
もうすぐ受注終了となる予定のNDロードスター・Navy Top(6MT)に試乗してきました。
前々から気になっていた特別仕様車なのですが、いかんせん990s推しの風潮のため試乗できる店舗がなく、随分と遠方まで行って見せていただきました。長文です。
結論としては、「なにこの上質なロードスター、やっべ!!」という印象を持ちました。
ちょっと!?
欲しくなっちゃうからやめて、MAZDAさん!
Navy Topについて細かくみていくと(他グレードとの比較になりますが)、
1, 990sほど柔らかくない。しかし突き上げがある乗り心地ではない。NR-Aの腹の底を揺さぶるのとは雲泥の差。
2, 990sよりシャープに曲がっていく。ロールして粘りながら曲がる990sに対し、車体の強さで曲がっていく感触。
3, 990sより後輪の存在感を感じる。ただしNR-Aよりは圧倒的に少ない。
4, 幌を閉めた時の遮音性が幌ロードスターの中ではかなり優れている。幌インシュレータは一定の効果がある。
5, NR-Aや990sとは違い標準サイズのブレーキだが、制動やタッチに全く不満はない。
6, 車重の重さがいい意味で車を押さえつけてくれるので、車が跳ねない。一方で、タイトコーナーや交差点では重さのデメリットを全く感じない(KPCのおかげ?)。
7, 内装のデコレーションパネルはNavy Top独自のものをあしらったほうが良かったのではないか?キャラメルトップやレッドトップは色が専用だったのに...
8, レザーシートは座り心地、肌触りともすごく良い。蒸れるのだけがやや心配。
9, 車両感覚がすぐ掴めた(NR-Aはできた。990sはできなかった)。
10, ジェントルなデートカー。車内の音作り&内装デザイン(これはSレザーパッケージも同じ)が上質。それでいてしっかりロードスターしている。
11, ネイビーのトップ。これだけでSレザーパッケージと差別化できている。好みの問題だが、スッキリ軽快な見た目なのでロードスターには合っていると思う。
Navy Topとはいえ走りの部分ではSスペシャルやSレザーパッケージと同じなので、これらのグレードも同じことが言えると思います。
一番の違いは、静かで上質な車内空間でした。ロードスターもこういう世界があるのか、と新しい発見ができました。
ネイビーの幌はおしゃれですし、これが5月いっぱいで終了というのは寂しい限りです。
990sに話題を持って行かれた悲運の特別仕様車だと思います。しかし後年この良さが再評価される日が来るのではないかと予感がします(個人的な願望としてもっと評価されて欲しいグレードです)。
Navy Topを選択されたオーナーさんは、とてもいい決断をされたと思いました。
最後に、自分はワインが好きなのでこれまで試乗したNDロードスターのグレードをワインで例えてみます(異論は認める)。
990s・・・イタリアの南の方の赤。誰もが幸せになれるロードスター。日常の友として超優秀。
RF VS・・・スペインのCAVA。シャンパーニュのような知名度が高く、わかりやすい高級ではないが、乗ってみたらアラ不思議。上品で上質な一台。
Sスペシャル・・・ボルドー・メルロー。全ての基準。ここから色々足し引きしたものがそれぞれのグレードの個性になっている印象。個人的にはベースグレードはSではなくSスペなのではないかと思う。
Navy Top(&Sレザー)・・・ブルゴーニュのピノ・ノワール。上品。RFの上質とは方向が違う。またこれを味わうには色々気を使う(革シートしかり)が、それもひっくるめて味と考える人には刺さるはず。
NR-A・・・カリフォルニア・カベルネソーヴィニョン。わかりやすく辛口。他のグレードに比べたらバランスがいいとは言えない。毎日付き合うには気合がいる。だが、その力強くはっきりした個性が唯一無二な感じ。控えめに言って好き。大好き!超愛してる!(あ、ワインの方はイタリアが好きです=3)
あまり的を得た例えではなかったですね。。。
でも、グレード違いでこんなに個性が出るNDロードスターはやはりすごい車だと思いました。
Posted at 2022/05/23 23:03:20 | |
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NDロードスター | 日記