
とりあえず、見るだけ見てきましたね。はっきり言ったらね。
ユーティリティ優先なら他にいくらでも選択肢あります。
もっと天井高くて、広くて、ゆったり座れて、荷物載っけて、とね。
そういうもんを切り捨てて、好きか嫌いかだけで250万〜をクルマ選びに使えるのって、かえって贅沢なんではないか。
そう、私が前に座ってポジション合わせて、後ろに行ったらN・Boxの方が全然広いよ。インプレッサにもスペースでは負けてますよ。
このデザインと、これから出てくる火花制御圧縮着火 = SKYACTIV Xについて「マツダの挑戦の姿勢も込みで」選ぶという人には、上に書いたようなのは問題にゃならないです。
タイトル写真でも分かる、グリル前端からボンネットを走り、Aピラーからルーフモールへ駆け上がってスポイラーまで一気に伸びる迷いのない線。
こういう一筆書きの美しさがスバルにはない、描ける人間がいないと言ってるんだよ石井守 !
ボンネットのラインは途中で逆戻りする。フェンダーの峰はヘッドライトに当たると屈折する。
MC前のレヴォーグなんか、補助灯類は丸だか角だか統一もせず、その間に思いつきのモール。このメッキ、CIで付けたんですか ? PIですか ? ただのアイキャッチですか ? アイキャッチならすぐ上にご自慢の「コの字」がくっついてるじゃないですか。〜二重三重に同じ目的の要素を重ねるって、洋の東西を問わず「子供の習作」なんですよ〜
そのコの字でできた段差には、バンパー面にわざわざつけた段差をまた継いで、それがどこにつながるかというとグリルの桟に…つながっちゃいなくて、枠に当たって終わり。
グリルとメーカーエンブレムってカーデザインのひとつの
重心点
だと思うんですね。そこからラインと面を走らせて、フェンダーなりドアなりで張りと反りを組み合わせてリアエンドまで持っていく。
タイトル写真のMAZDA 3のサイドビューは正にひとつの到達点で、
引き算の美学。アメリカや韓国のデザイナーはとにかく要素を足したがる。マツダもかつて、「ときめきのデザイン」を標榜した時代は
RX-7辺りはもう、てんこもりの造形をやってました。あの反省があります (先代アテンザ チーフデザイナー 佐藤洋一氏 )
…なんでこんなに喧しく言うんだろね。
多分だけども、自分がアコースティックインストをやってるからでしょうね。
いっぺん「ここだ」と決めて出した音は一切修正できない。事前にプログラミングや加飾もできない。
音は当たっても、チューニングのストライクを外したらハーモニーはガチャガチャ。奏者間、メロディと対旋律間で瞬時に合わせる能力がないと、きちんと曲の形にならない。
そういう瞬間芸術をアマながらかじっていると、今のスバルが
ダイナミックでソリッドでしょ ?
とか抜かしてるのが
デタラメですっとこどっこいだな。もうちょっと練ってから持ってこい。そうなる。余計な線やディテール = 「雑音」だらけでちっともピュアさがない。
1500人入るホールで、50人載ったステージから自分1人がイントロ吹くときのテンション。そんな世界を17.18でやってきた…そもそもバスって楽器はソロで出る楽器じゃないし…身からすれば、スバルのデザイナーって楽だよ。
インパネは使い回しだし、アメリカで叩かれなきゃなんでもいい。
だから、香り高いロングツーリングの友から
そこらで泥遊びするのがお似合いなオモチャ感
ばかりが目立つ。CX-8にせよオールロードクワトロにせよ、「こんな」じゃないでしょ。「こんな」でいい人はいいけどさ。
ヤングアットハートって、そうじゃない。
同じアウトドアでも、鉄板で焼きソバこね回すのと、ダッチオーブンで丸のチキンを綺麗に焼き目つけて見せるのじゃ違いますよね。
私がスバルに、特にデザインの連中に問いたいのはそういう領域の話し。
その道具を使いこなす、その人の振る舞いや嗜みからほの香る「文化」を表現する気はないんですか、と。
Posted at 2019/06/29 20:18:43 | |
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