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2019年11月17日

自動車はじめて物語~FR車リンク式リヤサスペンション~

自動車はじめて物語~FR車リンク式リヤサスペンション~ 国産車に初めて採用されたパーツにスポットを当てるという前回のブログ・・その第2弾です^_^;

前回はパンタグラフ式ボンネットヒンジにスポットを当てるというものでしたが(笑)今回はもう少しマトモなテーマで?独立懸架式ではないリジッドアクスルFR車のリンク式リヤサスペンションです。

何故FR車かというと単に私がFR車が好きだからです(笑)なので今回はFRの国産車を前提にしています、では本題に・・昭和30~40年代の昔は乗用車のリヤサスペンション形式といえば高級車を除いてリーフスプリング(板バネ)が定番でした、リーフスプリング式サスペンションは構造がシンプルでコストが安く耐久性があった事から多くのリヤスペンションに用いられました。

独立懸架式のリヤサスペンションもありましたが昔は少数派でしたね、昭和50年代になるとリーフスプリングより乗り心地に優れる事や舗装率が上がって悪路が少なくなった事もあり耐久性重視のリーフスプリングに替わってコイルスプリングを採用する車種が増えてきました。

リーフスプリング式ではバネ自体がアクスルの位置決めをしていましたがコイルスプリング式では独立懸架でない限りアクスルの位置決めにリンクが必要になります。


こちらは1970年(昭和45年)にデビューした初代セリカのリヤサスペンションですが、この当時はコイルスプリングを採用したリヤサスペンションはまだ少数派でしたね、ちなみに同じ年にデビューしたカペラのリヤサスペンションもコイルスプリングを採用していました。

ではリンク式リヤサスペンションはいつから採用されたのでしょうか・・。


こちらは昭和50年代前半の100系クラウンのリヤサスペンション・・クラウンは120系になって上級グレードのリヤサスペンションが独立懸架になりましたが、それまでは長期間リンク式のリヤサスペンションを採用していました。



辿っていくとその歴史は古くて2台目の40系のデラックスのリヤサスペンションにコイルスプリングを用いたリンク式のリヤサスペンションを採用しています、乗り心地を良くするための採用でしたが40系クラウンがデビューした昭和30年代は悪路が多く、丈夫なリーフスプリングではなくノウハウがないリンク式サスペンションの採用には勇気が必要だったでしょうね、ただし酷使されるであろう営業用途のスタンダードのリヤサスペンションはリーフスプリング式になっています。

このあたりがリンク式リヤサスペンションの最古かと思いきや・・まだ古いものがありました。


    それがこちら・・昭和35年にデビューした2代目20系トヨペットコロナです。



そのリヤサペンション・・確かにリンク式ですね!このリヤサペンションはカンチレバー式といって国産車では多分他に採用例はないと思います、半分だけのリーフスプリングとその先端のコイルバネの併用で乗り心地を確保するものです。


実際の画像・・この当時の小型乗用車ではリーフスプリングが常識の時代に、なかなか面白い試みだと思います、ただこのカンチレバー式サスペンションは構造がリーフスプリング式より複雑な分、当時の悪路でタクシー用途で酷使されると故障が続出してタクシー業界からの評判がとても悪く、リーフスプリング式に変更されてしまいました。

という事でリジッドタイプのFR車のリンク式リヤサペンションを最初に採用した国産車は昭和35年にデビューした20系コロナと判明しました(多分)。

ではついでに四輪独立懸架を初めて採用した国産のFR車というのも調べてみました^_^;

今でこそ四輪独立懸架は当たり前のサスペンション形式ですが昔は高級車のイメージでした。

FF車ではリヤの駆動系がないので四輪独立懸架にするのは難しい事ではなく、昭和30年のスズライトはFFで既に四輪独立懸架が採用されていますがFR車ではジョイントが必要なのでコストが高いため、高級車以外にはなかなか普及しませんでした、マツダ車のFRだと四輪独立懸架を初めて採用したのは1981年のHBコスモ&ルーチェからですね。

日産は早くから四輪独立懸架を採用していて昭和40年代にローレル、ブルーバード、スカイライン、S30Zに採用していました、当時としては優れた足回りだと思います。

では日産が国産で初めてFR車に四輪独立懸架を採用したのか・・。


と思いきや昭和30年代に四輪独立懸架を採用したFR車がありました、昭和38年にデビューした、いすずのベレットです、ただベレットのリヤサスペンションはスイングアクスルの一種でキャンバー変化が大きく操縦性にクセがあるためリーフスプリング式のリヤサスペンション車も追加設定されています。

これが最古の国産四輪独立懸架式のFR車かと思いきや・・調べるとまだ古いものが!


トヨペットSA型乗用車(1947年)です、何と昭和22年の車!戦後間もない頃はGHQが乗用車の生産を禁止していて、それが解禁になった事で作られた車でした。


昭和22年に四輪独立懸架!当時としては非常に斬新なメカニズムだと思います、ただ戦後間もない時代の事・・今のように高品質な部品が作れるはずもなく当時の悪路に耐えられずに故障が続出したようです、生産台数は僅か200台少々に終わったようですが、よくこんな先進的な(当時としては)設計をしたものだと思います、時代が合わなかったんですね。

とまぁ、こんな感じで今回も思いつきで書いてみました(笑)。
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2019/11/17 23:46:34

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この記事へのコメント

2019年11月19日 22:43
お疲れ様です!

マツダはコスモAPが出る辺りまで足回りが他社より遅れてるような感もあったような?
初代RX7では素晴らしく足回りが良くなってきますが…

コロナのカンチレバー式とか初めて知りました(笑)面白いですね〜

ベレットも足回り良かったんですね!

トヨペットSAが四輪独立懸架とは!でも板バネが上に付いてって凄い造りですね!(笑)

コメントへの返答
2019年11月20日 19:55
マツダはFR車の四輪独立懸架が他のメーカーよりちょっと遅めではありましたがリジッド式ながら色々な工夫がされていましたね、板バネ式アクスルのバタつき対策でサバンナは左右のショックを交差するレイアウトのバイアスマウント方式、ビッグルーチェは高出力エンジン車にはトルクロッド装着と、単なる板バネ式ではないところがマツダらしいですね(^^)

コスモAPのリヤサスの左右のアームの取り付け位置の高さを非対称にして加速時のモーメントに対処するというのも非常に面白い試みですよね!新設計ながら必要最小限の部品でとても上手く作ったリヤサスだと思います(^o^)

SAのリヤサスのワットリンクも面白いですよね、70年代後半のワークスサバンナが当時のカプリのレーシングカーを参考にしてリヤサスペンションを改造してワットリンクを装着していましたがそのフィードバックですね、SAに採用にするにあたって後部追突基準に適合させるため燃料タンクの前にワットリンクを設置出来ずアクスルの前側の狭いスペースしかなくてマツダは設計に大変苦労したようですね。

コロナのカンチレバーはマニアックですよね^_^;しかも20系の初期型だけですからイベントでもなかなか見られないでしょうね。

トヨペットSAの四輪独立懸架は今回調べていて初めて知りましたが戦後すぐにそんなサスペンションが採用されていたのは驚きでした、原始的だと思っていたら実は先進的だったみたいな(笑)


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「春ですね http://cvw.jp/b/293527/47717546/
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