12月26日(土) 5日目
目覚ましが鳴ったので、時計を確認したら朝4時です。
昨日アエロパルケに早朝に行くのにセットした時間を修正するのを忘れていたようです。
(目覚ましを2つ使っていたので、そのうちの一つ)
女性陣を起こさないように部屋を出て、受付近くで無線LANで携帯をつないで天気を確認したり今日の計画を考えたりします。

なんだかんだで5時になったので、チェックアウトして外に出ます。
車に荷物を放り込み、いよいよチリのパイネ国立公園にむけて出発です。

街から出る前に朝焼けが始まりました。
ほどなく町外れの検問のところに到着し、行き先を聞かれたので「パイネ」と答えると、「どうぞ」というジェスチャー。

まずは、空港方面に向けて走りはじめます。

15分ほどで空港に向かう交差点を過ぎたので、ここから先は私にとって未知の領域です。

ちょっと汚いですが、助手席の様子。
ビニール袋に入っているのは朝食用のサンドイッチとお菓子。
携帯とバッテリーが充電モードになってます。
デジイチのバッテリーを充電するために、今回シガレットにAC100Vに変換するインバーターまで付けています。
転がっている携帯電話はGPSソフトを立ち上げっぱなしにしてあって、いつでも現在地が確認できるようになっています。

太陽光を浴びた遠くの雲がオレンジ色に染まっています。

空港交差点の次の交差点がここ。(と、言っても10分以上時速100km以上のスピードで走ってようやくたどり着く距離ですが)

私自身は緑の道(片道約400km)を東に向かって走っていて、現在★印の地点。左に曲がるとルータ・クアレンタ(40号線)を北上することになります。
そして、直進方向もここからルータ40となります。
なぜ、ルータ40にこだわっているかと言いますと、実はアルゼンチンで一番長い国道(4667km)だからです。(しかもパタゴニア地方はほとんどが砂利道、突破は雨が降ったりするとかなり困難)
土産屋なんかに行くと、ルータ40の看板のデザインのステッカーとかワッペンを売っていますが、もしかしたら走っている途中でパンクしたりしてひどい目にあうかもしれないので(笑)、記念品の購入はドライブが終わってからということにしていたのでした。
ちなみに、黄色の線は昨日ロスグラシアレス国立公園まで往復した道です。

もちろんルータ40に入ったからと言って、何か劇的に変わるわけではなく、広大な景色、言い換えればどこまでも変わらない景色が延々と続きます。

追い越し禁止マークです。

こちらはリオガジェゴスへ向かう道との分岐です。
ここからリオガジェゴスまで300kmほどあるのですが、スタートからして厳しいダートロード。
エルカラファテで車が借りられなかったら、リオガジェゴスで借りることも考えていたのですが、エルカラファテで借りられてよかったです。

しばらく走ると、小高い山に向かって道が登っていきます。
ちょっとした峠道(下りは無いですが)といった感じです。

振返ったところです。
というかですね、相変わらず風が強く、朝早いこともあってむちゃくちゃ寒いです。
10秒とじっと立っていられません。
パイネでのトレッキングがどんなことになってしまうのか、少し気になります。

引き続き、どんどん上がっていきます。

そろそろ登りきりましたかね。
ん? 道の左前方に何か居ます。

あ、グアナコです。
はじめて見ました。

ルックアウト(展望台)があったので、立ち寄ってみました。

こんな感じに見下ろします。
広大な景色を楽しむ前に、とりあえず寒いです。

再び走りはじめました。
どうやら今度こそ登りきったようです。

そして、ちょうど朝日が雲の間から昇ってきました。(6時過ぎ)

再び広大な原野の中を走り続けます。

お腹が空いてきたので、昨日ガススタンドで購入したサンドイッチをパクつきます。

真正面から太陽が昇ってくるので、けっこう眩しいです。

丘や山も少なくなり、周囲は地平線が広がっています。
道路の脇は深い溝になっていて、たぶん大雨が降ったときの水の逃げ場になっているのだと想像します。(オーストラリアもそうでした)
車はその溝にかかる牧場の敷地に入るための橋の上に置いてあります。

