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2013年03月16日 イイね!

フォレスターとの訣別

フォレスターとの訣別









僕はマシンに対して、あるポリシーがありました。
それは「フォレスターであること」というものです。

「おいっ!あれをフォレスターって言うのかよ?」と怒らないでください(笑)


ALTのタイムがなかなか30秒を切れなかった頃に
緒方社長が言いにくそうに話を切り出しました。

緒:ボディを・・・ダウンしましょうか?
   そうなるとフォレスターとは言えなくなってしまうかもしれませんが・・・

僕:お話は有難いのですが・・・フォレスターのままで29秒台に入れたいんです
   ボディダウンは僕にとってはフォレスターを捨てることであり
   最終手段、最後のチューニングと考えています

緒:そう言われると思っていました・・・
   これは最後の楽しみにしておきましょう


ボディをダウンすることはフォレスターの基本設計であるSUVとしてのディメンションを大きく変えることになり
フォレスターという車を根底からぶち壊すことであると考えています。

“速さのためには何だってやる”

これがとうふ流ですが
29秒台の目標をクリアしてなお
ボディダウンだけは頑なに拒み続けてきました。

“フォレスターであり続けたい”
“愛するマシンを殺したくない”

そんな思いがあり、それが甘さでもあるとわかっていました。

しかし、バトルという極限においてコーナーで1m離されれば0.05秒
それが5~6回続けば0.3~0.5秒という差になってタイムに現れます。

タイム以外に「求める動き」が僕の中にあり
これがどうしても思うようにいかない
どうしてもインプレッサのようにできない・・・

何度も何度も・・・呆れる程にその現実を目の当たりにし
今でもその状況は変わりません。

勿論これは走り込んだインプに対して・・・ということですが
それを運転やセットで試行を繰り返して挑み続けてきました。

先日のALTで僅かながらタイムアップしましたが
同時に、インプレッサやレガシィとの決定的な運動性能の差を感じてしまいました。

車が車ですから当たり前のことであり
インプレッサの俊敏さやレガシィの速さを求めるのは無理があります。
僕の運転スキルやセットの悪さにも原因があります。

いや、僕の問題の方が大きいでしょう。

“もうここで降りるべきだろうか・・・?”

“いや・・・納得せずに降りれば絶対に後悔する
   根本的な運動性能を上げ、走って考えよう
    結果がどうであれ、納得できればそれでいい・・・”
  
ALTからの帰り道でボディダウンを決意し
その時、僕の考える「フォレスター」と訣別しました。

ボディダウンをすれば速さや思った動きが得られる保証はありません。
今まで何年もかけてセットしたバランスも滅茶苦茶になるでしょう。
「フォレスターの形をした車」になってしまい
車に対する罪深さが消える事もないでしょう。
僅か0.2~0.3秒のために、かなりの危険を犯し
そんな思いをしてまでフォレスターで戦(や)ることに意味があるのか?
と思うこともあります。

でも、やらなければ気が済まない。
それに・・・もうそれほど長くは走れない。
妙なこだわりは捨てて、やってみて答を出す・・・でいいではないか。


間もなく50歳・・・

若い頃の気力や体力は微塵もありませんが
その代わりに経験、知識は多少なりとも身に付いています。
これを武器に、時間をかけて、あともうひと頑張り・・・

フォレスターで夢を追い続けて13年・・・
これから最後のチューニングに取組んでいこうと思います。

世界を震撼させたフライングブロック
ボルボエステート(ワゴン)のようになれるといいですね(笑)
Posted at 2013/03/16 20:14:26 | コメント(7) | トラックバック(0) | 日記 | 日記
2013年03月05日 イイね!

とうふ技術研究所  スタビライザーの考察

とうふ技術研究所  スタビライザーの考察








今さらスタビかい?などと言わず、興味をお持ちの方は一読してください。
ただし、長編なので気合いが必要です(笑)
いつも通り下手くそな素人オヤジのウンチクですから
思い込みや大いなる勘違いがあることをご了承ください。

【スタビライザー概略】
スタビライザーを直訳すると安定化装置になり、広義になりますが
車に関しての意味は
サスペンションに取り付けられるアンチロールバー(ロール抑制装置)になります。

スタビライザーは棒またはパイプを曲げた「コ」の字型のバネであり
先端部(腕)をサスペンションアームに取り付け、胴体部をフレームに取り付けているのが一般的です。
一方のアームがストロークすると反対側に動きを伝える仕組みになっており
それがロールを抑制しますが
腕と胴体は短いほど、軸が太いほど強くなるということになります。
平坦路でのブレーキングや加速など左右が同じストロークの場合は働きません。

