普段は雑誌を全く買いませんが
最近発売のインプレッサマガジンVol.46を購入。
EJエンジンのチューニングが少なからず載っていたので
僕がヘッドチューンを主体とした内容とどのように異なるのか興味が湧いたためです。
・・・ここから先はオタクの独りよがりになり、個人的意見のつまらない内容になります。
超長文にご注意ください。
【雑誌について】
雑誌の注意すべきところは取材者の経験、知識、技術によって内容が異なり
それすらわからない読者の方々が鵜呑みにしてしまう
間違った情報が間違いと気付かずに載ってしまう
専門用語が多すぎて理解の難しい内容になる
写真や文章では著せない大切な内容がどうしても伝えられない
ページの都合上細かい事がどうしても省かれる
雑誌という媒体では限界、制約があるため欲しい情報が少なく、間違いも見受けられて
チューニングユーザーとして買う気にならないのが本音です。
これは仕方のない事でもあると思います。
勿論全てではなく、参考になる素晴らしい雑誌も存在し
それらを含めて専門書のような書籍を主体にEg、足周り、シャーシーについて最新の技術を調べています。
車を趣味とする場合、何らかのモディファイを行いますが
僕は出来る限り調査してよく理解をしたうえでチューニングパーツの購入、施工を行うように心掛けます。
走りに特化したチューニングが多く、カーショップやチューニングショップでも現物確認できないものも多いので
KM1緒方社長のご意見を伺うことも多く、目的や予算に合わせて選定していきます。
Egチューンの部品は特にその傾向が強く、実績のあるパーツのお話をよく聞いて選定しています。
インプマVol.46はページ数こそ限られており、僕のEgとは性能も部品も全く異なる内容ですが
考え方や、チューニングの方向性を探る意味では参考になる部分がありました。
具体的内容は後日挙げたいと思います。
【チューニングするには】(主にEgに関するチューニングについて)
どうしても出力やトルクが欲しい場合にチューニング(正確にはチューンアップ)を考えます。
フィーリングを良くしたい場合もチューニングを施します。
今のEgの寿命が近いのでオーバーホール(OH)ついでにチューニングすることもあります。
チューニングという言葉は非常に広義になります。
圧倒的な出力を発生させるためにEg本体を徹底的に鍛えて、ビッグタービンを回すフルチューンから
補器類に手を入れてフィーリングを良くするライトチューンまでを総称して、僕たちはチューニングと呼んでいます。
目的が多岐に渡り、ユーザーの希望する内容も様々・・・チューニングは一品料理に近いものであると思います。
吸排気、ブーストアップなどが人気が高く、お手軽なイメージがしますが
ブーストアップと言えどもECU、EVC、インジェクター、ポンプ、フューエルレギュレター、インタークーラーetc様々なパーツ交換とセッティングを行い
驚きのパフォーマンスを発揮します。これでも補器類セッティングの範疇になります。
ライトチューンでもEg本体の基礎体力、各センサー、点火系、燃料系などの状態が良好であることが大前提になり
事前に診断を行って、弱い部分は是正してからチューニングに入ります。
あるショップでブーストアップしてもらったが、速くならずに持ち込まれて診断したところ
A/Fが危険なほど薄く、結局燃料系統を全交換及びECUリセッティングという事例も拝見しました。
料金が異常に安く、それに飛びついたところ本当にブーストを上げただけの内容であったようで
何もわからないユーザーさんに対して酷い事をするショップもあるようです。
愛車をチューニングするには
ショップに依頼することが一般的で確実な方法であると思います。
しかし非常に残念な事ですが、チューニングショップによって大変なレベル差がある事が実情です。
慎重なショップ選びが重要になり、特に初めてショップに行く場合はそれだけで勇気が必要になります。
僕はカーライフが長い為、数多くのショップにお世話になってきました。
フォレスターを入手した当初もショップ訪問を行いましたが
当時はスバルを手がける所は少なく、フォレスターという名前を聞くと「インプに替えた方が・・・」
と言う所が殆どでした(常識的に考えれば当然です)
僕の車輌を試乗することも、見ることしないショップが大半であり
僕の観点では、このような所は不合格なショップの烙印を押してしまいます。
現在お世話になっているガレージKM1は、第一印象から決定的に違い
来店早々から緒方社長の試乗と批評、車輌をリフトアップしての目視点検などをしてアドバイスを頂きました
そして最も重要な事は、「フォレスターというRV車」を全面的に認めて頂いたことです。
KM1という素晴らしいショップに巡り合うまで、実に2年近くの歳月が必要でしたが
情報が充分ではなく、焦らずにのんびり行ったためでした。
ネット及び雑誌などのメディアで吟味する、友人の紹介、イベント会場で相談、直接の訪問など方法は様々ですが
親身になって相談して頂けるショップを探す事こそがチューニングライフの原点 、良いショップに巡り会いたいものです。
