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国立自動車総研のブログ一覧

2022年06月14日 イイね!

【おじさん的昔車レビュー外伝 Type K】コイツは明石産のTOP GUNだ【川崎重工業 GPZ900R】

【おじさん的昔車レビュー外伝 Type K】コイツは明石産のTOP GUNだ【川崎重工業 GPZ900R】はい今話題の映画から…
TOP GUN MAVERICK
前作から30年以上の時を経て
納得できるモノができるまでの封印を解いた

これが受けない理由はない

というよりも…
配給元パラマウントのリキの入れ方が半端ない
それはトレーラーひとつ取っても複数存在するし…

◆Top Gun: Maverick - Official Trailer (2022) - Paramount Pictures◆


◆Top Gun: Maverick - Official Trailer 2 (2020)◆


◆Top Gun: Maverick - Official Trailer For Japan(2021)◆


コロナ禍の影響で公開を2年も伸ばした甲斐があったかな?
蓋を開けてみれば記録的な興行成績で平日から満員なんだけど
観客はJJY & BBAだらけで青い春リターンズ
指定席ではF列14 - 18は瞬殺で予約完売(マニアの仕業なのはわかるな…笑)

そりゃあトム・クルーズも還暦だもんなあ
わかりますよ(笑)

で…
主演のトムは勿論のこと前作では↓のコイツも主演だろう

☆F-14 Tomcat☆
これを拡大解釈するなら助演男優賞には↓を推したい

☆Kawasaki GPZ900R Ninja☆
川崎重工業が1984年から製造市販したスポーツツアラー
排気量908㏄の水冷4ストローク4バルブDOHC4気筒エンジンを搭載する
映画ではトム演ずるPete Mitchell海軍大尉の愛機として登場
使用されたのはA2と呼ばれる1985年モデルで
北米仕様のためアップハンドル化とステップの前方オフセットを施工
ちなみにNinjaは北米地区向けペットネームである

ええ…当社初のレビュー外伝でのバイクネタ
それも漢カワサキなコイツを料理しますよ

そもそもGPZ900Rが開発された経緯は…
本モデル以前の川崎重工業製スポーツバイクは空冷エンジンを搭載する
GPZ1100がフラグシップモデルとして君臨していたわけですが
これ以上の性能向上は望めず車重からも運動性を損なっていたわけです
そこで小型高出力エンジンとコンパクトな車体を組み合わせることで
GPZ1100以上の動力性能とワンクラス下の俊敏さを併せ持つスーパースポーツ
このコンセプトを持ったのが本モデルであります

新しく設計された水冷第1世代エンジンは幅を詰めるためウエットライナーと呼ぶ
シリンダーライナーに直接冷却水が触れる他社では類の少ない構造を採用
吸気をよりストレートにして効率を高める観点から
カムチェーンは左端にレイアウトするサイドカムチェーン方式
フレームにラバーを介さずに直接マウントするリジッドマウントとしたことから
防振対策上4気筒エンジンでは当時まだ珍しかった1軸式2次振動バランサーを装備
シリンダーヘッドは1バルブ駆動のロッカーアーム式DOHCとした

おかげで大型バイクとしては比較的小柄だったりもするのですよ
で…これがTOP GUNで採用された理由にもなっているようです
↓はあくまでも噂という確証が取れてない言わば伝説なのですが…
あえて書きますよ

実は当初は別のバイクが予定されていたそうです
時代的には上述したGPZ1100なんかも候補だったのですが
如何せんバイクが主張しすぎるというのが制作サイドで懸案事項だったとか?
それはトム・クルーズの身長170㎝にあります
もうおわかりですね
バイクがデカ過ぎると主役が映えない
実に単純な理由でGPZ900Rに白羽の矢が立ったというのが真相ですが
満更このセレクトは間違ってないと思いますよ

元々1サイズ小さい車体に高出力エンジンを搭載する
実に理に適ったモノだと思いますよ
ですからPete Mitchell海軍大尉が乗ってもバイクに乗せられてる感がない
しかも演ずるトムも映えるという一粒で二度オイシイわけですから…

実際にこれは日本でも評判を呼んだというかひとつのムーブメントが起きますた
俺もNinjaに乗りてえぇぇぇ
そりゃあトムが乗るからカッコイイんですけど…(笑)
確かに平均身長≒トムの身長な日本人にはいいかもしれないのですが
当時は大きな壁があったのも事実

まず排気量401㏄のバイクに乗るためには自動二輪運転免許の限定解除
それも教習所では取得不可で試験場でイッパツ取得しか手段がありません
しかも落とすためにある試験で合格率は一桁
中には20回近く受験しても不合格で折れる心との闘いに敗れた者も多数という
それはを持っているだけで神みたいな免許でしたからね

そして合格しても次の難関が車両入手がタイヘン
当時は国産バイクの排気量750㏄上限の自主規制が存在していたたため
日本国内での正規販売はなく並行輸入つーか逆輸入しか方法がありませんでした

まあ ↑の段階で日本国内向けのGPZ750Rで妥協しちゃう人もいましたけど(笑)

※画像はGPZ750 1983年モデル

ただ…当時のインプレというか前16インチ/後18インチタイヤを装着する
A3型=1986年モデルの走りは結構粗削りだったという話もあります
この背景には80年代の大型モデルは当時のバイクブームを反映し
各メーカーとも威信をかけて新機種開発を行い良くも悪くも新技術を投入
しかしエンジン高出力化に追いついていけなかったのが足回りであり
各種デバイスがフロントフォークやブレーキに連動されていた時代…
今思えば正に技術的過渡期だったことの証明でもあるのです

