本日は朝から会社に籠ってOHエンジン関連の作業をしておりました。
と言っても午前中はほぼ探し物で終わっちゃいましたけどね(苦笑)。
先ずはヘッド取り付けの前に状況確認。
この2つの赤丸はシリンダーヘッドのタイミングケース部のボルト穴なのですが、
画像の右側の穴を良~く見てみると、、、
判りますか?
穴の向こうにチェーンが見えています。
もう一つの方は違いますが、こちらは貫通穴なのでボルトのネジ山には
オイルが滲んでこないように何らかの処置をすべきだと思いました。
この辺りは今まで何にも考えてなかったなァ。
ヘッド側を見ると、、、
右側は例のパワステオイルタンクのブラケットが付くので
穴の周囲の接地部が平らに仕上げられていますが、
もう一方の穴の方にはザグリが入れてあるような感じになっています。
ふと気が付くと、タイミングケース内の固定部もザグリ形状になっているのですよね。
ここでふと、バラす時にここってワッシャーが入ってなくていいんかいな?
と思った事を思い出しました。
そう思ったからには調べないと気持ちが悪いので早速EPCを見てみたのですが、
こんな具合になっていました。
部品の選択をしているので番号に青枠が付いてしまっている為、判りにくいですが、
ここにはワッシャーが描かれています。
ここにしか描かれていないという事はワッシャーが入るのはここだけ?と調べてみた所、、、
数量3になっていますやんか。
てぇ事は、ザグってある3ヵ所にはワッシャーが必要なんだなと思ったのですよね(苦笑)。
いままで使ってなかったからいいんちゃう?って話でもあるんでしょうけれども、
気付いちゃったから仕方がありません。
一番最初にヘッドを降ろした時の状況なんて覚えていませんが、
その後に私が手を付けたのは某所でOHさせてエンジンを載せたら
排気から白煙モクモクで調査の為、ヘッドを降ろした時で、
その時からワッシャーの無い状態だったのは間違いないところなので、
ま~た、あのヘッポコ整備士がやらかしてくれてたんだと気付いてしまいました。
ワタクシ、OHに必要な部品を買えるだけ全部拾って、
部品到着後にピクチャ内の買ってある部品に全部品番を入れて渡してあったのに、
ちゃんとその通りにやってないって事ですからね。
でも、そうだとすれば、在庫の中にワッシャーが残っている筈、、、
と思って早速探索を開始しました。
しかし結果は在庫なし。
まぁ、ないならないでそこに合いそうなワッシャーを探すか、、、
ってな事で探しましたが、最終的には見付けたものの、
とにかくザグリのお陰で外径制限があるのでエラく苦労しました。
で、再度エンジンの状況確認。
パワステオイルタンクのブラケットの固定箇所のもうひとつは、
インジェクションポンプ駆動用のスプロケットの真横にあり、、、
残念ながらこれは上手く撮れていませんでしたが、
やはりここからもチェーンが見える状態なんですよね。
まぁ、ここは以前から貫通穴だという事には気付いていたので
ボルトにはシール剤処理をして組んでいました。
確か、ブラケットにはもう一ヵ所固定箇所があったよな、、、と思い、
使用する物は結局内側も塗装することにしたので乾燥中ということで、
スペア(笑)を引っ張り出してきたのですが、こんな感じ。
青丸はヘッドと共締めの部分で緑丸は一つ上の画像の部分、
もう一つの黄丸の部分ってなんだったっけ?と考えたら、
インジェクションポンプの固定ボルトの一つと共締めだった事を思い出しました。
なので黄丸の部分はインジェクションポンプ固定部の方からボルトを突き出しておいて、
他の2箇所を締めるべきか、、、と考えました。
と、まぁこんな所でお昼になったので一旦帰宅。
会社に戻ってからはタンタンタンタ~ンと作業を進めて、いきなりヘッドが載りましたの図。
乾燥の終わったパワステオイルタンクのブラケットをヘッドの取り付けボルトで引っ掛けて、
さて、どういう処置をしようか?と思案。
結果、今回はこれを使う事にしました。
ロックタイトの574です。
昔、ポルシェのクランクケースのシール剤として親父が使っていて知っていたのですが、
実はMBでも使用が指定されている箇所があったりするのですよね。
昔は緑色でしたが、今はオレンジ色になっています。
貫通穴の2箇所にはネジ山にこれを塗って組むことにしました。
で、いざ組んでみると、インジェクションポンプと共締めの箇所に
微妙な隙間が出来てしまいます。
一寸考えて思い出しました。
実車が無いから確証は持てないけれど、
確か、ここにはフューエルダンパのステーも共締めされていたと思うのですよね。
もうこの流れでタイミングチェーンも掛けてしまいます(笑)。