ショップが決まれば相談をします。
重要な事はユーザーとして目的をしっかりと持ち、大まかに予算を決めておき
わからない事は納得できるまで説明を頂き、チューニング内容を吟味することです。
良心的なショップであれば押し売りはせず、出来る限り予算内でのメニューを考えて頂けます。
内容によってリスクが伴う場合もあり、これもよく話し合う必要があります。
そして双方が納得できた段階でチューニングを依頼します。
これが最も一般的な方法であると思います。
いきなり全て行わずステップアップの方法を選択することもあります。
僕は今のチューンドEJをEgの最終目標として希望しておき
健康診断→補器類強化→タービン交換→その他補器類強化→Egチューン
というステップを約4年の歳月を掛けて行いました。
これは費用が膨大になる事と、内容的にやや過激で僕のスキルではすぐに扱える代物ではない
という社長の配慮からこのような方法になりました。
非常に回りくどいとも言えますが、僕のように高齢で上達の遅いユーザーにはこの方法が正解であると思います。
費用において、よほどの事がない限り僕は値引き要求をしません。
チューニングにおける多くの場合は工賃以上に掛ける時間が長い事が多く
危険すら伴うことも多々あります。
ディーラーのように決まった整備は殆どなく、特殊な作業が占める割合が高く
それでいて性能的、品質的な高みを求める以上正当な金額を支払い、きちんとしたチューニングを行ってもらいたいからです。
そしてディーラーなどと決定的に違うのは、その後も長きに渡って面倒を診て頂けることであり
そこにチューニングショップの価値があると思って費用を支払います。
ユーザーのスキル、個性、年齢、体力まで考慮して満足させる意味ではサービス業的な業種でもあり
そのようなサービスこそ商品であると思っています。
(何度も書きますが、これは僕というユーザーの意見です)
目的、希望のみ伝えてあとはショップにお任せという豪気なユーザーさんもいて
ショップとの長いお付き合いで築き上げた実績と信頼で行われており
タイムのみを追求し、メカは完全に任せて目的を完遂する方々です。
ショップはユーザーのスキルをも考慮して求められる性能を満足させ、出来うる限りコストを抑えるよう努力します。
ご自身でチューニングされる「プライベートチューナー」と言われる方もいます。
チューニングが出来る環境と道具を持ち、車両及びEgに精通し、労力と時間を厭わないアマチュアチューナーさんです。
プライベートチューナーは時間(=コスト)に制約がないため、トコトン性能を追い込んでプロチューナーのマシンを凌駕する凄腕が存在し
雑誌などのメディアには一切出てこない奇想天外で創意工夫に溢れた世界があります。
僕は2輪、4輪を含めて何機かのEgチューニングを行ってきましたが
たった一度の勝負のために一晩持ち堪えれば良い「ワンナイトスペシャル」も造ったことがあり
大胆な発想と加工を施し、自己責任の範囲でチューニングを楽しみました。
特に先生はいなかったため、専門書とマニュアルを頼りに行ったり、レース屋さんを尋ねて教えを頂き
場所と道具を借りるなどで対処していました。
EJ20についてもチューニングを楽しみたかったので、基本構成の勉強から始めましたが
車輌購入時から数年はプライベートで主として補器類のチューニングを実施していました。
Eg本体以外のあらゆる部分の脱着、交換、修理、改造・・・
整備解説書をしつこく読んで、必要な部品を揃えて、工具を準備して実施する・・・
誰にも師事を受けず、青空ガレージでも楽しむ事が出来、リスクを背負う事が出来ればかなりの事が実践できます。
しかし限界がある事も事実です。
マンションと言う環境で、生活にも使う車のEg脱着は無謀と思い、KM1の門を叩くに至る経緯があります。
幸いにもKM1で様々なトラブル事例、対策事例、目的別チューンの事例などを日々拝見させて頂き
Eg内部を仔細に観察させて頂き
メリット、デメリットも説明して頂いたうえで時間をかけてメニューを固めて行く事ができました。
さらにシリンダーヘッドを主体に、ピストン、コンロッドに至るまでチューニングを自宅でやらせて頂き
非常に良い経験をさせて頂いた特異な事例であると言えます。
しかしこれも緒方社長のご理解、ご協力、信用によって成り立ち
社長に内容と工法を説明したうえでアドバイスを頂いて実施したものであり
KM1なくして実現はできませんでした。
また、元ワークスメカでEJ20にも精通している実弟の細かなアドバイスも随所に織り込んでおり
ド素人ながら非常に恵まれた環境のもとで行えました。
家族の理解を得て、各部研磨加工、及び分解組立を行えた事も見逃せません。
マンション住まいという環境で制約はありますが、工夫すればある程度のDIYは充分可能でした。
ショップ選び、ショップとの信頼、費用の捻出、家族の理解・・・
様々な事を一つずつ行いながら、時にはつまづきながら、そのプロセスを楽しみながら・・・
これが僕というユーザーの立場でありチューニングであります。
次は具体的に内容の考察を挙げたいと思います。