2020年09月14日
いきなりですが、うーん。石破さん今回もしんどいか。
個人的には、農政と安全保障のエキスパートである石破さんは(習近平の国賓招請など対中戦略にヤワさもあるけど)、内外問わず穴が1番少ないかなぁと。
しかし一つだけ❌が付くわけです。
高速道路財源ね。
「受益者たる道路利用者の負担によることは至極当然」と仰る。
果たしてそれ正論かな?フリマアプリにしてもオクにしても、ふるさと納税の返礼の生鮮品にしても、1両日中には九四・本州の大半の地域に届くでしょう。
自動車ユーザーでなくとも、高速道路網を利用したトラック輸送の恩恵に与ってるじゃないですか。
自分で運転しなくても、主要なターミナルに行けばあちこちに高速バスが出ている。東京〜名古屋線だと昼間も夜行もひっきりなしに走ってる。おおよそ、新幹線の半額で移動できますね。
安価・大量輸送の基盤が高速道路網だという事は言わずもがなだと思います。直接道を走る自動車ユーザーばかりが受益者じゃない。
こういう社会インフラ整備を日本は置き去りにして、戦争をやったわけです。最近特に「大和級戦艦」やら「零戦」やらを回顧・賛美する風潮が目立ちますが、あんなもん作る前にやるべきことを日本はやらなかった。
名神高速が開通したのって、ヒトラーがアウトバーン整備に乗り出してから何年後ですか。最初期のフランクフルト〜ダルムシュタット間の開通が1935年。昭和10年です。名神の部分開通は1963年。28年も後。しかも高度成長期で物価も労働コストも上がる中です。
そして日本は山国。いまだに全部の計画路線が完工する見込みが立ちません。
アウトバーン整備は人力作業を敢えて増やすなど失業対策も兼ねつつ、施工には耐久性の高いセメント舗装を多用するなど、短期と長期のコスト計算を緻密に織り込んだプロジェクトでした。ドイツは大陸国家ですから、中央から北部は台地や平地なので地形的困難が少ないのも幸いだと言えますけど。
ヒトラーは英仏露を相手にした時、どういうインフラが必要かを「一応」計算して国土開発をやりました。国民に兵隊になれ、と言った時すんなり従うよう、失業率も下げました。まぁ、敗戦でめためたにされましたが、では日本はどうだったか。
陸軍対米強硬派の懐柔に失敗した東條英機の演説によれば、「必勝の信念を堅持すること」以外に何にもなかった。
こうした国策失敗のツケをクソ高い暫定税率だの、通行料だので被せっぱなしで良しとする発想が見られる(まあ大半の政治家が、選挙の時にちょっと触るだけですが)となると、彼もやはり「地方の利益代表」に過ぎないのかな。そんな印象になってしまう。
根っこからいろんな「ムダ」を減らす、解消する革命的発想って、永田町や霞ヶ関にハマると出なくなるんだろな。
Posted at 2020/09/14 07:54:33 | |
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