先ずは先にタイミングケースの中に落ちているタイミングチェーンを拾い上げておきました。
テンショナースプロケットを付けた後だと拾いにくいですからね。
で、テンショナースプロケットを取り付け中。
この画像ではようやく芯にドライバーを貫通させたところなのですけれども、
奥側のスプリングをこの位置にズラし込んでくるのが結構大変で、
昔、そこまで難しく思ったかなぁなんて思ったりしたので、
どうやら年を取って手先が不器用になって来たという事らしいです(苦笑)。
スプリングをタイミングケース内に落っことしたらアウトですからヒヤヒヤでした(笑)。
んで、大して変わらん画像ですが、本来のシャフトを貫通させましたの図。
ここのシャフトが入っている部分の出口はボルトで蓋をされる事になるのですが、
そのボルトはインジェクターへの燃料配管等を固定するブラケットを共締めしているのですよね。
で、お次はカムシャフトスプロケットの取り付け。
ところが、エンジンから外した部品を一緒にして置いた箱の中に
何故かスプロケットが入っていません(汗)。
なんで?と頭の中が真っ白になりました。
探しまくって、結局部品を置いていた棚の上に
何故か新聞紙にくるまって置かれていました(苦笑)。
箱の中に収めた物はビニールで小分けしてあったのですが、
何故これだけ新聞紙で包まれていて、しかも違う場所にあるの?って感じでした。
でも見つかって良かったです♪
んで、先ずは1番の圧縮TDCマークの付いたワッシャーを取り付けて
カムシャフトの位置合わせ。
勿論クランクも0度に。
で、カムシャフトスプロケットの取り付け。
んで、ガイドレールを取り付けるのですが、ここで一つ気付いてしまいました。
この取り付けボルトのワッシャーってさっき必要だったワッシャーのサイズと同じじゃね?、、、と。
で、EPCを見てみたわけですが、、、
やっぱしここにはワッシャーを使ってないじゃん!
ピクチャにはないけど、リストにはあるという事もあるので
そちらも確認してみましたけれどもやはりありませんでした。
あんにゃろ、あそこに使うワッシャーを間違ってここに使ってたんですね。
でもそうだとするとホントは1個は在庫が残っていなきゃウソなんだけどなァ。
それはともかくとしてガイドレールを取り付けましたの図。
くやしいから、そのままここにもワッシャーを使う事にしました(笑)。
んで、タペットカバーを載せたいと思ったので、
カムシャフトへのオイル供給用チューブを取り付け。
これ、一番前のベアリングタワーからのオイル供給部に1箇所と
タペットカバーのブラケットにそれぞれ1箇所ずつの計4箇所で固定されるのですが、
ひとつ面白い事が起こりました。
実はシリンダーヘッドを載せ終わった後にタペットカバーのブラケットを見たら、
いやにブラケットが左寄りになっていて、
カムシャフトの右側とのクリアランスが滅茶苦茶狭かったのですが、
このチューブを取り付けた事でそのクリアランスが均等になったのですよね。
なるほど、このチューブで最終的な位置決めをしているのか、、、と思いました。
こうなると仮にでもチェーンテンショナーを付けたい所だったのですが、
とすると、その前にインマニエキマニ固定用のスタッドボルトを取り付けたい所なので
それから行う事にしました。
ここのボルト穴も実は水路への貫通ボルトなのですが、
最終的にスタッドの太い部分が押さえつけられるので必要はないかもとは思ったのですけれども、
一応シール剤をネジ山に塗って組みました。
エキマニの固定が絡んでいるので、
耐熱性が高くて耐クーラント性もありそうなJBウェルドの赤を使いました。
がっ、これが滅茶滅茶臭い(苦笑)。
さっきのロックタイト574も臭いのですけど、こっちの方が上手でした(笑)。
で、全部取り付け完了。
実はチェーンテンショナー用の2本は抜いていなくて
今回、前のヘッドから外したボルトをここにも使おうと思って
外そうとしたのですが、一寸キツそうな感じで
下手にやって折れられても困るので、その2本に関してはそのまま使う事にしました。
と、ここでタイムアップでした(苦笑)。
仮に組むチェーンテンショナーを新品にするか中古にするかを次回迄に考えておいて、
次回は次の日曜になるかどうかは判りませんけれども、
その時にチェーンテンショナーを組んでから、カムシャフトスプロケットのボルトを本締めし、
それからロッカーアームを入れて見て、
懸案のシムはどれを使用するべきかの検討を行おうと思います。
3.5mm以下で良ければそのまま続行出来ますし、
いや、4.5mmが入れられそうだという事になれば、
お高いシムを購入しなくてはいけないということになります(苦笑)。