
以前告知していました
どっちのCセグメントショー
構成を組み立てていく段階であまりにも長編(笑)
なので前中後編3分割することにしますた
まずは…
←なロゴ会社のクルマを前編で大きく取り上げます
丁度半月前程の事です
T-POINT贈呈に釣られて以前商談をしたHONDAディラーを訪れた当社
そこで
担当セールスが↓なんてどうですか?と…
☆CIVIC e:HEV☆
2022年7月1日発売 既に先行予約開始中で車両価格は394万円
パワートレインは発電用に2L直列4気筒直噴4バルブDOHCエンジンを搭載し
駆動用モーターは最高出力:135kW(184ps)/最大トルク:315Nm(32.1㎏-m)
高速などエンジンへの負荷が低い場合に限ってはエンジン駆動となる
変則シリーズハイブリッドだから高速燃費は日産のe-POWERより有利という
報告もあるe:HEVを11代目FL系ボディに搭載したモデル
製造は埼玉製作所寄居完成車工場が担当する埼玉産である
いやいやいや…
去年買い換えたばかりでしょ!(笑)
とはいえこのセールス氏はこちらの車歴は以前の商談で話しているので把握済
GT-Rまで乗られた方なら
ご納得いただけるだけの自信作
↑言い切るんですよ
確かに現行CIVICは昨年の1.5L VTEC TURBOがデビューした際に
気にはなったので試乗はさせていただいておりまして
シャシー性能では剛性感や走行安定性とか重厚感のともなう乗り心地は
折紙付の一級品つーか完全にスポーツ走行を意識…
いやそこからフィードバックされた完成度は認識しておりますので
当然ながらHONDAもカナリの本気度ということだけは間違いない
とはいえ400福澤に迫るプライスと4,550x1,800×1,415のボディサイズで特に
所謂Cセグメントで1.8mの車幅
↑がどうも気になって躊躇しちゃうんですけど…(^^;
何度も書きましたけどこのセールス氏のクルマに対する熱量は半端ない(笑)
当社の使用状況なら全然問題ないと言い切り心配を尽く論破
以前検討したFitモデューロXを凌ぐ性能や完成度が
Fit +70万程度で手に入ると力説するんですよね
確かFitモデューロXの見積がオプションそこそこで340万程だったので
ホンマカイナ?と疑問は持ったりもしましたし
MAZDA2も当分乗り換えるつもりはない
そこで大枚はたいちゃってるのでクルマ経費充填中だし
クリーンディーゼルも面白いからも理由ではありますが…
乗換は今じゃなくても1年先や次のマイナーチェンジ時でも構わない
とにかく発売後に試乗車はすぐ用意できるのでそれだけでも如何ですか?
松岡修造に優とも劣るとも甲乙つけがたい熱量で語るセールス氏に了承
来月中に試乗できるようなのでそれだけはOKしましたが
さらに↓なダメ押しなひとことが…
今年でCIVIC生誕50年なのですよ
だからこそというのもありまして
へぇ~~~っ!x10
論点をズラされた感もありますけどこれは意外だったので調べてみると…
初代モデルの発売は1972.07.12
それまでHONDAの5ナンバーカーはS500・600・800の少量生産スポーツ
本田宗一郎が空冷エンジンに固執して大失敗した1300シリーズくらいで
どちらかというと
バイク&軽のメーカーという認識が強かったわけです
そこで世界戦略を担う基幹車として企画開発されたのがCIVICだったのですが
軽自動車の初代ライフを拡大したようなデザインを採用し
前後オーバーハングを切り詰めた上でホイールベースを長く居住性を高める
さらにはマスキー法などの厳しい排ガス規制や第4次中東戦争が原因で起こった
1973年の第一次オイルショックを背景に予てから開発していた
CVCCエンジンを搭載して世界的大ヒット車となり軽を除いた4輪から撤退とも
言われた1300シリーズの失敗を帳消した上に同社の屋台骨を支えるまでに成長
名実ともに現行のHONDAが製造する4輪部門の最長寿モデルとなったわけです
※ちなみに2輪では1958年製造開始のスーパーカブシリーズが今年で64年の最長寿
で…当社的想い出のCIVICというと↓の3モデルかな?
☆CIVIC RS☆
初代SB1型の異端児で1974年10月発売
搭載される排気量1,169㏄のEB1型エンジンは標準仕様の60ps GLの69psに対し
京浜製CVキャブを2連装し76psまでパフォーマンスアップ

さらにはウッド製ステアリング&5速MTシフトノブにフットレスト
追加メーターなどでスポーツ風味を高めセミバケットシートは
バックスキンタイプの専用品でこのほか間けつ式ワイパーや防眩ルームミラーを
追加するなど標準モデルと差別化を徹底した1台である

