
実車が来て、だいたい予想通りだったのでまとめてみます。
最近の車はオルタネータでの充電をいろいろな形で制御して(機械的にはやっておらず全て電気的に、なので機械的な負担は全くありません。)燃費向上を図っています。
確認できた最初は、
初代のCR-X(通称バラスポ)。さすがホンダ、こんな時期から対応していたんですね。
センサ類の機能向上はありましたが、原理としてはずっと変わらず、一般的には、通常時には使用する電力分を発電するだけで積極的な充電はせず、減速時にのみ通常の充電を行うのがメインです。(トヨタがそう)
ところが、日産だけは通常時、バッテリの容量が規定以上あれば全く充電を行わないという積極的な充電制御を行っています。
他社の充電制御では、走行すればバッテリの容量が減ることはないために、回生によるエネルギを無駄にする事が多くあるのに対し、日産では下限値までは走行してもバッテリを消費するために、より回生エネルギを有効活用できる(=通常時のオルタネータの負荷が減って燃費が向上する)というメリットがあります。
デメリットは充放電を繰り返すことによりバッテリの負担が大きくなることで、そのため日産車では通常より高機能のバッテリが搭載されていたりします。
が、大きなデメリットは他にあるのではないかと思っています。
普通の車のバッテリ、鉛蓄電池は満充電状態を維持することによって初期性能が維持されます。逆に言えば、満充電以外では性能劣化が起こる、ということです。
普通の充電制御ならば、よほど短距離の移動を繰り返さない限り、走行終了時には満充電状態になるので、そこそこ頻繁に乗っていれば、バッテリの負荷は大きくありません。
(短距離だと始動時のセル負担のせいで満充電にまで達しない可能性がある。)
日産の方式だと、上限値(バッテリ容量の90%と言われます)に達していると、そこからは充電は行われずバッテリの電力を消費し、回生時のみ充電を行いますから、走行終了時、運が良くて90%、回生の機会が少ないと80%(下限値はこの値と言われます)しかバッテリの容量が残っていないことになります。
しかも、ご存知のようにアルピーヌの場合、走行終了後もエンジンルームのクーリングのため、ファンが回り続けます。
また、キーを抜いた状態での電源消費量も大きめの感じです。(充電器の状態からの推測)
そのため、他の日産車よりも、更に条件は厳しくなります。
アルピーヌのように通常の稼働頻度が低い車の場合は、一層厳しい条件になります。
満充電されていないバッテリではサルフェーションが起こり、バッテリの性能低下が進みます。
これがバッテリの不安定化に繋がり、種々のトラブルが起こっているのではないか、と個人的には推測しています。
実際、納車後帰宅するまでの間に、早くもトリップメータがリセットされる事象が発生しました。(当然ながらスイッチでリセットはしていません)
納車後一月ほど経ってバッテリコンディショナで充電したところ、通常の車なら1日あれば満充電状態になるのに、2日近く経過してやっと満充電になりました。これは納車時にはかなり充電量が少なかった事を示しています。
また、満充電になった後も、数日間に渡り、何回か補充電が行われていました。
この状態に対する対応策としてユーザが可能なことは、乗り終わったら直ぐに充電を行い、次に乗るまで満充電状態を続ける事しかないと考えます。そのためにバッテリコンディショナは必須です。安価な充電器では対応できません。
このあたりは、
だいぶ以前調べましたが、最近でも状況はあまり変わっていないようです。
(tecmateの国内代理店のモデルも最新版になっています。)
4輪ではctekが主流、2輪ではtecmateの利用者が多いようですが、私はtecmate派です。
理由は以前の記事に書いていますが、改めて機能説明を見るとctekはやはり充電量が減った状態からの充電がメインのように思えます。tecmateは最大電流量が小さいため、充電器としてはバイクのような小さめのバッテリが対象ですが、維持充電器としては70AHのバッテリまで対応しているのでアルピーヌでも全く問題はありません。(80AHのevoqueでも大丈夫でした)
価格がctekに比べて半分程度なのも魅力です。
tecmateのメリットがもう一つ、本体が固定可能です。私はガレージのシャッターの間の柱に固定して使っています。
これなら、出掛ける前の取り外し、戻った後の再接続も簡単です。
これでラテンの洗礼を受けずに済むのか、若しくは全く方向違いなのか、また経過は報告します。
Posted at 2021/11/23 15:39:22 | |
トラックバック(0) | 日記