
←通称「塩那道路」です。
塩原と那須を結ぶ道路は既にあるのですが、あろう事か
「野岩国境の男鹿岳~鹿又岳~日留賀岳間、標高1800m級の稜線を貫く無謀な観光道路」
として計画されたもの…らしく。
ゲーム版イニDで一部区間が取り上げられたというので、ご存知の方も多いでしょう。
ワタクシこれっぽっちも知りませんでしたが(笑)。
少なくとも、到底ノーブレーキで曲がって下れるような、チョロくて滑稽な道ではないと(なめとんか爆)。
そしてこの道は「未完の県道」として、いずれ消滅する運命にあるようです。
計画総延長51km。
最大標高差1000m以上。
北関東でありながら1500mを越える高地故、その気候区分は「亜寒帯」。
あまりの難所のため、自衛隊の
工作大隊まで動員して昭和39年から7年がかりで開通したのは、工事用の「パイロット道路」。
当然未舗装です。一般に解放されてもいません。
数年前には、この道の最高地点にほど近い男鹿山中で遭難事故があり、登山者二人が亡くなりました。
その死因は、10月にもかかわらず「凍死」だったそうです。
如何に厳しい環境下にあるか、容易に想像がつくというもの。
こんな場所に、大型バスが入れる二車線道路を本気で造る「つもり」だったようですが、栃木県の資料によると昭和50年に建設凍結、同55年に計画の再検討を行いました。そして、以下のように必要予算が計算し直されたと。
1:二車線フル規格で全線建設=200億円
2:一車線の林道規格で全線建設=120億円
3:建設計画を破棄し国有林を原状回復=75億円
進むも地獄、退くも地獄(没)。
そして結局。
○林野庁の調査により、沿線の野生動植物の生態が明らかになり、またパイロット道路自体の維持も限界に達しつつあるため、以下の方針で沿道の自然回帰を図る。
○20億円をかけ、植生や土壌の自然回復が望めない箇所(森林限界を越える高地)に対策工事を集中し、回復を促進する。
○その他の区間は、自然林の回復力によって原状回復が期待できる。人の立入り・通行はこれを阻害するため、登山道等への用途変更もしない。
○結果として、未開通区間は全線廃道とする。
こういう結論に至ったそうです。
なんと虚しいことか。
ウチのイマイチ賢くないナビには、なぜかこの…
永遠に開通しない「塩那道路」が克明に描かれております。
…なんで(゜゜;)\(--;)???

Posted at 2007/10/22 21:07:58 | |
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