さらにタイヤ&ホイールは155SR13のジアルにホイールリング付ブラックタイプ
4輪ストラットはレートを高めたバネとダンパーの専用サスペンションと
これまた走りありきのスポーツモデルでした
そもそもこのRSをリリースした背景には
迫りくる排ガス規制やオイルショックなどの社会的事情から
スポーツモデルが認可されにくくなるだろうとHONDAが予見して
イタチの最後っ屁的要素からリリースしたグレードでもあり
今日のHONDAスポーツグレードにも使われるRSも当時の運輸省に配慮し
ロードスポーツではなく
ロードセイリングの略と公称
↑の事実を証明するかのようにわずか10ヶ月後の1975年8月に製造終了
極めてレアなモデルとなってしまったわけです
で…↓が重要
3,650x1,505×1,320という幅以外は現代の軽自動車枠に収まるディメンジョン
ホイールベースはわずか2,200で重量は705㎏
当時と現代の貨幣価値を単純に比較できませんが↑のプライスは
78.3万円
ほぼ同時期に販売されていたものの排ガス規制からわずか256台の製造に終わった
TE37レビンが101万円だったことを考えると結構なバーゲンプライスかと?
これはナンダカンダでも排ガス規制前にHONDAが見せた本気ですな
そして次が↓
☆CIVIC Si☆
1983年にお目見えした3代目AT型通称ワンダーに追加されたスポーツグレード
1984年11月1日に排気量1,590㏄のZC型4バルブDOHCエンジンを搭載し発売

↑のエンジンはホント凄かった
当時はボーイズレーサーがブームだったこともありますがテンロクスポーツでは
同じく4バルブDOHCの4A-G型を搭載するAE86・AE82・AW11型
つまりは同じエンジンでFR・FF・MRの駆動方式を選べたこともありますが
レッドゾーンまで1秒を切るショートストーロク故のレスポンスで
グロス130psを誇る↑の3モデルに人気が集中していたのも事実です
そこにHONDAの本気で喧嘩上等な下剋上と申しますか…(笑)
世界初の異形中空カムシャフトや小型軽量4連アルミシリンダーブロックで軽量化
さらにはペントルーフ形燃焼室やセンタープラグに等長インテークマニホールド
4-2-1-2エキゾーストシステムから最高出力135ps/最大トルク15.5㎏-mという
4A-G型を凌ぐスペックを叩きだしたわけでしてこれだけでも
Powerd by HONDAの意地を見せたわけです
で…
さらにZCエンジンはカムシャフトをバルブの内側に配置し
ピボットを支点にしたスイングアームがバルブを作動させる方式を
市販車で世界初採用したりもしていますがこれこそが
F1で得た技術のフィードバック
正に青山一丁目の伝説そのもの
しかもロングストローク設計だったこともあり4A-G搭載モデルの弱点だった
スッカスカな低速トルクでは段違いに走りやすかったこと
これがよかったというわけではないのでしょうけど
5速MTでもATでも充分にスポーツできる
そんなコンパクトカーでして実際にAT車もそこそこ売れたという実績があります
で…↑ですよ
137.6万円というプライス
新人類と呼ばれた当時の新入社員つーか新米社会人でも
チョット頑張れば買えちゃうプライス設定でして当社も考えた1台でしたね
3,810x1,630x1340のディメンジョンで車重が880㎏ですから
これが走らないわけがないのですけど…
この頃のHONDA車の弱点はボディ…特に剛性面がダメダメ
チョットばかりハードに走るともうヨレが素人でもわかるくらいで
先行してCR-Xを買った友人が補強に振り回されていたわけで…
なので当社は諦めました(笑)
そして次は↓
☆CIVIC TYPE-R☆
6代目EK型の1997年8月22日に実施されたマイナーモデルチェンジで追加
その後のモデルでもTYPE-Rが設定されたことから
本モデルは通称のEK9で呼ばれることが一般的でもある
生産は鈴鹿製作所 フィーリングチェックはドリキンこと土屋圭市が担当した
当初は↑のチャンピオンホワイトがメインカラーとされたが
↓な挑発的カラーも設定
※確かにSPOONありきでもあったけど…
そもそもCIVICにTYPE-Rを設定したキッカケは1995年に発売された↓から
☆INTEGRA TYPE-R☆
1995年10月にDC2型(3ドアクーペ)ならびにDB8型(4ドアハードトップ)に
追加されたスポーツエボリューションモデル
これが爆発的ヒットになったことからCIVICにもの声でHONDAが設定した
※画像はDC2型通称96スペックと呼ばれるタイプ
当然ながら↑の手法をCIVICにも投影したわけで…
まずは↓

