
関東感電倶楽部プレゼンツ!
究極の導通を目指すには?
はじまり、はじまり~
昨年から我が倶楽部では、車のベストな電気導通について素人が素人の為に色々な施工をご案内して参りました。
代表的なところでは
①アーシングヘルパー擬き&アーシング強化
各部に配線されているケーブルの芯線全体をしっかり導通させ、純正アーシング強化
②導通改善剤の活用
スパークグリス、ナノカーボンペンを活用して接点復活、導通性アップ
③高導電率ボルトの導入
高導電率のアースボルトを使用して、電気の流れを良くする
以上3点を軸として皆様へのご提案をして参りました。
最近は、我が倶楽部も本業(営利目的ではありません)の究極の導通を疎かにして、車に溜まる静電気の放電策ばかりしておりました。
ただ最近、あちゃ~と思ってしまう事例が幾つか見受けられましたので、ここで改めて究極の導通についてお話させて頂きます。
先日も、我が倶楽部の代表取締役のこいん様がブログっておりましたが、最近の車は進化してボディの導通性も一昔前とは大きく変わっております。
一昔前の車は、エンジンルームに蛸足の様に這わせたアーシングケーブルで、アース強化すると確かに改善はされました。しかし、現在はボディパーツの接合性向上により、大幅な電気的導通改善が見られます。詳細はこいん様のブログをご参照ください。
https://minkara.carview.co.jp/smart/userid/619181/blog/45089182/
今回、敢えてアップさせて頂いたか申し上げますが、抵抗値は同じでも、改善の余地はあるという事です。
それは何か?
どなたでも分かりやすくご説明させて頂きます。
一般的に世に出回っている電気計測器(テスター)で、あるポイント同士の抵抗値を計り完全導通(ゼロΩ)だったとします。
ここに芯線が数十本ある導線があります。
これのうちの1本でも接触していれば、導通します。
それを全部導通させても抵抗値は同じ。
もっと分かりやすく例えると1本の指で押すよりも5本の指で押した方が力も加わりますし、押す方も力が分散するので負担が少ない。
ケーブルの芯線を端子にカシメると、端子と接触している緑○部は導通していますが、それより内側は接触或いは抵抗を持つ場合もあります。
また、ボルトを使っての導通もネジ部の接触部が面接触ではなく点接触の場合が多いので、導電性の高いものが要求されます。
このような事を、メーカーさんも日夜努力して改善を目指しております。
従って、最初に記した3点もそこに真髄があるのです。
それと、メーカーさんが一番苦労するのが経時変化(腐食・錆)。
それは金属を扱うメーカーさんがどこも頭を悩ますところです。
これを解決する為に膨大な費用と時間が、商品コストに跳ね返って来る訳です。決して暴利な利益を得ているわけではございません。
往々にして導電率の高い金属は経時劣化が見られます。
特に車のように、温度や湿気の変化が激しい環境下では、それも加速します。
分かりやすいのは銅。
10円玉がそうですが、新品はキラキラ輝いていますが、しばらく財布の中に入れておくだけで真っ黒になります。
これも腐食になり抵抗値も増大。せっかくの高い導電率も台無し。
また銅は軟性金属なので、端子等には使われますがネジ・ボルトには向きません。
メーカーさんはこの高い導電率を求める為に硬質合金の表面に高導電性メッキをしたりするわけです。
そこで、我が倶楽部でも昨年から銅の仲間である黄銅(銅と亜鉛の合金)を使ったアースボルトを推奨しております。
鉄に比べると数倍の導電率と対腐食性に強いところが売りです。
アースボルトと言われるだけに、電気配線のアースポイントに使われます。
ここで余談ですが、どこのメーカーさんの物も頭とワッシャーの導通に関係無い部分は緑になってますが、これはJSIA規格(日本配電制御システム工業会規格)で規定化されているものです。
実際使用する時には関係ありませんが。
もちろん、各メーカーさんから、それなりの値段で、導通改善目的のパーツはたくさん出ております。
しかしなから、中々この高価なパーツに手を出せない世の中のお父さん(私もそうですが)が手軽に施工出来るように考えた訳でございます。
最近ですと、銅ワッシャーや黄銅ボルト、ナットを使われている方も多いですが、ポイントは下記の通り。
①出来るだけ導通面積を増やす。
②対腐食性を考え表面のグリスアップやコーティングをする
③接触部の導通性を向上させる為に導電性グリスの塗布
これらを施工することにより、本来の性能を100%活かす事が可能となります。
またアーシング追加等、施工される場合はあくまでも自己責任で行ってください。メーカー保証の範囲を越えておりますので。
ご参考になれば幸いです。
最後まで読んで頂けた方には感謝致します。
関東感電倶楽部 隠居 コッペパパ
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Posted at
2021/05/30 01:26:04