ライト付けなさいの看板。
実際、ライトを付けるとスピードメーターのところに、このマークと同じインジケーターが点灯します。

やっと、見つけました、ルータ・クアレンタの看板。
けっこうサイズがデカイです。(看板の部分だけで縦に1mぐらいあります)
サンタクルスというのは、ここの州の名前です。

看板のすぐ先に分岐が登場しました。

ここで事前に調査済みのダートロードに突入です。(ルータ40のダート区間)

まっすぐ続く道が州道5号線、右にカーブを描いている砂利道がルータ40です。
州道5号線を走れば遠回りですが舗装路を走ることできそうです。

ちょうど、この分岐の所に建物が一軒だけあったのですが、宿か何かですかね?
建物の横に立っているポールにはSOSって書かれていて、どうやらトラブった時はここまで戻ってくれば緊急連絡が取れるようになっているみたいです。

砂利道に入ると、さっそく注意書きか脅しか何かの看板があります。

続いてゲートが登場。
大雨が降ったら閉まったりするのでしょうか?

ダート区間は再び州道と合流するTAPI AIKEまで70kmの道のりです。

州道と合流するTAPI AIKEにはレストランとガソリンスタンドもあるようです。

道幅はこんな感じ。
豪快にスピンしたりしなければ、コースアウトにはならなさそうなのですが、轍が深いので、けっこうハンドルを取られやすいです。
これが、セレドンさんが言っていたスピン横転注意のことだと思います。

たま~に、ゆるいカーブがありますが、基本はまっすぐな道。
舗装区間に比べると、ウサギの数が圧倒的に多いです。
1分に1回は逃げて行くウサギを見る感じです。
(ただ、圧倒的に交通量が少ないのと、車の平均スピードが遅いはずなので、轢かれて死んでいるウサギはまったく見かけません)

なんと、分岐の所だけでなく、2km毎に黄色いSOSポストが立っています。
この辺りはオーストラリアのアウトバックとは違い、えらい親切仕様で安心です。
(最悪1km歩けば良いわけですし)

制限速度は80km。
日本では絶対にありえない制限速度です。

とは言え、こんな下り坂を調子良く下っていくと、

意外にRのきついカーブが突然現れ、しかも轍が深かったりするので、本当に80kmのスピードで進入し、さらに轍を外すと四輪ドリフト状態に簡単に突入しそうになります。

なので、ここは慎重に慎重にハンドル修正を入れながら走っていきます。

中間地点より少し手前、RIO PERQUEという場所に到着しました。
街があるわけではなく、左に写っている宿か何かが一軒ぽつんとあるだけです。

何の看板でしょう?

こちらはオーストラリアでもみかけましたが、グリッド(境界線)です。
たぶん、牧場と他の牧場との境界と思われます。

地面はまっ平らなだけではなく、多少の大地の上下があって、そのたびに道は登り下りを繰り返します。

かれこれ30分弱走っていますが、今のところ、誰ともすれ違っていません。

再びRのきついカーブ。
このカーブではないですが、とある下り坂のカーブを降りきったところで、つい最近転がったばかりと思われるエスクードが放置されていました。
オーストラリアなんかは道自体が放置自動車の墓場みたいなかんじになっていましたが、パタゴニアでこれは放置されていると思った車はこれを含めてもそれほど無かったと思います。
(バーストタイヤも数個ぐらいしか見なかったような。交通量の違いかもしれませんし、SOSポストの効果かもしれません)

いつも全力で逃げられるので写せなかったのですが、やっと撮影できたウサギ君。

上下の頻度が上がってきました。地平線地帯から丘陵地帯に移ってきたようです。
そして、カーブを抜けたところになんか大型生物が居るなぁと思ってカメラを準備したら、写真撮影中の「人間」でした。
私もしょっちゅう車を降りて撮影していますが、傍から見たらこう見えるのかもしれませんね。
これが初めてこの道で他の車、他の人に会った瞬間です。

