
首都の2大空港にJRがアクセスしていない(いなかった)件。
成田はありますけど、あれは新幹線計画がポシャってほったらかされてた一部施工区間を、石原慎太郎さんが
「国民の涙が流れている」(=なんとかしろ💢!)
と一喝した結果、京成とJRの単線並列で通したもので。成田エクスプレスに乗ると分かりますが、
かなりの急カーブで高架に入ります。ここは単に在来線と新幹線が交差するだけの場所ですから、無理無理繋いだらこうなってしまった。
私が国交省をポンコツ役所と吐いて捨てるのは、
●京成が成田空港乗り入れを申請した際、散々嫌がらせした挙句「空港駅(現・東成田駅)から更に連絡バスに乗らないとターミナルに着かない」ような場所に駅を置かせた
●京急が’72年に羽田空港乗り入れを申請した際、「’64年東京五輪に際して乗り入れを打診したのに断ったのは京急。今更空港に入る権利はない」…昭和30年代は通勤需要の急増対策に追われ、半ローカル線扱いの空港線に割く余力が無かったのに、「メンツを潰された」とかどっかの赤い国みたいなふざけた理由で門前払いを喰らわせた
空港アクセス鉄道をこのように扱ってきた、「最悪の主犯」という前科を含めるが故です。役所どころか「厄所」ですよあんな省庁。
で、今更も今更で…2031年開業予定ですか?JR東京駅から羽田に入る直通線をやりますと言ったら、栃木や群馬といった首都空港に距離のある地域からこういう話が出る。
多分に、スペーシア100型(一般的には○◯系ですが、東武の社内表記に合わせます)がJR乗り入れ実績を持ってるんで「東武にも」話が来てるんでしょうが。この直通線が出来る7年後には
東武100型は登場40周年の老朽車になってる
んですよ。実際、もう一部車両は廃車済みですし。それに、栃木市内からは東武の運賃計算は栗橋まで。その先はJRの取り分です。
旨味があるかったら、ちょっと薄い。もう一つの懸念は、東武の特急車で
乗り入れ改造のベースになるのはリバティ500型
という点です。計画では田町付近から旧貨物線に入り、大井埠頭西側にある東京貨物ターミナルを経て空港への地下新線に至ると。
これ、長大地下区間に該当するようだとA-A基準に準拠した設計でないと入れません。
【市街地の地下以外に設けるトンネルであって、一つのトンネルの長さが2 kmを超えるもの及びトンネル内に駅を設置するトンネルであって、トンネル内の駅間距離(ホーム端間距離をいう。)又はトンネル端と最寄駅のホーム端との距離が1 kmを超えるもの】
京成のAE形は…
こんなカッコですが、一方でA-A基準の小田急60000系MSEは
成田は第1ターミナル(成田空港駅)と第2ターミナル(空港第2ビル駅)駅間が短いので、先頭部ドアを付けなくても…となったのか、或いは新幹線規格のトンネルは大断面なので、側面避難でよしとされたのか。一般に鉄道トンネル内は側壁と車体の隙間が狭いため、先頭部から避難できる構造にしなさい…というのが地上専用車との差異になります。
ただ、東武500型は前頭部ドアあるんですが、
避難通路でなく貫通路なんですね。緊急用通路に改造すると可倒式なり折りたたみ式のタラップを装着しなきゃならない。
すると貫通路には使えない。
東武500型には「3両固定編成しかない」のもネックになるでしょう。ユニバーサルデザインとやらのバカでかいトイレユニットが空間を食って席数が少ない上、増結・分割前提の設計で空港アクセスを考慮していない。
JRは恐らく、乗り入れ列車の基本を通勤車の231系、233系15両で考えてますから、優等車とはいえあまりに短い(=キャパの小さい)他社車両の乗り入れは歓迎しない。
かといって東武の栃木区間の一般車は大半が4両。…どうにもならんやないかw
まあ、新宿辺りまではスペーシアが来てますから、そこから乗り換えてもらえばいいんじゃないかと。大宮でも構わないし。
2031年までスペーシア乗り入れが継続してれば、の話も混ざりますけどね。あ、東海道線から分岐する所は
単線
なので、いい時間に直通できる列車があるかどうかは…期待しない方がいいですねw。もう取り合いだもん。
Posted at 2024/10/13 09:24:00 | |
トラックバック(0) |
交通 | ニュース