タイトルの元ネタは←のK10型マーチの宣伝コピー
マッチのマーチは
貴方の街にマッチする
CMキャラクターに起用された近藤真彦=マッチを活かした物
これをK11型に当て嵌めると↑じゃないかというわけで…
実に半年近く何も書いてなかった昔車レビュー
タマに書かないと怒られるというか当社の意義もないじゃん(笑)
そして今回のお題は2代目K11型マーチについてです
まずはK11型までのマーチ歴史を振り返ります
1981年10月に開催された第24回東京モーターショーにNX-018の車名で参考出品
長期に渡るプレキャンペーンが展開され一般公募により車名をマーチとして
1982年10月に発売されたリッターカーともベーシックカーとも言えるのが
初代K10型マーチでした
R32SKYLINE生みの親である伊藤修令氏が設計統括を勤め
当初はMA10型987㏄直4自然吸気キャブレターSOHCエンジンを搭載しましたが
後にターボチャージャーで武装したMA10ET型
さらにモータースポーツ向けに対応させスーパーチャージャー+ターボと排気量を
930㏄にダウンさせたMA09ERT型を搭載するモデルも追加
トランスミッションは4・5速MTもしくは3速ATを組み合わせており
1991年12月までに国内総登録台数約64万台売ったベストセラーでありました
そして1992年1月に2代目のK11型にフルモデルチェンジするわけです
K11型ではエクステリアデザインのそのほとんどを厚木NTCデザインセンター
(現・デザイン本部)が日本ユニシスと共同開発中だった造形意匠用CADシステム
STYLOを試用段階ながらもフルに活用して
日欧両市場を主要マーケットとして欧州車と比肩しうる性能・快適性
さらには合理的なパッケージングを実現することを目標として開発された
結構戦略的なモデルでもありました
というよりK11型のスゴかったところは如何にも子供が書くような
ズングリムックリなクルマに見えるんだけど
基本性能の高さつまりベーシックな部分が
随分と高レベルなベーシックカーだったことは高く評価できるかと?
↓は当社がこれはよく頑張ったと褒めたい部分
CG10DE型(997㏄)/CG13DE型(1,274㏄)エンジンを搭載
DOHC化ならびにECU制御のインジェクション化
MTは5速 ATは4速化のほかCVT搭載モデルも設定
全車パワーステアリング標準装備
全車前輪ディスクブレーキ搭載
実は当社実家には発売直後のK11正しくは1.3LのHK11型
グレードとしてはG#がありますた
これは実妹が購入したモノでして時々当社もハンドルを握りますた
車重800㎏台のボディに1.3Lエンジンは日常使用では充分にパワフル
そこに変速比を無段階に設定出来る特性を利用して滑らかな運転性や
力強い加速に加えて燃料消費を削減出来る技術として地球環境保全の点からも
優しいCVTなんだから走らないわけがないという理屈ですた
日産は当時資本提携のあった富士重工業(現・SUBARU)からOEM供給を受け
N-CVTの名称で大々的にPRしたのですが…
これが全然扱い難い
トルクコンバーターが介在しないのでクリープ現象が発生しない
電磁クラッチでの制御でミッションをつなぐわけですから
微速で調整したい時の扱いが非常にシビアなのですよ
それと加速時も滑ってるような感覚や減速時のジャダー音
さらにはベアリングやベルトからの異音で神経すり減らされました
実際にN-CVTのトラブルは結構あったようでして
これには妹も2回目(5年目)の車検を通すか売却か考えていた時に
運がイイのか悪いのか貰い事故で大破廃車
CVTに懲りたせいかサッサとN15型パルサーに乗り換えちゃいますた
もうこの時点で当社とはK11型マーチとは縁も切れたと思ったのですけどねえ
ただ…K11型マーチはエンジンが1Lと1.3L
トランスミッションは5速MTとAT
そしてボディが3ドア/5ドアのHBと非常に単純なものでしたが
ユーザーのニーズへ対応のきめ細かさ
言い換えれば…
貴方のニーズにマッチする
↑が半端なかったのですよ
つまりスポーツ指向には↑にも挙げたG# 豪華指向にはA#
お買得仕様としてK10時代から継承したiz-fもそのひとつですが
廉価VersionにはE♭やB♭というグレードも設定していたのです
後にこれが特別仕様車も含めどんどん拡大していくのです
そう度重なる顔面スワップモデル(笑)
マーチ ボレロ
マーチ ルンバ