道が上下左右を繰り返すので、次に登場する景色を楽しみにしながらのドライブが続きます。
で、何が登場するかと言うと、

牧場で飼われている羊

こちらはダチョウやエミューの仲間のニャンドゥ

再び羊

ニャンドゥ

羊

ニャンドゥ

ニャンドゥがあちらこちらに見られます。

さらに、ルータ40のうねり具合

丘陵と雲の流れる様、

逃げ去るニャンドゥ

パンクが気になる、かなり荒れた道、

地平線なんかを楽しみながら、ひたすら走って行きます。

何やら水たまりか湿地帯が見えてきました。

鳥がたくさん居ますね。
ちなみに、にらみつけているのは群れのボスと思われる羊で、この後群れを守るように一番手前に位置取りながら群れを私から遠ざけるような行動を見せました。

アヒルの仲間でしょうか。

逃げていく羊の親子とこちらを睨み付けるボスっぽい羊。

お、これは方角的にパイネの山々でしょうか?
近づくとどんな感じになるのか、かなり楽しみです。

湿地帯から突然飛び立った鳥達が
「ピーッ、ピーッ!」
と、ホイッスルのような音を発しながら飛んでいきます。

GPSで確認すると、あと少しで州道との合流地点のTAPI AIKEです。
結局この道で出会ったのは、撮影中の観光客一組だけでした。

お、見えてきました。

右に見えている建物はレストランだと思います。

そして、ちょうど交差点のところにあるのがガススタンド。
もし営業していたらここで満タンにしておこうかと思って立ち寄ったのですが、タンクローリーは来ていたものの、営業は開始していませんでした。(午前8時過ぎ)

こちらがレストランと思われる建物。

と、言うわけで舗装区間に戻ってきました。(70kmを1時間20分ぐらいで走りました)
舗装路万歳!
これまでほとんど羊の牧場ばかりだったのですが、舗装区間に入ってからは馬の牧場も見かけるようになりました。

制限速度は車種によって違うようです。

お、舗装区間にもSOSポストがあるんですね。
(先ほどのダート区間よりは頻度が圧倒的に少ないです)

ホテル、レストラン、電話のマーク。
看板からして、立派な公共ホテルが登場するのかと思いきや

うわ、こんなホテルに宿泊するのは勇気がいるなぁ。
(ブエノスアイレスの宿もすごかったですが)

乗馬サービスの看板でしょうか。

こちらはチリとの国境に向かうショートカットルートなのですが、大分道の状態が悪そうなのと、GPSソフトで確認するとルータ40で行ってもそれほど遠回りにならないみたいなので、そのまま直進することにします。

州道61号線が右へ続いています。
先ほどのショートカットルートに途中から合流する道でしょうか?

大らかなカーブを描く道を走っていきます。

このスケール感がたまりません。
海外ドライブの醍醐味です。

案内看板が出たのでGPSソフトで確認すると、ここを右に行くとチリとの国境になるようです。

ルータ40を離れてダートロードを進んで行きます。

いよいよレンタカーで国境越えです。

しばらく牧場地帯を進んでいきます。

ほどなく、ちょっとした村に到着しました。

なんか、ヨーロッパの田舎を思わせる綺麗な村です。

そのままどんどん奥へと進んでいきます。

ここの建物の所で片側車線にチェーンがかかっていたので、何だろうと思いつつ、それを避けるようにして先に進みます。

少し走ってから、ふと気がつきました。
さっきの建物って、もしかしたらアルゼンチンの入出国管理事務所じゃないでしょうか?
いや、もしそうだとしたら、ちゃんとしたゲートがあって、国境警備員が居るだろうし、それは無いか。
いや、でも、もしかしたら・・・・
少し悩んでから、念のためバックします。(それほど走ったわけではなかったので)

あ!やっぱり!
この建物、ほかの人のブログで見たことあります。
アルゼンチンの入出国管理事務所です!
(私の車がすでに越えているように見えるのは気のせいです)

いやぁ、気がつきませんでした。
慌てて車に戻り、パスポートと運転免許証、エイビスでもらった書類を持って建物に入ります。

こちらでパスポートに印鑑を押してもらい、この向かいの窓口で車の出入りの書類に印鑑を押してもらって終了です。特に質問をされることもありませんでした。
ワシントンから飛んで来る飛行機の中で、アルゼンチンの入出国に使用する書類をあらかじめ余分にもらって記入しておいたので、すこぶるスムーズです。
その間3分。
チリへの国境越えでトータル1~2時間かかるという旅行記をいくつも読んでいたので、すごい拍子抜けです。
と、言うか、気がつかずに通りすぎることが出来てしまうぐらいの国境なのですね。(某独裁国家のように有無を言わさず発砲されるような国じゃなくてよかったです)

