8月11日(火)涸沢からHさんと下山した後、すぐに道具を乾かしたり洗ったりして、月、火と2日間会社に出社をした後に、お盆休みがスタートしました。
天気予報を見ながら、急に値段が落ちてきた海外(ハワイのカウアイ島など)も行き先の候補に上がっていたのですが、木曜日を除いて天気が良いという週間予報が出たので、あわてて夜行バスとタクシーの予約を入れたのでした。
仕事が終わってから一旦帰宅し、パッキングを完了させ、ふたたび都内の電車に乗り込みます。

駅構内の食堂でカツ丼を頂きます。
会社帰りのお疲れな方々に混じって、登山の格好をして山手線に乗り込みます。
新宿で降りて、コンビニで明日の朝食と昼食を買い込んでからバスターミナルに向かいます。

登山客はむしろ少数派で、お盆に地方に出かける、もしくは地方に帰る若者達でごった返しています。

出発時刻を勘違いしていて、危うく乗り損ねるところでした。(22:30)

逆に、最後のほうに乗り込んだので、前方の予備席で隣に誰も居ない場所に座ることができました。
ラッキー。
やはりお盆深夜の高速は大混雑らしく、都内は首都高を使わずに下道で進んでいくようです。
うとうとと眠っていると、談合坂SAに到着しました。

しばし、トイレ休憩。
そこから、再び眠りに落ち、

こちらも大混雑の諏訪湖SAに到着。
(偶然、バスを停められる空いている場所があったそうです)
8月12日(水)
朝、5時ちょっと前に信濃大町駅に到着。
あらかじめタクシー会社に相乗り希望で予約を入れておいたので、のんびり突っ立っていると、
「銀豆さん?」
と、タクシー運転手に声をかけられます。
「あ、ぎんがめです。」
と、返事をすると、
「あ~、ぎんがめさんでしたか。タクシーの準備ができていますので、こちらへどんぞ」
と、バリバリの訛りイントネーションでタクシーの中に招き入れられます。
同じバスに乗っていた乗客ではなく、信濃大町の民宿に泊まっていた学生さん2人と合流して、3人でタクシーに乗り込みます。
なんせ、ここの登山口はマイカーで入れない上に、タクシー片道8000円。一人で乗るとえらいことになるので、相乗りをするために、予約まで入れて夜行バスでこの時間にやって来たのでした。
実は、2年前に同じ登山口から登っていて、その時は前日入りして、安宿に泊まってから、朝5時に相乗りでタクシーに乗り込んだのでした。
朝5時集合と決まっているのは、この先のゲートが5時半に開くからです。
2年間は登山口からブナ立て尾根を稜線まで上がって南方向(裏銀座コース)へ進みました。今年は北方向に進みます。これで、唐松岳まで歩けば、北アルプスのかなりの主要稜線を歩いたことになります。
(残っているのは、西穂から奥穂、鷲羽岳、そして、なぜか立山の雄山に表銀座。読売新道とか栂海新道はよっぽどの事が無い限り歩かないと思います)

学生さんや運転手さんと話をしながら、高瀬ダムを目指します。

昨日、新宿のコンビニで買っておいたお握りを頬張りながら、山頂方面の様子を伺います。
こりゃぁ、晴天が期待できそうです。

運転手さんに、「あの山は何ですか?」と尋ねても、まだ運転手暦2年のおじさんは
「さ~て、何だったかなぁ~」
と、答えるばかり。
仕方が無いので地図を開いて、山名を調べていると、
「さすが、登る人はちゃんと地図を持ってきているんだねぇ」
と、返答に窮するような感想をのたまいます。
(ちなみに、写真の立派な山は七倉岳みたいです)

まぁ、それはともかく、低気圧が徐々に近づいてきている中、初日から天気に恵まれそうで、ラッキーです。

低気圧本体は、長野県よりかなり北を抜けていくのですが、そうなるとその下にくっついている温暖前線と寒冷前線がどのタイミングで抜けていくかが気がかりではあります。

いかにもロックフィルな七倉ダムを抜けて、長いトンネルを通過していきます。

ここから先は、タクシーのみ通過が可能。
ゲートが開くのを待っていると、運ちゃんが
「登山計画書を出してくれんかな」
と、言います。
登山計画書は大町警察宛にすでにネットで提出していることを告げても、
「それでもここで出してほしいんだけども」
と、言うので、別働隊がすでに出しているという学生さんたちと一緒に、管理小屋の方へと歩いていきます。

