今日はお仕事がかなり早めに終わったので、
やっぱりな、、、と思われるかもですが(笑)、
以前、Pさんから頂いたブレーキブースターをちょろっと分解してみました。
そのブレーキブースターはコチラ。
実は私もPさんから頂いた時に入れてあった袋から初めて出したので、
状態を見ていなかったのですが、思ったよりは綺麗な外観をしていました。
これ、何時頃の奴かなァと思いつつ、
打刻のある位置を見てみると、
この2001.4というのは製造年月なんですかねぇ。
因みに、レッカー移動の元となったブースターは1998年に買ったものなんですが、
現在の新品と比べても内容があっさりしていますね(笑)。
で、バラしてみるとは言っても正式のやり方を知らないので、
とりあえずボルト6本で留まっている裏蓋から外しました。
因みに一番上のネジだけおってロックするワッシャーが入っていて、
蓋に向かって右隣は接続プレートをお椀(バキュームシリンダー)に固定する為の
安全ワイヤー?の抜け止め金具が共締めされていました。
私が不調ブースター内で抜けているのでは?と言っていたホースが
これに写っているホースで
その蓋側の一端はフィルターでバルブハウジング側の一端が
メーカー呼称ではありませんけれども、私が外気弁室と言っていた所です。
んで、ここから先はどうやってバラすんだ?と暫し考えて、
バキュームピストンを抜くには
そのストッパーになっている接続プレートを抜かなきゃならんよな、、、と思ったので、
それを留めている安全ワイヤーとやらを抜く事にしました。
最初抜き方がイマイチ判らなかったのですが、
取っ手になっている部分をチョイと持ち上げて円周上に引っ張り出すんだなと思い至って、
その通りにしてみました。
がっ、嫌に簡単に引き出せるなァと思ったら、、、
途中で切れていやがりました(苦笑)。
最初からカタカタ動いていたので、恐らく私より前に誰かが折っていたものと思われます(笑)。
仕方が無いので反対側に見えているワイヤ―を一寸起こして
引っ張り出そうとしましたが、全然動かず。
バキュームピストンを押し返すスプリングの力が掛かっているからかな?と思い、
補助マスターシリンダーを上にして、軽くプレスに掛けて引き抜こうとしましたが、
それもダメ。
恐らく中で錆びついてしまっているのでしょうね。
故に556をワイヤー穴や周辺に撒いておきましたが、
すぐに緩くなる筈も無かろうと思うので、
今日、バキュームピストンを抜くのはお預けという事にしました。
まぁ、見てみたかった部分はここを外さずとも見られますからね。
というわけで、今度は外気弁室の蓋をオープンしてみました。
堅く締まっているかと思いきや、驚くほど軽かったです。
で、飛び出しているのが外気弁を押し込んでいるスプリングです。
ブレーキを操作していない時にはこのスプリングの力で外気弁を閉じ、
ブースターのお椀内に外気が流入しないようになっています。
という感じになっているので
外気弁のシールリングはこの見えない方に付いている感じになります。
続いてはバルブハウジングの取り外し。
ピストンヘッドとバルブハウジングはボルトナット締めになっているので、
空回りしないかな?と思いつつ、袋ナットを緩めてみましたが、何とか緩みました。
これも締め付けがメッチャ緩かったです。
で、バルブハウジングの外気弁側のクローズアップ。
あえて弁を傾けて撮影していますが、これには軸受けのようなものは無くて
スプリングの力でセンタリングしているような形です。
同、制御弁側
これも同様に傾けて撮影しています。
外気弁全開時に制御弁で穴を塞がないようにする為の
3箇所の突起の内の一つが見えていますね。
外気弁から流入した大気はこの弁の外側にある3つの穴から
裏蓋側の部屋に流れ込むようになっています。
(外気弁が閉じていて制御弁が開いている時は
同様にこの穴から裏蓋側にも負圧が掛かるようになっています)
んで、外気弁とは違って制御弁のシールはコチラ側に見えています。
マスターシリンダーからの油圧でコントロールピストンが動いて
ダイヤフラムが押されてくると、その中央の穴の端がこのシールに当たるようになっており、
それによって前後の部屋を仕切るようになっていて、
さらにダイヤフラムが押されてくると今度は外気弁が開いて