と、思っていたら、私が出国手続きを終えた後にチリの方からバスがやってきて、ドヤドヤと乗客が降りてきました。
たしかに、バスの乗客とタイミングが重なってしまうと、手続きでけっこう並ぶことになりそうです。

では、今度こそチリに向かって進みます。

いわゆる、不干渉地帯と言うことになるのでしょうか。

ようこそ、チリへ
と書いてあるのだと勝手に解釈します。

何やらいろいろ注意書きが掲示されています。

パイネ(トレス・デル・パイネ)まではここから99kmだそうです。

なるほど、チリでもライトは付けっぱなしにしなければならないのですね。

チリの入出国管理事務所とセロカスティージョの街が見えてきました。

チリの入出国管理事務所です。
こちらはちゃんとゲートが閉まっていて、建物の所には軍服を来た人が見張ってます。
国境ってこんなイメージですよね。

再びパスポートと車の入出国管理書類(写真)を持って、事務所に向かいます。
中に入ると、ゲートの所にちょうどアルゼンチンに向かう方にバスが停まっていましたが、その乗客と思われる人が長い行列を作っています。
これだと、さすがに時間がかかりそうです。
並んでいる人の中に日本人の中年夫婦が居て
「あなたレンタカーだったら、そちらにも書類を提出しないと駄目だよ」
と、突然日本語で声をかけられます。
先ほどアルゼンチンの入出国管理事務所でも同じようなことをしたので、それはわかります。
それよりも、チリ入国用の申請書類を何も持っていないので、まずはそれを確保したいわけです。
なんとなく行列に並んでしまいましたが、事務所の中を見渡してみてもそれらしき書類が見当たりません。
どうしたもんかと思っていると、ちょうど私の前に並んでいたヨーロピアンの団体さん(アルゼンチンの人かもしれません)が受付に顔を出し、入国申請書類を数枚ゲットしたようだったので、身振り手振りで自分もそれを欲しいことを伝えて1枚わけてもらいました。ラッキー。
10分ぐらい並んで、大分前の方に進んだでしょうか。
いつの間にか後ろに日本人と思われる(パスポートを持っていたので)女性が並んでいて、妙に焦っているのか、隙あらば私の前に行こうとします。
私は別にそこまで急いでいるわけでも無いので、
「もしかして、急いでます?」
と、日本語で声をかけると
「はい、、、あの、、書類を受け取り忘れちゃって」
との返事。
聞くと、出国手続きの時に、他の人は「とある紙」をもらっているらしいのですが、自分はもらっていないとのこと。それが無いとアルゼンチンに入国できないんじゃないかと焦っているらしいのです。
じゃぁ、お先にどうぞと順番を譲り、先に彼女の番になりますが、当然彼女も英語しか話せないみたいなので、入国審査官との会話がかみ合っていない様子。
ちょうど、そこへ様子を見に来たガイドさんが彼女の話を聞いてそれを審査官に伝えたようですが、少し書類を探して「探すのは無理だよ、そのままアルゼンチンに行けば」みたいな話をしてます。(たぶん)
結局彼女は書類を受け取らないまま、ガイドに連れられて外へ出ていきました。
まぁ、アルゼンチンの入出国管理事務所はアレなので大丈夫でしょう。
さて、私の番です。
並んでいる間にこの
ページを参考に記入した書類を提出し、ここでも特に質問されることもなく無事にパスポートに印鑑をもらいました。
続いて向かいの窓口に自動車の入出国申請書類を提出してこちらも問題なし。
審査官が何やら「移せ」というような指示をしたので、車を動かすのかと思って、一度車に戻ります。
ところが、ゲートを管理しているスタッフが歩いてきて、まだゲートを通過させることは出来無いと言うようなことを言っています。どうやら、というか、やはり先に税関チェックを受けなければならないようです。
車の助手席に置いてあった荷物をすべてカバンに放り込み、トランクからすべての荷物を抱えて再び入出国管理事務所に入ります。
すると、入り口横のカバンを乗せる台のところにスタッフが一人歩いてきて、荷物を開けなさいと言う指示をジェスチャーで出します。
申告書類でフルーツを持っているところにチェックを入れているので、まずはトランクを開けて自主的に食料袋を取り出し、ドライフルーツを係員に見せます。
これはオッケーなのは前もって調査済みです。
係員が英語で「そちらのザックは衣服か?」と聞いてきたので、正確には雑貨も少し入っているのですが、「そうです」と答えると、検査完了のジェスチャー。
荷物を抱えて再び車に戻ると、ゲートを開ける係員が一緒に事務所から出てきてジェスチャーで「少し待て」の合図。
係員がゲートを開けてまずは団体さんの乗ったバスがアルゼンチンに向けて進み、次に私に進めの合図が出たので、チリ側に入国します。
いやぁ、アルゼンチン側がかなり適当だったので、チリはきっちりしてるなぁと感心。
これぞ入国審査って感じです。

