
福島第一原発の状況は、柏崎の比ではない深刻なフェーズに進行しているようです。
冷却水ポンプを駆動する非常用のディーゼルシステムがダメになり、強制的に核分裂反応を止める為ホウ酸の投入を準備していると報じていますが・・・
単にこれは、ダメージコントロールの手段が尽きて原発の機能を殺さざるを得なくなった、という意味になります。
原発の出力調整は燃料棒の間に制御棒を出し入れする事で行いますが、まず冷却水の循環が止まって炉心温度が上がり、水蒸気爆発の危険が出てきた。
これを避ける為に緊急避難的に蒸気の大気放出をしたわけですが・・・制御棒自体の動作がうまく行かなくなったのか、とにかく炉心の中を飛んで回る中性子を止める最終手段としてホウ酸をブチ込む所にまで「追い込まれた」と。
原子炉建屋の天井が崩落したとも言ってますが、仮に炉心の格納容器もろとも破損したとすると、フェイルセーフシステムの初動段階での稼働不良から始まる、犯罪的なレベルのダメージコントロール失敗例となりましょう。
なんにしても原発絡みの重大事案には、過去幾度となく情報の操作・隠蔽が行われてきた経緯があり、「万全を期す」って言葉にちっとも信憑性が感じられないのですよ。
特にこの官房長官・枝野に関しては、事業仕分けでのNASVAのJNCAP試験について見当違いな発言があり、「安全」の認識がどんだけあるのか疑問でしてねぇ。
フタ開けたら「大本命発表」だった、みたいな。
適切な判断の元は、正確かつ信頼性の高い情報の提供が不可欠なわけで。
ほれ、原子力保安院の会見始まりましたが、「爆発音の原因は把握していない」でしょ?
必要な機材、人員を集中して対応しているなら分かんない訳ないじゃないか。腫れ物に触るようにおっかなびっくりやってる場合じゃないんです。止める必要があるならさっさと止めないと大変な事態になる。
こんなアヤフヤな会見だったら最初からせん方がいい。
ダメだこりゃ。
Posted at 2011/03/12 18:11:58 | |
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