
毎年恒例、GWの三陸旅。
今年も行ってきた。
今回は、2泊3日。
車内泊1回、ホテル泊まり1回。
今回は、高速道路を使わない旅。高速道路はいっさい使わなかったというのを強調しておきたい。875kmもの長距離を高速は使わず、下道をのーんびりと走ったのだよ。高速は走ってて面白くないし、おカネもかかるし、燃費も悪くなる。高速を使わないドライブというのがマイブームなのだが、今回の三陸旅もそれに乗ったということ。
出発 5月1日 令和元年 13:15
平成を見送って、令和になった5月1日。お昼すぎに出発した。今夜は、岩手県一関市で車内泊の予定。一関は新潟市から310kmほどだから、下道だと8時間くらいかなと予想し、この時間に出発したのだ。一関の道の駅で車内泊の予定。夜遅く着けばいいかな。
国道113号線で山形県に入ったのが、14:45。その後山形県を横断し、同じく国道113号線で宮城県入りしたのが16:00。七ヶ宿町のかなりの田舎道をのんびりと進み、七ヶ宿のファミリーマートに着いたのが16:30。山奥で、人口が1370人と少なく、コンビニのなかった七ヶ宿町にファミリーマートが出来たのは去年のこと。さらに今年驚いたのは、ファミマの向かいに、図書館とカフェの一体型施設「こらっしぇ」、そして小規模でキレイな日帰り温泉がその向かいに出来ていたこと。コンビニだけでもびっくりしてたのに、ずいぶんと新しくキレイな施設が出来ていた。ファミリーマートはCOOPとの一体型店舗で、広く、弁当類もすごくたくさんあってこれまたびっくり。人口の少ない七ヶ宿町でそんなに需要はあるのだろうか?
お腹が空いたので、屋台風焼きそば210円を購入、駐車場で食べる。
七ヶ宿町を通り抜け、白石市で国道4号線に合流したのが、17:30。ここまでで新潟市から167km。ここから岩手県一関まではずーっと4号線を進んでいく。高速道路ではないから渋滞はないだろうと思っていたが、仙台の手前名取のあたりで渋滞にはまってしまった。ちょうど夕方の時間帯だからだろうか。仙台市内では片側3車線になったので渋滞もなく仙台の都会を通過できた。新潟市からは210km、5時間ほどの道のり。新潟市から仙台市は高速を使わなくとも十分早い。
仙台市を抜けると、国道4号線は片側1車線になってしまうが、交通量も激減したので流れは良い。それにしても仙台周辺の国道4号線には長い間道の駅がない。最初にあるのは、仙台から40km以上来た道の駅三本木。ここでトイレ休憩。時間は19:45。国道4号線をもう少しがんばって1時間ひたすら走り、ついに岩手県入り。
道の駅厳美渓 21:18
一関市は岩手県の最初の街。ここのセブンイレブンで夜食を調達。道の駅「厳美渓」に到着。21:18。新潟市からは308kmであった。新潟市からの約310kmに約8時間かかったことになる。(トイレ・食事休憩込み)ちなみに高速を使ってくると、4時間45分くらいだから、下道で来ても3時間くらい余計にかかるだけ、という結果だ。
道の駅厳美渓は思ったよりも車内泊のクルマが多い。なので隅っこにクルマを停め、クルマの中で夜食を食す。東北限定甘辛マーボー丼とミートソーススパゲッティ。その後後席を前倒しし、そこに寝袋をしいて就寝。
翌朝起きたのは5時半だった。もうすっかり明るくなった。天気も良い。トイレに行ったり散歩したりして、出発は6時半。
奇跡の一本松 陸前高田市 5月2日 8:00
内陸の一関市から太平洋岸の陸前高田市までは山道を60km少々。なぜだかとんでもなく眠いのを我慢して運転、午前8時に奇跡の一本松に到着。奇跡の一本松駐車場で運転席で2時間くらいウトウトした。昨日たくさん眠ったのになあ。
まずは歩いて奇跡の一本松へ。クルマで近くまでは行けないので歩いて15分くらいである。あんがい遠い。800mくらいもあるのだ。駐車場から大勢の人が歩いてきている。そしてお祈りしたり、写真を撮ったりした。
奇跡の一本松は今年でなんと8回目になった。毎年GWに来ることになっている(私の中では)。ここで奇跡の一本松の道のりを振り返ってみよう。
2012年は、奇跡の一本松へはまだ正式には行けなかった。立ち入り禁止の看板を無視して、砂利道を進んで、ようやく奇跡の一本松へ到達した。2013年は、国道わきに奇跡の一本松専用駐車場が出来て、そこから一歩松まで簡易舗装された歩道が出来ていた。さらに、枯れた一本松がレプリカに変わった。2014年は駐車場で簡易店舗がおみやげを売っていた。
