早い時期からだろうと思われる所ですね。
カセットデッキ。
CX-6600という型式が読めたのでここから調べてみた所、
ナショナルのオートリバース付きのデッキのようですね。
AIに質問してみた所1980年代初頭の物のようですが、
クラシカルでなかなか好い雰囲気ですよね(笑)。
多分、それ用に付けたと思われるスピーカー。
CARTEREOで検索を掛けても何も引っ掛かりませんでしたが、
名称からしてステレオ用に2個セットで販売された物なのでしょうね。
純正然とした感じで好い雰囲気のものですね。
そのとなりに吹き出し口のような物がありますが、トランクには、、、
巨大なリアクーラーユニットが。
前にもクーラーがあるのですが、現在コチラは使われていないようで、
これが壊れたので前のを新たに取り付け、残骸をそのまま残してあるんでしょうね。
壊れていなければ、コチラの方が効きそうですよね。
タイヤ空気圧を表に従って適切に調整しろステッカー。
これ、220君のと色は一緒だったと思うのですけど、
大きさが一寸違って且つ220君のは外側に銀色の縁が付いていたと思うのですよね。
以前、220SEb用のステッカーセットを取り寄せた時にそれが1963年以降用で、
その中でこのステッカーはこのタイプが入って来ていました。
それだからと言って1963年がその境かどうかは判らないのですが、
この車にあとのタイプが付いていたという事は
1963~1966年の間に境目がありそうですよね。
ホイールの位置決め用ボルトの使用方法が書かれた?タグ。
ここいらは復刻版もありそうな気がするのですけれども、
これはその雰囲気からして当時モノなんでしょうね。
こんなのが残っている車というのも特に国内物では殆ど無いのでは?という気がしますよね。
タイヤはスーパーコンタクトという文字が見えるのでメーカーはコンチだと思うのですが、
これも当時モノなんでしょうかね?
まさかそんな事は、、、という気もするのですけど、
スペアタイヤ抑えがトレッドにピッタリとフィットしている所からすると、
少なくとも結構古い世代のタイヤな気はするのですよね。
アシストグリップ比較。
と言っても220君の奴はガラス越しなので良く見えませんが、
220君用はグリップが真っ黒なのに対し、
この車の時代の物は奥側が黒く、表側が白いタイプなんですよね。
以前この辺りもブログで取り上げたことがあるのですが、
前後のメッキのネジカバーも220君用のはメッキパーツに穴が空いていて、
グリップがそこを通る形式なのに対して、
この車の時代の物はベース側にメッキの穴の半分があって、
グリップをネジ留めした後で上からもう半分の穴の切り欠きがあるカバーが
取り付けられる方式になっているのですよね。
シングルナンバー。
やっぱり羨ましいですねぇ、シングルナンバー。
何故、220君の前のオーナーさんは切っちゃったかなぁ(溜息)。
シングルナンバーで切って、
復活の時は2桁時代を飛び越してイキナリ3桁ですから嫌になっちゃいますわよね。
このサイズの画像だと判りませんが、前のナンバーの文字のペイントは
拭き過ぎて擦れてしまったのか、再塗装されていました(笑)。
古いナンバー好きのOさんによると、これを留めているマイナスネジは
恐らくオリジナルだと思うとの事でした。
なるほど~。
私も3桁だけど真似しようかな(爆)。
後ろは当時モノのペイントだという話でした。
さて、300SEクーペの方はここら辺にして、今度はコチラ。
Oさんの外観初期USルックのW116の280Sですね。
US仕様も1973年頃までは
バンパーは普通(+オーバーライダー?)でライトが丸型シールドビーム4灯なんですよね。
ホントは560SELで来ようと思っていたそうなのですが、
コーティング?に出していて、いつ終わるのかなと思って訊いてみたら、
放置プレイにされていたそうで(爆)、
それでW116で来られる事にしたそうです。
ライトユニットが随分と綺麗だなぁと思ったら、何と新品だそう(汗)。
美化は徹底されていて、全塗装されている他、
上手く撮れませんでしたが、バンパーステー(赤丸)なども、、、
恐らく元々は黒染め仕上げだと思うのですが、黄色クロメートで仕上げられています。
黒染めより持ちそうな気がしますし、見えない所のお洒落という感じですね(笑)。
エンジンルームもメッチャ綺麗ですなァ。
このサイズの画像でもタペットカバーの袋ナットまでピカピカなのがよく判ります(笑)。