補助マスターシリンダー側の部屋が負圧、裏蓋側の部屋が大気圧になるので、
バキュームピストンが補助マスターシリンダー側に移動するという感じの様で御座います。
んで、ブレーキペダルが開放されていくと、先ずは外気弁が閉まり、
続いて制御弁が開いてこの際に裏蓋側の部屋の大気圧が吸い出されて再び負圧に戻るので、
バキュームピストンがプレッシャースプリングに押し戻されて
元の状態に戻るという訳ですね。
因みに制御弁の周りにはこんな感じにスプリングが設置されて、、、
これがブレーキを踏んでいない時にダイヤフラムを、、、
という事はコントロールピストンを押し戻すようになっています。
因みにダイヤフラム側のクローズアップ。
この中央の穴のエッジの部分がシールに当たって気密を保つようになっています。
(先ほどのシールを見て頂くと、ここが当たっている跡が付いています。)
最後にこの状態での引きの画像。
上の内側にピストンシールのエキスパンダースプリングが見えていますね。
と、接続プレートが外せないので、バラす事が出来るのはここまで。
でも、今回の件で見たかった部分は全て見る事が出来ました。
で、やっぱり図解を見るよりも実物を見た方が想像力が働くもので、
ふとひとつ思い立ったことが。
もし、制御弁が正常に働いているのなら、
ブレーキを強く踏み込んだ時には前後の部屋が仕切られるので、
外気弁が開いていたり、ホースが外れていたりしても、
エンジンへのエアの供給は止まる筈だから、
高くなっているアイドリングが正常に戻るのでは?と思ったのですよね。
なので、一旦自宅に戻ってお昼を食べてから、その実験をしてみる事にしました。
会社に戻って来ると、エンジン始動。
とりあえずアクセルを踏んで、少し温まった所でアクセルを離すと、
やはり高くならなかったファーストアイドルが高くなっています。
まぁ、これ以上温めるまでもなく、この時点でも試せるか、、、と思って、
そのまま強くブレーキペダルを踏み込んでみました。
するとやはりアイドリング低下。
制御弁は正しく働いているようです。
がっ、問題はそこから。
ブレーキペダルから足を放してみると、あらら?アイドリングが上がらない。
一寸止まりそうな挙動もあったので、被りかけたかな?と思って、
そのまま再びアクセルを高めに保持して水温を80度以上まで持って行きました。
で、イイかな?と思った所でアクセルを離すと、、、
あれれ?やっぱりアイドリングが上がっていない(汗)。
まさか!?と思って、エンジンを掛けたまま、サイドブレーキを解除して、
車両を手押しで前後に動かすと普通に動きます。
ありゃりゃ、何と、元に戻ってしまいました。
※再発する可能性が高いので治ったという表現は使いません。
この事でいくつかハッキリしました。
まず、どういう理由かはともかくとして、とにかく元の状態に戻ったという事は
最近疑っていた、ホース外れの線はなくなりました。
故にエア吸いの原因は外気弁と考えてほぼ間違いないという事になります。
それからコントロールピストンが戻っていない事も、若干疑ってはいたのですが、
それが戻らないという事は制御弁が閉じっ放しという状態になっている筈で、
エンジンがエアを吸いっ放しになるという事態にはならないので
それもなさそうという事になりますよね。
って事からすると、ズッコケる事は無かろうと言っていた、
この一体になっている外気弁&制御弁がどういう状態になっているかは判りませんが、
とにかくズッコケるような形になっていて、
少なくとも外気弁側の座りが悪いか何かの要因でそこでエア吸いをしているのでしょうね。
んで、今回はたまたまブレーキを強く踏み込んだ事がきっかけで
上手い事、座りが良くなったので元に戻ったという感じではなかろうかと思います。
残念ながら、明日は一寸出掛けてしまうので、テスト出来ませんが、
月曜日以降にもう一度、本当に元に戻っているかを確認した上で、
再発するのかを確認すべく、試走してみようと思っております。
トラブった時にも何度か強く踏み込んでみており、その時は元に戻らなかったので、
Wさんにお聞きした話とは一寸違う故障だったのかなァと思いましたが、
こうなってみると、やっぱり同様の故障だったっぽいですね。
はてさて、どういう結末になります事やら。