2015年は、大きな変化として、みやげ物ショップ「一本松茶屋」やカフェ・トイレが出来ていた。駐車場も大きくなった。2016年は今までの店にプラスしてラーメン屋もオープンしていた。まるで道の駅のような感じに。2017年、2018年、そして今年と奇跡の一本松周辺は変化はない。今現在は、奇跡の一本松の駐車場の道路向かいにこれまた大きな駐車場を整備中で、そこにはかなり立派な追悼施設が建設中だ。
陸前高田市の市街地も変わった。2012年は荒廃した街が広がっていたが、9年後の今現在、かさ上げした復興都市が建設中だ。
さて、一本松茶屋ではお土産を購入。乾燥わかめや銘菓「かもめの玉子ミニ」やキーホルダーなどなどである。その額4188円なり。一本松茶屋はたいへんな賑わいであり、素晴らしいことだね。
陸前高田の復興都市の真ん中にはいろんな商業施設があり、その中心に大規模なスーパーMAIYA(マイヤ)がある。ここでお昼を購入。赤飯と味噌漬けおにぎり、ナポリタンスパゲッティ。これを駐車場のクルマの中で食す。
陸前高田日帰り温泉 黒崎仙峡温泉 13:30
さて、日帰り温泉へ行こう。2012年にも来た黒崎仙峡温泉。陸前高田市の広田半島の先端にあり、太平洋に面している高台にある。しかし前もそうだったが、道がややこしくたどり着くのに容易ではない。要所要所にある看板やナビの地図を見たりしてようやく到着。7年ぶりだが、建物を見ると懐かしい気分になる。ついこの間に来たかのような錯覚がする。
入湯料は500円。露天風呂はないが、お風呂に入りながら、大きな窓からは太平洋が一望できる。眺めは最高だ。お湯は無色透明でちょうどよい温度で気持ち良し。
お風呂上りは、ジュースを飲みながら、ロビーの椅子から太平洋を眺めて長時間すごした。旅先でこうやってのんびり過ごすのも、かなりの贅沢だね。今日はホテル泊まりで家に帰らなくて良いので、こんなにのんびりと出来るのである。やはり2泊3日というのは良いもんだ。しかも宿泊地は陸前高田の隣、大船渡でここから近い。
大船渡市の碁石海岸 16:00
温泉から10kmほどのところにある大船渡市の碁石海岸は、三陸復興国立公園の真っ只中にあるリアス式海岸の景勝地で奇岩・怪石がたくさんある。最初に行ったのは、穴通磯。まるで海に大きな象のような大きな動物がいるかのように見える、巨大な奇岩。展望台から見下ろすと思わず誰もが「おおお!」と言ってしまうだろう。
次は、雷岩へ。複雑な岩の地形から波が岩にぶち当たるときに、重低音の「ドーン!!」という音があたりに響き渡って、まるで雷のように聞こえる。まさに名前の通りの雷岩なのだ。特に今日は海が荒れていて、なおのこと「ドーン」という音が響くようだ。ほかにも遊歩道を歩いていくと、いろんな迫力ある岩に出会える。国立公園のリアス式海岸ならではの風景が展開する。見ごたえのある観光地であった。
典型的な絶景の観光地でのんびりしていると、日が傾いてきた。さて、今夜の宿へ向かおう。まずは大船渡のスーパーMAIYA(マイヤ)へ。スーパーMAIYAは、主に岩手県、特に三陸に展開するスーパーマーケットで、ついつい私もここで買い物する。ほかに、イオンなどのスーパーもあるのだが、地元のスーパーということでついMAIYAに寄ってしまうのだ。
陸前高田でも寄ったばかりだが、今回は今夜の夕食を買うということで・・・・。
大船渡インター・ホテル椿 19:00
今夜の宿は、大船渡インター・ホテル椿。18時半に到着。大船渡市の山よりにある。2階建ての小規模なアットホームなビジネスホテル。開業したばかりなのでとてもキレイな建物。とてもオシャレな雰囲気でビジネスホテルというよりもシティホテルの雰囲気かな。しかし値段はリーズナブルでビジネスホテルかそれ以下。楽天トラベルで予約したが、なんとシングル5940円(税込み)なのだ。
部屋は212号室。広さは普通。設備も普通。清潔感は抜群。バスルームもあるが、ホテルの1階に大浴場(というか中浴場)がある。しかし私は温泉に入ってきたのでお風呂は利用しない。
スーパーで買った夕食を部屋で食べる。夕食は味噌味のカップ麺と天丼弁当。その後、ベッドで横になり、もってきた図書館で借りた本を読んでいると眠くなってきたので寝る。
そして起きたら朝4時50分だった。素晴らしい熟睡。
パンを食べ、ベッドでのんびりと過ごし、朝7時10分に出発。早い出発であるが、観光しながら新潟市まで帰らないといけないのでね、下道でね。
はじめての遠野市 5月3日 8:15
大船渡から国道107号線で山へ分け入っていく。そして山間の町、住田町から国道340号線で遠野市へ到着。大船渡から約50km。遠野市からは近くに、三陸最高峰で雪を抱いた早池峰山が見えた。