マーチ タンゴ
マーチ ポルカ
全部音楽関係じゃん!(笑)
まあ最初のグレード設定時にシャープやらフラットやら
その辺を意識していたからその延長コンセプトなのもわかる気はしますが
これ以外にも意外な特別仕様車や派生モデルも出しているのですよ
マーチ ジューク
後に単独車名となるJUKEですが初採用はK11マーチの特別仕様車
英国風味のスポーツ指向でした
マーチ カブリオレ
当初はショーモデルとしての参考出品車であったがあまりにも反響が大きく市販化
電動オープントップも含め製造は高田工業が担当
マーチ BOX
ホイールベースはそのままにリヤオーバーハングを延長し
荷室を拡大したコンパクトステーションワゴンタイプで型式名はWK11
製造は末期2年数ヶ月程で本モデルも高田工業に委託製造された
まあワークスでも↑だけあるっていうのはなかなかのモノ
それなりに売れなきゃできない代物だからどれだけ売れてたかの証明なんだけど
これがコーチビルダーまでが熱中しちゃっているのがK11の面白いところで
↓のも売られてましたね
光岡 Veiwt
オプションで木目パネルによる加飾と革張りシートなどを装備できる
英国風味な3BOX化改造車でしたが後にK12・K13ベースでの製造販売も行う
息の長いモデルとしても知られた
ミヤタ自動車 Copelbonito
Vanden Plas風味にモデファイしたモデルですなあ
ムーク TOKYO PRINCESS
これまたVanden Plas風味な小さな高級車へ料理した一品
確かに対欧州市場も意識していたモデルだし英国日産でも生産していた
K11マーチですから英吉利を意識するのは理解できますよ
無印良品 MUJI CAR 1000
何と無印良品とコラボレーションした企画モデル
これは日産内製でしたね
ここまでのモデルだけでも貴方のニーズにマッチは多過ぎなのですが
もうひとつ言うと…
スポーツモデルとしてのニーズも充分
前:ストラット/後:5リンクという平凡なサスではありましたが
弄り方次第ではどうにでもなる自由度がありましたし
エンジンもボルトオンターボからメカニカルチューン
給排気だけでもフィーリングが大きく変わる特製がありました
なのでスポーツ指向でも↓のもよく見受けられました
ラリー仕様
ボーイズレーサー仕様
↑なのも似合っちゃうわけで日産直系も↓のをリリース
NISMO仕様
オーバーフェンダーは3ナンバー公認だそうです
IMPUL仕様
ブリスターフェンダーが美しい
実はあのイチローもK11マーチを所有していてIMPUL仕様化していますが
足回りは基よりエンジンもカリッカリにしていたとのこと
で…
実はK11マーチは乗ることないだろうと思っていた当社ですが
ひょんなことからオーナーになってしまうのですよ
もう20年以上前 念願のBNR34=SKYLINE GT-Rのオーナーになったのですが
普段の足や通勤に使うにはどうかな?という観点から2ndカーが必要と考えました
その際にコンパクトカーなら何でもいいやと思っていたのですが
某ヤフオクで↓のが出ていました
1992年8月登録i・z 白 84,000㎞走行
予備車検付 90,000円
i・zなのに何故か前後バンパーとミラーはカラード仕様
マニュアルエアコンこそありましたがリモコンミラーもパワーウィンドウもなく
オーディオは取って付けたようなカセットステレオだけど
下見したらエンジンの状態も悪くなかったので他の入札がなかったので
10万円以下でオーナーになってしまいました
サスガに最初期の12インチタイヤVersionでしかもプラットホームに達した
スタッドレスでしたので名義変更した帰り道に
165/65-15のDNA ECOSと社外AWに履き替えましたけど…(笑)
それとフロントバンパー左側に大きな擦りキズがありましたので
パテ埋めして再塗装を施工したのですが3m離れたらわからないレベルの完成度
これやったら変なイジリ欲求が出てきまして
ヤフオクでモノ集めてDIYでやってみるか
↑の計画がスタート
お安くお手軽にDIYでやりはじめたらこれが止まらない
まずは…
H4ホワイトバルブ化
リヤ3面フィルム施工
ステアリングをMOMO製革巻に交換
CUSCO製タワーバー装着
続いて
NISMO純正交換スポーツエアクリ交換
出所不明の社外マフラー装着
永井電子ウルトラプラグコード交換
アーシング施工
↑でエンジンレスポンスも良くなってパワフルになったような?