エンジンルームに行ったからプレートを見ておきましょうかって事で、
先ずは車体番号プレート。
調べてみるとW116の280Sの車体番号は単独管理なようで
1974年式が恐らく039935付近までだと思われるので、
4万番台の早い方と言う事は1975年の頭の方の車輛だと思われます。
で、ウエスタンのプレートを見ると、、、
って、考えてみればこちらにも車体番号はあったのですけど(笑)、
オーダーナンバー(プレート上はCOMM. NO.)が4から始まっていますので、
1974年のオーダーで1975年の頭に出荷されて日本にやって来たと考えれば
辻褄が合いますね。
しかし、不思議なのがこのオーダーナンバーの後ろの5桁でして。
あえて1万番台と判るように1だけ残して下4桁を消したのですけど、
ヤナセの資料によると、ヤナセでこの時代に年間に売ったMBの数は
1973年が2179台、1974年が2940台、1975年が2473台という感じで
3千台にも達していなかったのにも拘らず、
注文番号が1万を超えているってどゆこと???と思うのですよね。
これはウエスタンが勝手に付けた番号ではなくて、
MB自身が国別で付けていた番号だから、適当に付けた物ではない筈だけど、
少なくとも年別じゃない事は間違いないんで、
今までの理解を改めなくてはいけない話になってきました。
う~ん、なんだろう?
1970年頭からの累計注文数とかなんでしょうかね?
でも上述の通り、1966年の300SEでは元の解釈で辻褄が合いそうな感じなのですけどねぇ。
ペイント&ボディナンバープレート。
縦目時代とは配列が違うのですが、
1列目の7桁の数字がプロダクションナンバー、
2列目の最後の8以外がボディナンバーで
これからすると右ハンドルのATで2桁番号ですから、
やはりこの年の初期の車輛だと考えて間違いなさそうですね。
因みにその最後の8はアジア向けという事ですね。
んで次の列、色は735ですからアストラルシルバーですね。
さて、注目すべきポイントは室内にありまして、
何とこれがコラムATなのですよね。
これ、W116時代では結構レアな筈なのですが、他の車から移植してきた物だそうです。
右ハンドルと左ハンドルではシフトレバーの左右位置も違うので
ドナー車も右ハンドルだったという事ですね。
コラムATはスペシャルバージョンコードで何番に相当するのかな?
というのが気になったので調べてみましたが、
421 AUTOMATIC TRANSMISSION, STEERING COLUMN SHIFT
423 MERCEDES-BENZ POWER STEERING AND AUTOMATIC TRANSMISSION WITH STEERING COLUMN SHIFT
というのがあるので、423かな?と思ったのですけれども、
W116には重ステの設定が無かったようなので421だったのかも知れません。
オプション番号(SA番号)は10971だそう。
因みにW116の場合、ATではコラムシフトが存在したようですが、
MTはフロアのみだったようですね。
これに取り付けられているレバーはクローム処理になっていますが、
OさんによるとW116のコラムシフトレバーは黒塗りになってしまうそうで、
これも(車種は失念してしまいましたが)他の車種から持ってきた部品だそうです。
このタイプの速度計の下にシフトインジケーターがあるのも新鮮な感じがしますよね。
キチンとその部分の写真を撮るのを忘れましたが、
コラムシフトの車輛の場合、フロアのシフトが生える部分も違っているので
勿論コンソールもキッチリ移植されています。
メッチャ拘って改造されていますね。
拘りと言えば、この画像に映り込んでいるウッドパネルもそう。
初期の段付きウッドパネルに交換されているのですよね。
その世代の右ハンドル用なので更にレアだと思います(笑)。
因みにこの段付きウッドパネルは280Sでは
元々は左ハンドルは019062まで、
右ハンドルでは021468までに装備されていたようです。
1973年の最後の車輛の車体番号が019127近辺だろうと推測される所なので、
ざっくり1973年一杯まで装備、、、と考えれば間違いなさそうですね。
因みにEPCのフットノートにはウッドパネルの種類が書かれていて
マカッサル(NO.8264)、ローズウッド(NO.8265)、
フレンチ・ウォルナット(←表記そのままです)(NO.8266)の3種類があったようですね。
