
今月のMAG-Xは見モノでしょう。
勝って兜の緒を千切るスバルの現実。
いや、本当に裏を取った記事かは分かりませんよ。企業の人事の話だから。でもキャリアサイトに登録されてるとまで書いてるから、仮に裏のない記事なら
訴えられても仕方ない。
まぁ欧州、ドイツひとつ取っても販売はジリ貧で、レヴォーグ辺りもそうだけど
「豪欧亜にも出しているが、生産数の1/4ほど。後は日本市場で消化している」
レヴォーグの2017年中の販売データを見ると…自販連の数字では30位以内のものだけ。レヴォーグ自体も8〜10月の3カ月しかランクインしておらず、その期間の(恐らく売れてる時期)平均が2922台。そこから読み取れば、増減幅を勘案したにせよ、輸出分も含めて月に3500も作れば足りる事になるだろう。
となれば豪欧亜で1000台そこそこ。アメリカで売れてますったって、その他の市場じゃこんなだもの。
そらぁコスト高のディーゼルもお蔵入りにせざるを得ないだろうね。
そこへ持ってきて、Eyesightの自社開発停止でしょ?
私自身としては、カメラのサプライヤーを日立からモービルアイに切り替える程度の話
くらいにしか思わなかったんですよ。それが、日産やマツダにも採用されてるシステムをスバル向けにアレンジし直してまるまる移植する、つまりは
ツルシ。
お得意の「共同開発」と強弁するのかも知れないが、まぁ、逆にステレオカメラをトヨタに出してやろうという野心も無いのかと思うと、所詮買われた会社なのかな。
そして次に繋がるものが何も出てこない、その現状も動かない。PHVのプランもあるらしいが、それは当然トヨタのものが入るだけだし、ディーゼルも止める。ガソリンレシプロだけでどうするの。
マツダから周回遅れどころか、内燃エンジン規制が始まったら市場締め出しだよ。それに向けたプランが何一つないんですよ。おかしいんじゃないか。
細かくくどいようだけども、ナビのライン装着品も止めたでしょ。いろんなメーカーが、モービルインフォマティクスに関わるユーザーインタフェース開発を進めているけど、スバルはインパネの穴の中をパナソニックに丸投げして、インタフェースはステアリングスイッチとタッチパネルだけ。
80年代で止まってるんですよ。そりゃ航空技術をやってりゃ、ある程度「枯れた技術」に固執したにせよ、安全の旗印の下に許容される部分も無くはない。
しかしながら、かつての軍用機製造時代に垣間見せた(=がゆえに米国に徹底して叩きのめされた)
進取の気質がまるまる霧消してしまっちゃいないかと。
散々言ったじゃないか。同じ輸出比重の高いマツダと比べても、所帯の小さなスバルが「ウチはアメリカで売って食ってる会社だ、という意識」に染まるのはあっという間だろうと。
日本市場=ボディが小さけりゃいいんだろう?だからインプレッサベースでお茶を濁せばうるさい連中も多少は黙るだろう?
専用ボディ、専用開発ったって、ホイールベースが5mmしか違わない、インパネもバルクヘッドもフロアも化粧の一部や補剛材くらい、ほとんど目に入る部分は同じ。
生産ラインに通すレベルでの専用ボディ、専用骨格なんてユーザーに対する目くらましだよ。
CX-5とCX-8も兄弟車的に扱われるようだが、あれはフロア構造では
むしろCX-9との共通性が高く、ホイールベースも同一。にも関わらず、わざわざ国内向けに外寸を縮めリデザインしている。
もう一つ思い起こしてみると、アテンザ。あれはセダンとワゴンとでホイールベースが違う。それぞれのセールスボリュームが地域によって違うので、伸びやかなシルエットと後席居住性を求められる米中のセダン市場向けと、ラゲッジユーティリティを優先する欧州向けとで、同じモデルの中でも敢えて作り分けを行なったと。
対して。初代レガシィ以降、スバル自身は
「ウチにはプラットフォームという概念、考え方がありません。各モデルのそれぞれに最適な設計を行っています」
と言って憚らず、事実チューニングの妙にも助けられてここまで生き延びてきたけども、いまや国内では、インプレッサ派生車の一本足打法に落ちぶれてしまっている。
確かにハードとしてはよく出来ているし、販売も好調なのだろう。しかし、スバルのラインナップほとんど全てが「乗ると同じ世界」なんだよな。
「各モデルに最適な設計」=「まぁ、身内の目からもよく出来てるんで、全モデル共用化しました」
もう方便としても通らないだろう。ありとあらゆる判断が、会社の都合でしかないんだから。
その上更に、エンジニア達が見切りをつけて去っていく。
どーすんだろね。
Posted at 2018/01/26 13:30:27 | |
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