つまり乗り心地を確保しつつロールを抑えるために考案されたロール抑制装置であり
コーナリング性能に影響を及ぼすものになります。

スタビライザーは一般的に強化品を入れる事が多く
手軽に交換でき、ロールを抑えてコーナリング性能を上げるものとして
足周りチューニングのメジャーアイテムになっています。

とうふ号にも強化スタビを入れていました。
ストリートの優しい足には確かに有効な面もありましたが
サーキット用の足に変更した途端にそれがストロークを妨げる「邪魔者」になり
フロントはノーマルに戻した経緯があります。


【リヤの問題】
さて、リヤについてです。
11月の最速戦で古いZ1☆を温められず、リヤがナーバスになり
全く踏めないような状況でアタックしている時に、ある問題が見えてきました。

コーナーのある地点から何かが突っ張るような
ストロークが途中で止まって横へ逃げるような・・・
でも、バンプしている感じではない・・・これは何だ??

タイヤがプアだったからこそ、この問題を見出せたのですが
残念ながら原因は掴めませんでした。

何だかすっきりしないモヤッとした日々を送り・・・
元旦のALTを走りながら考えたところ
僕の小さな脳味噌が原因と思われるものを一つ思い出しました。

「リヤスタビがGC8stiのままだった・・・ず~っと忘れとったわ」(笑)

とうふワークスだの何だのと偉そうに言っていますが
所詮は素人・・・その正体はこんなものです(笑)

そこでSF5のノーマルリヤスタビを準備して、2/28にテストしました。
(ゴマちゃんありがと~っ!)

【2/28トライ13:00~】
まずはstiリヤスタビ装着のまま、元旦に続くZⅡのテストとセットアップでタイム出しを実施。
先入観もありましたが、リヤのストロークに多少の突っ張り感とグリップ低下は認められました。
元旦との大きな違いは、汗ばむほどの高い気温でした。
タイム:29.749

一旦引上げて、上の駐車場でリヤをノーマルスタビに変更。
SF5のノーマルスタビは軸径がφ13と非常に細く、軽自動車用のような頼りないものです。

こんなヒョロヒョロなやつで大丈夫だろうか?と不安になりますが・・・

【2/28トライ15:00~】
トライ1
13:00のセッティングのまま走ってみましたが
突っ張り感がかなり改善され
リヤのロールやストロークが自然なものへと変化してグリップ感が向上。
しかしヒョロヒョロのスタビに対する不安があり、今ひとつ踏込めません(笑)

この時の気温はピーク15℃をマーク
13:00よりも状況はやや悪化しています。
タイム:29.955


トライ2
リヤの伸び遅れ感を少しでも良くするため、1巻プリロードをかけていましたが
プリロードをゼロにしてトライ。
stiリヤスタビよりもロールやストロークが良いのですが
前後ストローク速度のバランスがやや崩れているように感じました。
タイムが少し良くなったのは不安感が減って踏めたためと思われます。
タイム:29.820

トライ3
そこからバランスをとる意味で減衰とエアを微調整し、自己ベスト更新まで詰めることに成功しました。
タイム:29.611
エア F:2.6kg R:2.4kg
減衰 F:10 R16(16を最強とする)

リヤ減衰を最強にしたことで縮みストローク速度は程よくなったように感じましたが
やはり伸び側は遅く感じ、再度プリをかけて試したかったのですが・・・
暑さからなのか?人間の体力を使い果たしてしまい(笑)
また、本来の目的である「スタビ変更による検証」は行えたため
ここで終了としました。


【オヤジのウンチク】
GC8stiとSF5純正では形状は同じで、軸の径が異なります。
GC8sti:φ19 SF5:φ13 
スタビライザーはバネのようなものですが
材質が同じであればレートは約1/5にまで減少する計算です。
純正スタビを入れることはバネレートを下げるような現象になると思われます。

柔らかくなることでロールが速くなる事を恐れましたが
実際にはストロークエンドまで足がしなやかに動いて
安心感、接地感の高いコーナリングができるようになりました。

リヤの接地が上がればアンダー傾向が高まると思っていましたが
驚いたのはリヤを振り出す動きまで自然になり
意思に近いリヤステアを発生させつつカウンター量の少ないコーナリングが得られるようになったことです。
つまり早く踏込んで加速できるようになり、苦手とする低速区間を以前より速く回れるようにもなりました。

たまたま居合わせた博士より
「白レンガがゼロカウンターでクルリと回るさまが不気味」
との報告を頂きました(笑)