中に居たおばさんに、ネットで提出したことを告げると
「小屋に何人向かっているかちゃんと伝えたいから、ここで改めて書いてちょうだい」
と頼まれます。
2年前はそんなことなかったんだけどなぁと思いつつ、再び登山計画書を書き込みます。
緊急連絡先の実家の電話番号がわからず(最近引っ越したもので)、携帯の電源を入れたりして調べている間にゲートが開いたらしく、ほかのタクシーはどんどん中に入っていきます。
あわてて書き込み、すぐにタクシーに戻ります。
まぁ、今日は稜線に上がるだけなので、そんなに急ぐ必要も無いわけですが。

登山口のある
高瀬ダムに近づいてきました。
すると、運ちゃん、なぜかスラスラと観光案内を始めます。

さすが乗務暦2年は伊達じゃないみたいです(笑)
運ちゃんの解説を聞きながら、つづら折れの道を上がっていきます。
近づいてみると、一つ一つの石が大きいことがよくわかります。(一番大きいので、
100トン、あげてくるのが大変だったとか)

高瀬ダムに到着しました。
学生さん2人に挨拶をして、ぼちぼちと登り始めることにします。(6:05)

ここから見上げると、すぐに着きそうなもんなんですけどねぇ~。

まずはトンネルを越えて、

吊橋を渡り、

河原の道を歩いていきます。

滝が見えていますね。

稜線からちょこっと飛び出しているのが、烏帽子岳か、ニセ烏帽子か・・・

小さな吊橋を渡り、

登山道手前の水場に立ち寄ります。
(登山者の左にある丸太から少し左下に下ったところ)

水筒いっぱいに水を汲みます。
当然、冷たくて美味しいわけです。

それでは、行きますか!
ちなみに、このブナ立て尾根、北アルプス三大急登のひとつです。
(残りは去年登った剣岳の早月尾根と今年の春に登った燕岳の合戦尾根、ただし合戦尾根は言うほど急登じゃないと思いますが、大人気コースの表銀座のスタート地点なので、たくさんの人が「辛かった」
と言うもんだから、三大急登に加えられたんじゃないかと勝手に推測しております)

コースタイム6時間、標高100m置きに12から1まで番号が振ってあるので、30分に1つずつ番号を減らせられれば良い計算です。

最初は斜度がきつすぎるらしく、階段が崖につけられていて、そこをジグザグに上がっていきます。

緑(ブナ)のトンネルを進むみたいで、けっこう気分が良いです。

しばらく進むと、普通の登山道になります。
ぬかるんでいることも無く、歩きやすい道です。

9番の札通過、順調に番号を減らしていきます。
(ここまで、コースタイムの半分のペース)

木々の向こうに迫力の岩壁。

そして、見上げればこれから向かう稜線が、少しずつ近づいてきています。

いかにも尾根道という感じで、気分が良いです。

極たまにこんな場所もありますが、本当に登りやすい道です。

ありゃ、レンズ雲が出てますね。
上空は強風が吹いているのでしょうか。。。

適度に開けた休憩にもってこいの場所があるので、(ここは6番、すなわち半分登ったところ)、少し休憩を入れます。

コンビニで一番カロリーの高そうだという理由で購入したカツサンド。

さ~て、稜線まで登りますよ~。

こちらは明日歩く予定の場所。
けっこう上り下りがキツそうです。

後半戦に入って、多少ペースが落ちてきましたが、この分だと4時間ぐらいで稜線に出れそうです。

なぜタヌキ岩なのか理由はわかりませんが、ビバークに適した場所です。

大分近づいて来た気がします。

こちらは明日登る船窪岳でしょうか。

稜線の一番低い場所(コル、もしくは鞍部)を真横に見ている気がします。
ということは、稜線を行くときに、今の高度まで一旦下げるということですね。

信濃大町の町も大分下に見下ろすようになってきました。

お、そろそろ森林限界ですかね?

ようやく到着です。
前烏帽子岳が見えています。

登り始めてから3時間半ちょい、烏帽子小屋に到着。(9時40分)
今年はここに来るまでにだいぶん山に登っていたので、快調に登って来れました。

小屋のおじさんに次の目的地の船窪小屋に夕方までに到着できるか尋ねてみたところ、
「テント担いで、この時間で上がってきたんだったら無理ではないと思うけど・・・」
という返事。
もちろん、行く気満々だったわけでは無いので、確認だけしてテント泊を申し込みます。
(寒冷前線の通過予定が明日の午後だったので、今日中に移動という手も無いわけではなかったのですが、行かなくて正解だったことを、翌日思い知らされます)
もうガスがあがり始める10時近くになっているので、烏帽子岳に上るのなら早めのほうが良いのですが、まだガスる気配が感じられなかったので、先にテントを張っておくことにします。

テントサイトに先客は一名のみ。この方、こんなに天気が良いのに停滞でしょうか?