実際に川崎重工業もこれらに対する改良を実施しA7型=1990年モデルでは
タイヤサイズを前120/70-17・後150/70-18変更した上で
サスペンションやブレーキ系統をフルモデルチェンジに近い改良を加えたほか
1991年には排気量750㏄上限自主規制撤廃に伴い日本国内仕様も正式発売
A12型=1999年までラインナップされてました

で…
ここまで書いててそろそろツッコミを喰らいそうですなあ(笑)
オマエはNinjaに乗ったことあるんか?
ええ…それをお待ちしておりました
それがあるんだなあ
当社のバイク仲間がA14型=2001年モデルを所有してまして
面白いから乗ってみ!
試乗というより約100㎞程運転させていただいております

ボディカラーはNinja=忍だけに黒
そこにゴールドのラインってゴージャスですね~
ちなみにもうこの頃はマレーシア仕様のみしか製造されていなかったので
当然ながらの逆輸入車ですがね

当時CB1300SBに乗っていた当社ですが跨っての第1印象は
ひと回り小さいなということ
それとやはり前傾がチョットきついのかなと…
それでいて充分な110psのパワーと8.7㎏-mのトルク
気が付くと結構なスピードになるんだけど特別パワフルかと言われると…
いや違うな最初からパワフルと言った方がより正しいと思う
それでいてトルクで引っ張るのというには語弊もある
突然ドッカンと来るRZ250
VTEC領域に入ると豹変するまるでジギルとハイドのようなVFR800とは真逆
ワンサイズ小さな車体に余裕のエンジンって…


当社が所有した唯一の漢カワサキER-6nと同じだと言ってもいい
こういうのを作らせると川崎重工業は上手いような?

そしてオーバーリッターに比較すると確実にワンサイズ分軽い
そしてタイヤ幅もリヤが標準的な180より細い150サイズ
ひらひらとは行かなくてもタイトなワインディングでは鈍重かつ
振り回すのに手こずるビッグマシンよりははるかに扱いやすく速かったなあ

ただ…
パワーはリッターマシン並なのでアクセルワークは慎重に
一歩間違えればDANGER ZONEそのものですから…(笑)

正直なところ面白さに関してはカナリの折紙付
川崎重工業製OVER750では
間違いなくTOP GUNな1台

それでいて決して青山一丁目みたい優等生じゃないところが如何にも漢カワサキ
そういえば何時だったか忘れたけど川崎重工業のトップが
国内バイクメーカー4社を↓な言葉で喩えていたな

HONDA→世界のホンダ
YAMAHA→日本のヤマハ
SUZUKI→静岡のスズキ

そして…
KAWASAKI→川崎町のカワサキ
※川崎町とは川崎重工業明石工場の所在地で兵庫県明石市川崎町のことです

なぜ町内会レベル(笑)
それでいてTOP GUNというあたりが小さなことは気にしない漢カワサキ
打倒DREAM CB750FOURを掲げ900㏄DOHCにしちゃったZ1
パワーありきはいいけどフレーム強度まで考えてなかったマッハⅢ
アメリカンブームを大きく後押ししたZ400LTD
中免小僧に夢を与えてくれたけど重かったZ400FX
燃費度外視のオフローダーKDX250(知人所有車が12㎞/L)

スゴイ神車を作る反面やっちまう時はやっちまうのがこの会社の味
でもそんなの気にしないのがユーザーの掟でもあるんです

そしてこんな話があります
オイル漏れ(というよりシリンダーヘッドからの滲みレベルですが)ひとつとっても
カワサキらしいエピソードが…
HONDA→早急にクレームで修理いたします
YAMAHA→メーカーで確認取れ次第修理いたします
SUZUKI→同様トラブルが確認できれば対応します

そしてKAWASAKIは…

それ仕様ですから

バイク仲間のGPZはエンジンオイル漏れこそありませんでしたが
油圧クラッチ部分からのフルード漏れがありましたね
パッキンが弱いのかな?交換修理しても暫くするとまた…
当人は仕様と割り切ってたのが如何にも漢カワサキでしたけど

そうだ!こんな天下無敵なTOP GUNなGPZ900Rにも弱点がありました
その1番は冷却系
ラジエーターの容量不足というのもあるのですが
ファンも回り出しが水温110℃もしくは油温130℃と結構ギリまで回らない
こんなもんだから夏場の渋滞はホント危険以外の何物でもなく
オーバーヒートのトラブルはいつも背中合わせだったりします
なので仲間サンはローテンプサーモスタットとファンの手動回転SWを
装備させていたのですが状況次第ではこれでも夏場は水温が110℃超になると…
その時はタンク下からの熱風から気を失いそうになりながら
♂として本来の機能が失われる
意識が遠ざかると共にそんなことを考えるのもしばしばあったそうです(笑)


ところで…
話を映画に戻しますが新作のサブタイトルにもなっているMAVERICK
これは前作に引き続きトム演ずるPete Mitchellがファイター搭乗中の
コールサインで直訳すると…
焼印の押されていない仔牛を意味しますが
転じて↓な表現をするようになりました
群れから離れた者
孤独を好む者
一匹狼


ん?それって…
20年近く製造され続けた
孤高のスポーツツアラーGPZ900R
そのものじゃないですかね?


名は体を表すという言葉がありますけど
このマシンがTOP GUNで採用されたのは必然だったということですな
Posted at 2022/06/14 00:00:37 | コメント(1) | トラックバック(0) | 旧車レビュー外伝 | クルマ

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