先日、いーべーでポチったというブツが届いたのですが、
箱を開けて、恐る恐る梱包材を剥いてみると、、、
あれっ?大丈夫じゃん!!!
完璧とは言えないまでも、このコンディションで思っていたような欠陥がなければ、
ただただとても安く買えたって感じですね♪
従って皆さんに笑ってもらえなくはなりましたが、ブツはコチラで御座います。
220君に使えるグリルバッチで御座います。
大きな損傷としてはこの画像でも判る通り、
向かって左側の月桂樹の内側のブルーの部分の七宝が一寸欠けている位で
他は少々薄汚れているだけ。
慎重に磨けばもっと綺麗になるだろうと思われます(笑)。
このグリルバッチ、bcポントン(つまり小ポントンの幅広ラジエター車両)と
W110、W111、W108、W109と共通部品という事になっているのですが、
厳密に言うと物自体は、途中で品番が変わっているのですよね。
具体的には当初の物は110品番で、
それがどこかの時点で108品番に品番変更されているようです。
で、外見上でのハッキリした区別は現時点では出来ていないのですが(笑)、
それが110品番のモノであるか108品番のモノであるかに付いては
10桁全てではなく頭の3桁のみ裏側に表記されているので
それで区別すれば良いものだと思われます。
110品番が108品番に切り替わる時期というのは
当然220時代から250時代へ切り替わる頃だろうという事が推測される所な訳ですが、
実際に1965年度版の220SEbのオリジナルパーツリストを見ると、
その時点では108品番への品番変更は行われていないんですよねぇ。
逆にEPCでは280SEクーペのページにさえ110品番が載っていて
それが108品番に変更されたという記述があるので、
少なくともW110、W111の1967年の終わりごろまでの車両は
新車時に110品番のモノが使われていたと思っていても
良さそうな感じではあります。
因みにW110、W111の、と、条件を付けたのは
少なくともEPCではW108の250S及び250SEの時点で110品番の記述なしに
108品番のモノしか載っていないので、
データ上で110品番を抹殺しただけという可能性も否定は出来ませんけれども、
ひょっとしたらW110系のグリルとW108系のグリルの違いで
当初は使い分けていたという可能性の方も無いわけではないかな?と思ったので
250S/SEのオリジナルのパーツリストが手元に無い以上は
こういう書き方をしておくのが無難だろうと思ったんですよね。
一寸話は脱線しましたが、上記のような事から、
私の220君のは本来、110品番のモノでなければならないという事になり、
果たして今付いているのが正にそれなのだろうか?という疑問からスタートして
今回の物を取り寄せるに至ることとなったという訳であります。
本当は以前、220君のこのグリルバッチを外してみようと
裏のナットを外す所までやった事があったのですが、
バッチ自身がピッタリ貼り付いてビクともしなかった為、断念していまして、
残念ながら裏面の確認が出来ていないのですよね。
で、今回、この件を思い立ってしまった時点では220君は手元に無かったので
以前撮影したバッチの表側の写真を見て判断するしかなかったのですが、
よ~く観察した結果、どうやらそれは108品番のモノらしいという事が発覚(汗)。
どこが違うかと言えば、私自身まだ結構あやふやだったりするので、
あまりハッキリと確定的な事は言えないものの、
お星さまの周囲の銀色の部分のブツブツの粒子が
110品番の方は細かくて粒が立っている傾向があるのに対して
108品番のその粒は若干粗くてぷっくりとしている傾向があるようなのですよね。
年代による違いなのか、外見の違いが微妙なものはあるものの、
220君のそれは確実に後者だと思われるものだったので
まず間違いなく108品番のモノだろうと判断しました。
で、そうと判ってしまうと、是非110品番のモノが欲しいなァと思ったのですが、
私が調べた範囲ではその中で裏側の文字の配置の基本形だけで
少なくとも4種類はある事が判明(汗)。
同じ配置でも字体が違ったりすることもあるように思われ、
そこまで含めたら一体何種類あるのよという感じです(苦笑)。
で、本当のことを言えば一番古い世代のモノが欲しいな、と思ったわけですが、