ちなみに現状の基本セッティングは踏んでアンダー
それを荷重コントロールでアンダーやオーバーに操る普通のセットです。

さらに驚いたのは走り方の自由度が広がったことです。
当日は汗をかく暑さで明らかなパワーダウンを感じており
真冬の縦重視で進入、ボトム速度を落して一気に向きを変えて加速・・・という走りから
やや旋回を大きく、ボトムを殺さずに速くリヤを回して加速させる走りにチェンジしましたが
走り方の許容幅が広がり
無理なく走ることができ、タイムとしても現れました。

以前はそれがイマイチ上手く出来ず、無理を感じていましたが
リヤのスタビを柔らかくしただけで全てが良い方向に変化しています。

しかし喜んでばかりもいられません。
何故フォレスターにGC8のスタビでは突っ張ったような感じになってしまうのでしょう?

シャシー、足回りはほぼ同じであり
とうふ号もその殆どをGC化しているのです。

では、何故??

ここでGC8とSF5の違いを考えてみました。

一番の違いは何と言ってもボディ形状になります。
GC8は前後オーバーハングも小さく、全高も低く、マスが中心に集まるかのような形状です。

それに対してSF5は体積が大きく、横幅が広く、オーバーハングが大きく、全高も高く・・・
RV車特有の大柄で運動性を考慮されていない形状と言えるでしょう。

細かく見るとGC8よりもSF5の方がトレッドが広く、少しだけホイールベースが長い設定
恐らくボディ単体で100kg以上SF5の方が重いと思われます。
さらにSF5はメンバーにスペーサーを噛ませてボディリフトしています。

KM1のGCアタッカーとほぼ同じ足回りとしていますからロールセンターはほぼ同じと思われますが
大きな違いはロールセンター及びロール軸と重心点との距離であると思います。

ロールセンターとは・・・ストラットを前提でお話しますが
ロアアームの延長線とストラットアッパー頂部のストラット垂線の交点を仮想アーム支点とし
左右の仮想アーム支点→タイヤ接地中心を結んだ線の交点になり
車体のロール中心のようなものになります。

前輪、後輪にそれぞれのロールセンターがあり
前後ロールセンターを結んだ線をロール軸としていますが
車はそのロール軸を支点として傾くものであり
ロール軸は概ね前下がりとなるのが基本です。

GC8もSF5も・・・おそらく殆どの車がそのような設計になっている筈です。

問題はロール軸と重心点との距離になり
重心が低く、ロール軸が近いほど運動性は高くなりますが
その最たる例はフォーミュラーカーになるのでしょう。
殆どロールらしいロールもなく、驚くべき速度でコーナリングします。

逆にオフロード4輪駆動車などは重心が高く
重心とロール軸が遠いため、転がるのでは?と思うほどカーブでロールします。

重心とロール軸が遠いということは、ロール軸を支点として遠心力が大きくなると言えます。
遠心力に対抗するためにはロールさせてタイヤを接地させる必要があります。

フォレスターはGC8よりもロール軸と重心点との距離が大きく、ボディも重いので遠心力が大きく
GC8と同じ速度、近い速度で曲がろうとするとロールが多く必要になるのでは?と思います。

単純にバネを柔らかくすればロールも増えると思いますが
それだけではロールする速度も高まってしまいます。
一気にグラッと傾くと荷重オーバーから横に逃げてしまいますから
ある所からロールを抑制しているスタビライザーを柔らかくすれば
ロール速度は適正なまま、欲しいロール量も得られるのでは?と考えて
今回の検証を行いました。

勿論僅かにロール速度等の変化は感じましたから
そこはダンパーを強くして適正な速度としましたが
減衰値は最強となってしまったため、強くなった伸び側をプリロード調整で伸び速度を適正にし
φ15程度のリヤスタビが存在するのであれば
それを入手してテストを行いたいと思います。

また、それが無い場合はSF5純正スタビのレバー比変更にて
レートを少し上げて、さらに適正な動きを模索できれば、と思案しているところです。

たかがスタビライザー、と侮っていましたが
なかなか面白いセッティングパーツ
今後はこれも併せてセットを考えていきたいと思います。

今回はスタビライザーに関して採り上げましたが
足回りは多くの要素が絡み合うために奥深く、今でも模索を繰り返しており
納得できる状態には至っていないのが実情です。

今後も都度足回りと、その関連部について挙げようと思います。
Posted at 2013/03/05 22:38:29 | コメント(8) | トラックバック(0) | とうふ技術研究所 | 日記

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何シテル?   10/01 22:24
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