
すごい展開の速さ。
羽田に飛んで来て即、その場では任意同行だったかも知れないが身柄拘束されて、
午後には逮捕→日産の西川社長が夜の会見で解任の意向表明を出して
翌日の朝刊には有価証券報告書以外に会社資産の私的流用が公表されて、
完全にゴーンはカゴのトリになってたわけですな。
「有価証券報告書の虚偽記載で逮捕という事例は珍しい」
しかし、社内からの告発が発端だったにせよ、5年間にわたり虚偽記載が継続していたのを、何故今更表沙汰にしなきゃならなかったのか。
内部告発の前に、役員各氏の税務申告やら決算書の精査から、数字に齟齬があるなんて分かりそうなもんでしょ。
役員報酬総額が30億、その取り分を好きにコントロールしてたというけど、じゃあ監査役は一体何をしてたのか。2011年から5年間に50億余計に取って、均等に割ったとして年に10億、前年の2010年からいきなり2倍ですよ。
更に投資資金の流用、私的旅行に会社経費の支出…おいおいどうなってんのさ日産のコンプライアンス。
ゴーンのジャイアニズムの前に、そこが疑問ですね。
世界でもトップクラスのエグゼクティブが、こんな小細工でねぇ。ルノー、三菱のギャラも合わせて表面的数字で年20億ですか ?
数千万を費やした家族旅行ったって、フタケタ億の収入対比ならヒトケタ%でしょう。
そんなものを出し惜しむような銭ゲバ男だったのか…。
まぁ、ここんとこの日産のモデルライフのやたらな長さや消極的に過ぎる改良ペースも些か疑問ではあったし ( 保有母体が決して小さくないであろうウイングロードは人知れずフェードアウト、想定ユーザーが70代のシルフィなどは発売後6年間マイチェンすらない )、…トヨタが全国のカローラ店に「フィールダーやめます」なんつったらどれだけの抗議が押し寄せるやら。
かつて言われた、「西武帝国の全てを把握しているのは堤義明ただ一人」のような状況に陥っていたが故に、こうした商品政策の停滞が露呈していたのであればそれこそゴーンは万死に値する。いかに再建の功労が大きくとも。
それより早急に対処が必要なのは、ルノーが40%以上を握る日産株だろう。日産との株の持ち合い=アライアンス関係でなく、ルノーへの合併を強く迫るフランス政府の腹はこうだ。
フランス政府はアメリカ以外の先進国で唯一、少子化傾向を解消した実績を誇るがその一方、若年層=子育て家庭に大幅な先行減税を行なっており、手っ取り早い税財源や雇用の確保を狙い、日産の稼ぎに食指を伸ばしている。いくら救済を受けた恩があろうと、フランス一国の為に日産のキャッシュフローを吸い上げられる義理はカケラも無い筈だ。
なんなら、ゴーンに冷や飯を食わされた志賀俊之氏がトップに座る産業革新機構で、ルノー保有株の放出分を引き受けてはどうだろう。
市場放出して、フランス政府の息がかかった金融機関に買い漁られては元も子もないからだ。
Posted at 2018/11/21 07:25:22 | |
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