( ゚д゚)ハッ!、も一つ気付いてしまいました(汗)。
ひょっとして段の無い方のウッドパネルの種類が段付きとは違ったりして、、、
な~んて軽い気持ちで調べてみたら、まさかまさかでした(笑)。
ゼブラーノ、茶系に着色(NO.8267)とゼブラーノ、赤系に着色(NO.8268)、
ゼブラーノ、コーカサス・ウォルナットの色調(NO.8273)の3種類に変わっていました(汗)。
マカッサル、ローズウッド、ウォールナットはW111の時代からある選択肢?で、
よくマカッサルの事を縞杢だからとゼブラノと呼ぶ人が居るんですけど、
ゼブラノになると明らかにランクダウンなんですよね。
マカッサルは茶系、ローズウッドは赤系だと思うので、
ゼブラノにそれぞれの色を付けてそれら風に見せるコストダウンだったのでしょうねぇ。
ウッドパネルの交換に合わせてエアコンパネルも交換されています。
この下のダイヤル自体とその周囲のパネルのアロー表示が緑なのも
初期モデル用の物なんですよね(後には水色になります)。
因みにこのパネルとダイヤルは同時期に変更になった筈なのですが、
パネルを探してエアコン用のそれになかなか辿り着かなかった中、
ようやく目的物の品番らしき物を突き止めたのですけど、変更時期が抹殺されていて役に立たず、
仕方ないのでダイヤルの方を探したのですけど、
恐らく280Sの場合、031764までこのグリーンのアローが付いたタイプだったと思われます。
年式的には1974年の半ばまでという感じでしょうかね。
やたらに訳も判らず闇雲に改造するのは嫌いですけれども、
こうして新旧の違いを理解した上で、
自分が好いと思った年代の規格に寄せてカスタマイズするのは
非常に趣味性を感じる所なので、私は好いなぁと思います。
ダッシュ廻りを引きでもう一枚。
注目はステアリングでこれは初期の107に付いていた物だそうです。
実は私、このタイプをよく見た事が無かったのですが、
パッドが丸ごとホーンボタンになっているのではなく、
スポークの脇のうねうねになっている部分がホーンボタンになっているんですよね。
色んな車に付いている事があって
実際に107以外に使われていたのかどうかが判らないという話だったので
ヲジサンが調べてみましたよぉ(笑)。
初期の107って事で350SL/350SLCのホーンボタンで調べてみましたが、
時期的には前者では009444まで、後者では005178までとの事で、
前者は009583付近、後者は005568付近が1972年の最後の車体番号だと思われるので
どちらも1972年の12月頃までこのタイプが使われていたようですね。
品番を逆引きしてみた結果、
これが使用されていた車種は350SL/SLCと450SL/SLCのみだったようです。
さて最後に後から到着した車ですが、もう一台。
この車が来る事は全く予期していませんでした。
1960年式の190SLですね。
この配色は派手で好いですね!
目立ちすぎて乗っていたら、一寸はずいかもですけど、
このような車ならどちらにしても目立つから関係ないですよね(笑)。
私も190SLを持つならこんな色がイイナァと思います。
それではこれもエンジンルームから。
手前に見えるキャブへ向かう吸気管の下にパーコレーション対策として
WERKEさんによってファンが設置されているとの事で絶好調とのお話でした。
皆さん、エンジンルームを綺麗にされていますね~。
車体番号プレート。
ハイ、遠巻きに見た時点でも、
このタイプは1962年1月以前だと以前ここでお勉強しましたよね(笑)。
YEAR OF MANUFACTUREは1960年とあり、
車体番号の方も1万6千番台ですので1960年の前半の車輛だと思われる所であります。
ユーロ眼がカワユスですねぇ。
シールドビームだと顔つきがややキツくなるので、
私はユーロ眼の方が好きなんですよね。
ホント、この内外装の組み合わせは反則でしょ~(笑)。
引きでもう一枚。
こりゃ~本当にイイですなァ。
キノコ型シフトノブ。
220SEbクーペのプロトタイプがキノコなので、
1960年式ならオリジナルと見て間違いないと思います。
取り付け方法が気になったのでお聞きしてみた所、これはネジ式なのだそう。
プロトタイプのが恰好好いと思って取り付けた220君のキノコは差し込みタイプなんですが、
って事からすると、キノコの差し込みタイプはかなり短い期間しか使われていないのでしょうね。
あちゃーボチボチ投稿制限のようです。
その2に続く。