私もテントを張ります。(今回はちゃんと簡易フライをつけています)

では、烏帽子岳に登ってみるとしますか。

まずは手前の前烏帽子岳を越えていきます。

春に登った燕岳によく似た景色です。
そして、山頂を越えたところで、

烏帽子岳が登場です。
う~ん、小降りながらも、なかなか絵になる山ですね。

喜んで歩いていくと、なにやら雲が流れてきます。
しまった、ガスは上がってこなかったけど、富山側から高曇りの雲が流れてきちゃった・・・・

しかも、烏帽子岳に上る分岐を見落としてしまい、山の反対側まで歩いてしまいました。

あわてて引き返し、すっかり曇ってしまってから、烏帽子岳に取り付きます。

ちょっとした岩場ですが、ステップが作ってあり、普通に登っていけます。

ちゃんと鎖もありますし。

巨大な石が転がる山頂に到着。

山頂は尖がっているので

またがるようにして座ります。(左足方面)

右足方面

うわ、なんかすごい上昇気流が発生してます。
一応雨具は持ってきていますが、こんなところで雷に巻き込まれたらたまったもんじゃないですが、今のところ積乱雲に発達する気配は無いみたいです。

山頂からちょっと下った大きな一枚岩の上に座って、行動食のチーズ鱈をつまみます。

悪化するかと思っていましたが、少し天気が良くなってきました。(すでに30分以上、ぼーっとしてます)

さて、先ほどまたがっていたこの山頂の岩なのですが、こうやって岩だけ写すといまいち大きさが伝わりません。
誰かほかに山頂に人が居てくれれば人と一緒に写真を撮るのですが、いつまで待っても誰も来る気配が無いので、セルフ撮影にチャレンジ。
赤外線リモコンも持ってきたのですが、試してみるとぜんぜん使い物にならないので、12秒タイマーをセットして走ります。

んが、ぜんぜん間に合いません(笑)
(本当は山頂を示す札の辺りに立つ予定だったのですが・・・、ちなみにシャッターが切れた音が聞こえないので、間抜けなことに札のところまで登っています)

テイク2
なぜかさらに手前・・・・
諦めました。
まぁ、とにかく、山頂の平べったくとがった岩に先ほどは跨っていたわけです。
その後も山頂付近でぼーっとしていると、

ようやく下から人が上がってきました。(右下)

ちょうど真上に晴れ間が広がり、山頂が明るくなります。

団体さんが登ってきて、急ににぎやかな山頂に。
(皆さん、タイミングが良いなぁ)
団体さんが降りていった後、せっかくなので残っていたおじさんに記念撮影をお願いします。

山頂に立てるかと思ったのですが、さすがに勇気が要ります。

本人、直立しているつもりですが、かなり腰が引けています。

というわけで、かなりの時間山頂で楽しんだので、そろそろテントに戻ることにします。

小屋で水とジュースを買い込み、

テン場に戻ると、けっこうテント数が増えています。(そう言えば、お盆まっただ中でした)
写真に写し損ねましたが、ニホンザルの群れが近くに居るみたいです。
一匹がテン場を駆け抜けていきました。
是非、今度はTABさんとここに来たいものです。
テントに到着すると、朝、タクシーで一緒だった学生君たちが、テントも張らずにボーっと座っています。
(コースタイムどおり6時間かけて登ってきた様子)
どうしたのか聞いてみると、別働隊とここで合流する予定で、テントは別働隊が持っていてまだ到着していないとのこと。
別働隊と言っても、単独行動でめちゃくちゃ足が速い子なので、とっくの昔に着いているはずなのだが、着いていないので心配だと。
私の前に一人テントを張っていた人が居たよと教えてあげたところ、ちょうどそのテントから若い子が出てきて、まさにその子が別働隊の子でした。
(2日分の予定を1日で駆け抜け、昨日のうちに到着し、今日はテントの中でゆっくり寝て待っていたのだとか)
1.5人用のテントなのでまさかとは思っていたのですが、そこで男3人で寝るみたいです。
仲が良いねぇ。
その後、有り余る時間を前回の登山から読み始めた「落日燃ゆ」を読みながら時間をつぶし、

夕方、アルファ米にレトルトタイカレーをかけて食べ(美味しかったです)、

雲行きが怪しくなってきたので、一旦テントにもぐりこみます。
19時ぐらいになったので、携帯で明日の天気図を調べてようとすると、残念ながら電波が入りません。
仕方が無いので、山小屋のヘリポートまで登ってみることにします。

日は沈んだ後でしたが、夕焼けに染まった空を見ることができました。
天気予報によると、やはり明日の午後に寒冷前線が通過するみたいです。天気図は地上の様子を表現しているので、標高の高い場所は15時ぐらいから影響を受け始めそうです。(素人見解ですが)
むしろ、温暖前線と寒冷前線の間の晴れ間が見られるんじゃないかと、少し期待してしまいました。
さて、寝るとしますかね。
おやすみなさい。。。