まずは遠野駅。歴史を感じるレンガ造りの建物だ。ここで記念にする入場券を購入。次に道の駅「遠野」へ。ここでお土産にする「遠野の明からす」を購入。明治時代にデザインされた包装紙がとても気に入ったのだった。
遠野市は山間部ということもあり、まだ桜が散り始めとはいえ、咲いていた。新潟市では3週間くらい前に咲いていた桜がまだ咲いていることに少し驚いた。
時間があれば、遠野昔話村などに行ってみたかったが、今回はパス。先へ進もう。
北上市 10:20
遠野市から国道283号、107号線と山間部の国道を約50km走ると、山間から開けて北上市に到着。ここで国道4号線、東北自動車道、東北新幹線という大幹線とクロス。時間もあるので北上駅へ。ちょうどお腹が痛くなったので駅のトイレを借りる。
北上駅は新幹線の駅でもあるので、時々通過列車の「ゴーッ」という音が聞こえてきた。
北上市では他に行くところもなく、先に進もう。
日帰り温泉 沢内バーデン 12:00
北上からは秋田方面へ抜ける国道107号線で進む。この国道は、大船渡市から最終的には日本海側の秋田県由利本荘市へ抜ける、つまり太平洋と日本海を結ぶ国道だから、この後もずーっと進んでいくつもりだ。
国道107号線で西和賀町へ入る。ここは山深い県境の町で、秋田県はすぐそば。しかしここで右折し、旧沢内村へ行く。旧沢内村は、岩手県内で一番といっていい豪雪地帯。今も川筋とか日陰に雪が残っているのを見ることが出来た。
そして沢内バーデンに到着。ここは、日帰り入浴もできる公共の宿。ここでお風呂に入ろう。入浴料は400円と格安。大浴場は広く、10人以上がゆったり入れそうな内風呂、そして露天風呂もある。源泉かけ流しと大きく書いてある。無色透明で、ほんのり硫黄の香りのするお湯が湯船にそそがれている。たっぷりジャバジャバとそそがれていると「ああ、循環温泉なのだな」と分かってしまうが、ここはチョロチョロと注がれているから、源泉を注いでいるのだなと分かる。お湯も適度な温度で気持ち良し。
露天風呂からの景色は森の景色が見えて心地よし。
お風呂上り、レストランへ行こうと思ったが、レストランは辞めてしまったとのこと。立派なレストランがあるのだが、残念なことだ。そもそもGWなのに日帰り入浴客は男女合わせて10人くらいと少ないから、まあしょうがないかな。でもお腹減ったなあ。
グーグルでラーメン屋を検索すると、いろいろ出てきたが、「レストハウスゆのさわ」というところへ行ってみた。まあドライブイン風の建物で、食券を買いセルフ方式のレストランといったところ。道の駅によくあるタイプのレストランだ。
ほんとは味噌ラーメンでも食べようと思っていたのだが、ここは豆腐料理が名物とのことで、「豆腐ステーキ定食」700円を食べた。甘いタレのかかった豆腐ステーキに、大根の煮物の小鉢、漬物、ごはん、味噌汁というもので、なかなかおいしかったね。
帰りの道のり 14:00~21:00
さて、おとといの夜から滞在している岩手県であるが、そろそろ出るときが来た。国道107号線の岩手県・秋田県境の巣郷峠は、なだらかでトンネルもない。秋田県・岩手県境は険しい山々が連なっているが、ここだけはなだらかだ。鉄道の北上線も秋田自動車道もトンネルはない。標高も290mほどしかない。それでも立派な、日本海側と太平洋側を分ける大分水嶺なのである。
山を下ると秋田県横手市。去年の11月に来たばっかりなので懐かしい風景。
横手市から日本海沿いの都市、由利本荘へは60kmほど。ここで国道7号線と合流、あとはひたすら新潟市までの約220km、国道7号線を進んでいけばよいだけだ。
家に到着は、午後9時。旧沢内村からは、ちょうど300km、7時間の道のりだった。この間もちろん高速は使っていない。無料の高速ですら使っていないという徹底ぶり。ちなみに大船渡市からだと440km、12時間ほどの道のりかな。
ドライブまとめ
走行距離・・・・・874.6km
ガソリン消費量・・・・・39.1リッター
平均燃費・・・・・22.37kml (なかなかだね)
ガソリン代・・・・・5435円
ホテル代・・・・・5940円
買い物・食費・お土産など・・・・・1万2399円
高速代・・・・・0円 なんせ使ってないからねフフ
ドライブ総費用・・・・・2万3774円
なんとも思い出深いドライブとなった。
ちなみにテーマ音楽は
ケミカルブラザーズの「No Geography」
いいmusicだよ。