それを判断する術が全くありませんし、第一、欲を言えるだけの資金もありませんから、
無難に安くて綺麗なモノがあったらゲットしようと思った感じだったのでありました。
で、その結果、見付けたのが今回の物だったわけなのですが、
私がしくじったと思っていたのは見掛けが重要な表面ではなく、裏面の話で御座いました。
この中央のボルト部が、買った後で画像を確認した時に妙に短く見えたのですよね。
あっ、出品者の奴、ボルトが折れた物を
エクセレントコンディションと書いてやがった、、、って思っちゃったわけです(笑)。
購入の際に、出品されていたものは全て一通り見た積りなのですが、
傷が肝心な所に入ってしまっているような物がそこそこの値段で売っている中、
何故かこれだけが極端に安く、それらの半値位だったので、
ボルトが途中で折れていると思い始めたら、
訳アリで安かったというようにしか見えなくなってしまい、
うわー、舞い上がってたせいでやられてもうたーと思い込んでしまったんですよねぇ(笑)。
出品者の方、こんな状態の良いものをお安く出してくれていたのに
疑ってしまってスミマセンでした~(汗)。
で、これを見てもらうと判るようにこれにはキッチリ110の文字が入っています。
Uを横倒しにしたような物がDと重なっているマークの後に
110と入っているこのタイプがいーベーでは一番良く見かけるものでした。
がっ、先程書いたように同じ配置の物でも微妙に書体に違いがあるような気がしています。
この辺りは同じ製造メーカーでロットで文字が違うとかって感じなんでしょうかね?
先程のお星さまの周りのブツブツ粒子の件にしても、
この110品番のモノ同志でもそれらは結構まちまちで
私が観察した範囲でも、
比較的規則性がある配置になっているものとそうでないもの、
粒自体の形状が108品番に近いものとそうでないもの、
その部分の裏面の粒子の形がしっかりしたものと崩れたもの、
とかがあるみたいです。
工業製品は新しくなれば新しくなるほど合理化は進んでいくものですから、
ある程度技術が熟成した時期以降のモノという前提に置いて
古いもの程造りはよいのでしょうけれども、
今の所、どうなっていれば 手が込んでいるかという点に関して
判断基準が見付からないので私のような素人に判定のしようがないのが悲しい所です。
この辺りは七宝焼きの専門家とかじゃないと判らんのかもなァ。
しかし、108品番のモノだと時期による良し悪しは結構判りそうな感じがします。
何時頃からそうだろうというのは判らないのですが、中期以降のものだと、
ひょっとすると銀色の部分だけ七宝ではなくなるのか、メッキのようにピカピカした感じになり、
さらに近年の新品では全体がベタッとした感じになっているように見受けられるので
今や、全部七宝ではなくなって、塗装仕上げなのかな?って感じになっているんですよね。
その近年の物と思しきものは画像でしか見た事が無いので何とも言えない所ですが、
それより前の時代の、銀色の部分がピカピカしたタイプのモノは
比較的国内の多くの車両で見受けられるように思うので、
それらは多分、そのピカピカが綺麗だから、、、と、
レストアをする時に新品交換されてしまっているのでしょうね。
因みに108品番の物は現時点で供給があるようですが、
本国で300ユーロ以上するらしいです(汗)。
当時モノの程度の好いオリジナルが買える値段なので、
私なら確実に手抜きになっているだろう新品は買わないと思います。
まぁ、普通はそこまで考えないんでしょうけどね。
だだねぇ、フェラーリ辺りの高額クラシックのこうした小物だと
リプロでもそれなりに拘ったものだろう、、、と予想される所なので、
MBでも消耗部品が高いのは困るけど、こうした装飾小物のリプロは
もう一寸力を入れて作って欲しかったなァって思ってしまいます。
さて、これを入手出来たし、コンディション的にも
220君に取り付けてもいいかな?と思う状態ではあるのですが、
問題は先述の通り、今付いているものが、外そうとした時に外れなかったことですね。
なんとかすんなり外れてくれると良いのですが…。
無理に外して、付いていたバッチやグリルを傷付けても面白くないので、
無難に外す方法が見付けられたら、交換する事にしようかと思います(笑)。