チリに入国したところがセロカスティージョという小さな村です。
両替したりガソリンを入れたりしたいので、ひとまずこの店に立ち寄ります。
両替のレートは1ドルが470ペソ。ペソからドルの時は520ペソで1ドルなので、本来の為替レートは495ペソと言ったところでしょうか。
ここで両替するか、パイネ国立公園のホテルで両替するしかないので、迷うことなくここで両替を済ませます。
あと、小さなコーラを購入しつつガソリンスタンドの場所を尋ねてみます。
両替と売店担当の若い女の子は英語が苦手らしく、わざわざ英語が話せるおばさんスタッフを紹介してくれました。
おばさんも親切で、わかりやすい地図を描いてくれました。
ついでに営業時間開始時間を聞きます。(当初の予定では帰りに早朝通過予定だったので)
「8時、う~ん、8時半ぐらいかな~。チリウェイだからね」
と、言って笑ってます。
親切な上に大らかな感じが気持ちいい対応です。
おばさんにお礼を言って売店を出ます。

こちらが小さなコーラ。
大量に飲みたくない私には助かるんですけど、なかなか海外では見かけないサイズです。
では、ガソリンを入れに行きますか。

売店から走ること1分、セロカスティージョの村に入ります。

これがガソリンスタンドであることは間違いないのですが、(写真左の小屋にカタカナでディーゼルとか書いてあったり、写真中央にガススタンドの看板がるので)、制服を着たスタッフどころか周囲に人っ子一人居ません。
写真右に写っている建物に向かうと、入り口のドアが開いていたので、「オラー」と声をかけながら中に入ってみます。
中ではお婆さんがちょうど昼御飯を作っているところで、カツレツを揚げているような良い匂いがしています。
どう考えても英語は通じそうもないので
「ガソリーナ」
と、言いながらジェスチャーでガソリンを入れたいことを伝えます。
すると、どこか別の場所にガソリンスタンドの従業員が居る、ここでは無いという感じの返事。身振り手振りの会話で、来た道を少し戻り、左に曲がって、右に曲がった場所に行かなければならないことはなんとなく理解できました。

そんなに大きな村でもないので、探してみることにします。

言われたとおり走ってみますが、だいたいにおいてどこにも人が居ません。
(また、勝手に家に入れば良いのかもしれませんが)
まぁ、パイネ国立公園内でもガソリンは入れられるらしいので、ここで無理して探すことも無いかと思い、いったん先ほどの売店のところまで戻ります。

売店の横にレストランがあったので、中に入ってみます。
メニューを尋ねると、スパゲティしか出来ないと言うので、今回のトレッキングの主食がスパゲティなのと、チリでの最初の食事がイタリア料理はどうかと考えて、頼まずに出てきてしまいました。

まぁ、そこまで腹が減っているわけでもないし、パイネまで1時間強で着く距離(約100km)なので、ひとまずパイネを目指すことにします。
後編につづく
0 1 2 出発・移動
3イグアス
4 5 6パイネまで移動
7 8 9 10パイネトレッキング
11 12 13パイネからエルカラファテ
14 15ブエノスアイレスへ
16 帰国