排気量1,595㏄のVTEC4バルブDOHCエンジンをストリートでの使用も考慮した
ポート研磨を施工するなどチューニングを行い
最高出力:185ps 8,200rpm/最大トルク:16.3kg-m/7,500rpm
即ちリッター換算116psというスポーツエンジンを搭載する
このほかにサスペンションやブレーキもスポーツ走行に最適化するほか
車内にも大きく手を入れた

専用レカロシート(SR系ベース)はもとより↓も魅力

MOMO製ステアリングやチタン製シフトノブとか…
一切の妥協なしに走りを研ぎ澄ましたこれのプライスは…
199.8万円
同時期に設定されていたスポーツトップグレードのSIRがMTで176.8万円
ATで186.3万円だったことを考えるとまたまた言いますよ
これはバーゲンプライス過ぎる
実際にEK CIVICのSIRではMT車が殆ど売れなかったという話もあるし
このプライスで買わない理由がないとも言えますよ
それにボディサイズも4,180x1,695x1,375と5ナンバーサイズを確保
車重も1㌧超となりましたがそれ以上にエンジンがパフォーマンスアップ
なので当社的には歴代で一番挑戦的だったと見ていますよ
ホントこれだけでも旧車レビュー外伝なみのボリューム(笑)
ただ…コンパクトクラスのCIVICの隆盛はここまでなんですよ
2000年デビューの7代目EU型では5ナンバーサイズはキープしたものの
当初5ドアモデルとフェリオのみのラインナップ
3ドアのTYPE-Rはイギリスからの逆輸入という形態で追加
これは日本国内ではFitがデビューし従来のコンパクトユーザーは
こちらに移行したというのも理由で売れ行きは低空飛行
さらに2005年デビューの8代目FD型では3ナンバーサイズに拡大され
2010年9月に日本での販売が終了してしまいました
2011年デビューの9代目FB型は日本仕様の設定なし
2015年デビューの10代目FC/FK型も当初は日本仕様はありませんでした
2017年に標準モデルは埼玉寄居産 TYPE-Rは英吉利から逆輸入で販売でしたが
2021年にVTEC TURBOを搭載する11代目FL型では当初から日本仕様を設定
↑の状況をおばちゃん風に言うと…
あらっ!
アンタ暫く見ないうちに随分大きくなって…
エゲレスにも留学してたっていうんでしょ?
エッ?もう50の坂を登ったのかい?
そりゃあ出世するわけやなあ
感心!感心!
しかし4,550x1,800×1,415のボディサイズは一昔前の2Lクラスよりデカイ
言うなれば↓な感じ
ほんだし1㎏サイズ(業務用)
ほんだしの業務用ビックザイズだから
ほんだし・ビッグ→ホンダ・シビック
オマエ…
↑はタダ言いたかっただけとちゃうか?
ハイそうです(笑)
CIVICはかつお風味はしませんけど知らず知らずのうちに齢50になってたわけで
↑の歴史的事実も踏まえると↓なことが言えると考えられます
時として画期的モデルを
バーゲンプライスで提供する
それがHONDAイズム
何もクルマに限ったわけじゃない
ラッタッタのキャッチコピーで世の中のおばちゃんに原付免許を取得させ
\59,800の低価格でデビュー1年だけで25万台も売ったロードパル
日本全国の2輪車販売台数が2万台程度であった1950年代半ばに
鈴鹿工場を建設しわずか4ヶ月で24,000台
翌1959年には約168,000台も売ってしまったスーパーカブ
1958年のデビュー以来軽自動車月間販販売台数№1をキープするスバル360を
発売数ヶ月でその座を引きずり落したN360
日本国内年間販売台数で33年間トップを守り続けたトヨタカローラを
発売1年でその座を奪ったFit
やるときやっちゃうのがHONDAの真骨頂
↑が理由ではないのですけどセールス氏は当社に↓言いました
ハッキリ言ってCIVIC e:HEVは
カナリのバーゲンプライスです
私としても是非ともオススメします
いやいやいや…
1997年のTYPE-Rに比較してもほぼ倍の400万円弱
そして1,800㎜の車幅もネックになるほんだし・ビック並に肥大化したボディ(笑)
当社的にはそこまで思えないんだけど…
ここまで強気になれるセールス氏は根拠なき自信なのか?
それとも裏打ちされた巧妙な計算故なのか?
この結論は…
出汁の効いたセールストークで
中編につづく
