
先代インプからでしたか、鳴り物入りで登場した国産車初の歩行者用エアバッグ。
しかしそれ以降、スバル以外のメーカーにはほとんど波及せず、海外でも先鞭をつけたボルボの後に続く会社が見られない状況です。
サプライヤーの豊田合成は頑張って普及策を繰り出してはいますが、
…やりゃあいいのか、ってね。ここで見るべきなのは、Euro NCAPの対歩行者加傷テスト。
…これでいいんです。私はスバルの変節をまず、デザインの腐敗から嗅ぎつけたわけですが、
「スバルは歩行者傷害要件をネタに、自社開発モデルをどれもこれも大顔にした。運動性にも軽量化にも寄与しないところに無駄な投資をし、ガワが膨れた部分には『SUVにしたいがため』の下らない言い訳をぶら下げて、『理想のグランドツーリングカー』の追求すらやめてしまった」
ボンネットを無意味に膨らませたのはエクシーガからでしたが、今のスバルはほとんど…レヴォーグからアウトバックまでこの余計なエアバッグがくっついたようですけども、そんな大仰なギミックをくっつけたのなら、エンジン上のスカスカな空間も要らないわけですよ。
しかしそれを(独自の視界設計と兼ね合わせで)是正するには、フロントカウル(バルク)の大幅な変更が必要で、ハッチバックやワゴンボディの手直し=抜本的なSUV化まで踏み込まない「SUVライク」商法で稼いでいるスバルにとっては有り難くない投資を要する。
やりたくないわけです。
それと、各社が追随しなかったのには別の理由があると。
これはホンダの試験車ですが、フロントエンドからエアバッグを展開した上に、ボンネットをとんでもない所まで持ち上げてます。
「単純に、バンパーで下肢を跳ね飛ばした反動で落ちてくる頭部を受け止めるだけでは、瞬間加速度が高過ぎて脳に障害をもたらす危険性がある」
んだそうで、要は「頭が落ちてくる前に受け止める」と。スピードが上がったところに展張して止めるんでは、別の怪我が避けられない場合があると。
…これでは、まだボンネットを上げないとって事になりかねないな。もうデザインがマッチポンプ化して止まらなくなる。
余計なものを付けて余計な問題を抱え込む、しかも全車水平展開しちゃった後で他社が指摘してくるとは。第一、豊田合成が作ってトヨタが採用しないんです。ちょっと考えろよと。
私ならさっさと止めますよ。こんなものは。
Posted at 2023/01/25 10:02:47 | |
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