そして次にAV系充実を狙って
KENWOOD製CD+ラジオヘッドユニット交換
パナソニック製アナログTV装着
電気式タコメーター装着
もうこうなると止まりませんね
そして大物に手を出し始めちゃうのですよ
ISUZUジェミニ純正レカロシート
この頃は
ジェミニイルムシャーやハンドリングByロータスが
廃車解体に回ることが多かったことや今ほど業者出品も多くなかったので
結構安価でペア落札できた時代でした
そしてシートレールも勿論オク購入(笑)
そういえば足回りも何とかせにゃイカンとなって↓に手を出してしまいました
NISMOサスペンションキット
運がイイ時って続くものですね
これまた走行5,000㎞程度の良品が2福澤程度で入手できました
で…↑を装着するとローダウンになるので↓も…(笑)
調整式ラテラルロッド
ここまでやるとどうしても気になることがもうひとつ
実は1LのK11は前後スタビライザーレス
↑はNISMO製スタビライザーですが1.3L標準装着のモノを装着に踏み切りました
ご存知の方もいるかと思いますがK11マーチのフロントサスペンションメンバーは
1L・1.3L共用でボルトオン装着可能ですがリヤはそう簡単にいかない
ホーシングごと交換しないとダメなわけでして
解体発生品を厚木まで取りにって友人と3人がかりで交換までしちゃいました
↑で完成かなと思ったのですが最後にもうひとつオマケが…(笑)
ここまでいじるとタイヤの性能に不満を感じていて14インチ化したい
そんな思いが通じたのか当時お世話になっていたディラーの営業担当が
本来はAE92に装着していた14インチの
真っ赤なホイールなんだけどいらない?
↑で譲ってもらったのが↓
完全なRS WATANABEモドキ(笑)
担当氏の話によると某大手量販店で格安大量販売されていたそうですが
クルマに興味がない人が見たら違いわかんないと思う(笑)
尤も↑はパチモンらしくスポークの裏側の肉抜きが半端なかったんだけど
それでもJWLマークとかちゃんと入っているんだよねえ
そもそも論でJWL基準ってどんなものかよくわからないし
余程無茶な走りをしなければ大丈夫なレベルだとは思うんだけど
↑に組み合わせたタイヤがTOYO トランピオギューンという
笑っちゃう今じゃ聴かない擬音系商標な175/60-14
ついでにブレーキパッドをPROJECT μのストリートタイプを入れました
当時の画像が残ってないんだけどイメージ的には↓な感じでしたね
↑からフォグランプ外してホイールを赤くしてリヤウインドにフィルム処理
これほぼイメージしていただければいいんだけど車高はもう少し高かったかな?
ここまでやったら完全に足がパワーに勝ってるハンドリングマシンの完成
峠でも登りはダメダメだけど下りとコーナーだったら
パワーフッターには完全に勝てる仕様になってました
足車じゃねーのかよ!とツッコミを喰らいそうですが
貴方のニーズにマッチする
これは間違っていないことは証明できたとは考えています
ただ…クルマ本体よりも手を入れたパーツ代に方がかかりましたけど(笑)
燃費も今ひとつ良くなかったなあ
回してナンボでアンダーパワーもフォローなので都内で12 - 13㎞/L位
けれど一度だけ大型のプロ用オーディオミキサーを積んで
高校時代の友人と彼の新潟の家まで運んだ時にマークした18㎞/Lがベスト
イマドキのコンパクトの方がよっぽど走るっていう感じですた
↑には1年半程乗り充分にチューンドコンパクトを楽しませてもらいました
諸事情からBNR34と一緒に手離すことになるのですが
この時少しだけ悪だくみつーか当社の中の悪魔が↓なんかどう?とささやきました
TommyKaira m13
チューンドコンプリートのトミーカイラ(笑)
尤もm13に関してはルックだけ手を入れたモノから
サスのみさらにはエンジンまで手を入れた本格的仕様まで結構細かいのですよ
ただ時期的にはカリカリ仕様はK12型へのモデルチェンジと重なったこともあり
新車では無理と言われたのはハッキリ覚えています
そこでK12のm13でとなるのでしょけど諸費用込で300福澤近くなるのも
引っかかって諦めちゃうのですけど結果的によかったのかな?
その直後に会社更生法適用でしたからねえ
尤も逆にコンパクトに乗り続けていたら今とは違ったクルマ選びをしていたかと?
結局
FHP10プリメーラUKに乗り換えちゃうのですが
このK11マーチは下取になるということでフルノーマルに復元
※ええ…この作業は死にそうでしたけど(笑)
装着していたパーツはオク放流させていただきました
その収支結果は意外にもトントンより若干良かったのはナイショ(笑)
まあ日本国内トータルで106万台売ったミリオンセラーなクルマですから
需要もそれなりにあったと分析するのが妥当なのでしょうね
で…
クルマ本体車検が半年程残っていたこともあり代車用途に使われたそうですが
その後は東南アジアの某国にドナドナされて第3の車生を送ったとか?
サスガにあれから20年近く経過しているのでもう走ってないと思いますけど
素性が良くてチューンの方向性を間違えない
↑が前提なもののクルマはユーザーを裏切らない
当社がK11から教えてもらった最大の財産でもありますね
最近ではホント見かけることが少なくなったけど
名車なのは間違いないので残存個体に乗る方
大事に乗ってくれると嬉しいなという感じです