工具とは・・・オトコのロマンだ(其の参・・・宝探し)
工具オタクの皆様、工具ファンの皆様・・・
工具ロマンをサボっており、ご迷惑をおかけいたしました(誰も迷惑してない)
このたび、とうふ工具発掘隊が久し振りに宝探しに行ってまいりましたので
その成果を報告かたがた「愚にもつかぬロマン」を語りたいと思います
【ご注意】
当ブログをご覧になり、心拍が急上昇した、バーボン3杯イケた、メシ3杯逝ってしまった・・・
などの症状がありましたら、それは重度の工具病にかかっている可能性があります
たいへん危険ですから、最寄りの工具店にて適切な治療を受けられるようお勧めします(笑)
さて、出陣準備・・・
発掘に必要なアイテムは 軍手、老眼鏡、欲しいものメモ、発掘費(軍資金)程度・・・
あとは中古工具屋さんに突撃するだけですが
無愛想な店主や、プロメカニックのイカツイおじさんに負けない心
そしてロマンに巡り会う強運と嗅覚、鋭い眼力と判断力など・・・
勝負師にも似た、工具へのアツく太いハートこそが大事なアイテムなのかもしれません(笑)
では、アイテムを用意して、一攫千金の宝探しに行ってみましょう
勝負師の心を高揚すべく、レイバンで武装します(笑)
静粛なお座敷プリウスで心静かにお店を目指します・・・
工具屋さんに到着・・・
目の前の単車を再生していた、店の無愛想なおじさんがガンつけてくれたので
車を降りるなりデカい声で「こんちはっ!」と返し(もちろんガン見返し)
軍手を着けながら「工具見させてもらうよ!」と言い放って、ズカズカと店に入ります(笑)
そして・・・イカツイプロメカニックおやじに負けず、山盛りのカゴ数杯を発掘・・・
これだけの出土がありました・・・全部でたったの3000円・・・新品の1/10程度です
・・・実はこの中に 「私的ランクレベル3」 の工具があるのですが
この写真を見て「おっ!?」と思われた方は、重度の工具病患者とお見受けいたします(笑)
まずはDeen・・・FG(ファクトリーギア)開発のブランドも中古市場に出回っていました
1~2コイン(100~200円)で程度極上・・・出足良好です
愛するKo-ken Z-EALのプラグソケット サイズ14、16の新品セット
マグネット式でなく、板バネ式のお気に入りが2つで5コイン・・・
14だけが欲しかったのですが、まあ、よろしい・・・16はyutaにプレゼントしましょう
欲しいサイズのソケットとエクステが1コインと2コインですが・・・
うむ・・・neprosです・・・最近のKTCはいかなるものか?使ってみましょう
Beta900・・・1/4sqの8mmが欲しかったので、幸運な出土です
キズが入っているためか?0.5コインでした(笑)
ほほう・・・おフランスなFACOMのファストアクションがカゴの底から発見されました
FACOMは初になりますが、上品なデザインとは裏腹な働き振りに感心しました
どうも廃番になっているらしく、新品は入手困難なようです
愛するSTAHLWILLEの45にも巡り会いました・・・1コインです(笑)
Snap-onのシャローよりもショートなところがお気に入り
ラチェットとの結合がややキツいのがたまにキズですが、性能は言わずもがなです
おや?Williamsです・・・ちょっと珍しいですね、レベル2かな?
WilliamsはSnap-onグループのインダストリアルツールメーカー(工場向け)の位置付け
日本には僅かしか入っていないようで、なかなかお目にかかれないと思います
オーソドックスで頑強なアメリカン工具・・・といったところでしょうか?
そして・・・はい、出ましたレベル3
BAHCOの欲しいサイズ発見・・・と思いきや、ちょっと変です・・・胸騒ぎがします・・・
老眼鏡ガン見・・・・・え?・・・・・なんとBELZER(ベルツァー)です、しかも極上品の2コイン
・・・いいのか? オレがBELZERを2コインで買っても? そして使っても・・・??
突然の出会いに胸が高鳴ると同時に、罪悪感にも似た何とも言えない気持になりましたが
帰宅してみれば、いきなりスタメン入りして容赦なくガンガン使っていました(笑)
・・・BELZERコレクターな皆様、申し訳ありません
そして、また出ましたレベル3、欲しいサイズです
握り部はブ厚くて汚いペンキを塗られており、外観形状からBAHCOかと思いましたが
しかし・・・何か違う・・・何かが匂う・・・陽にかざして老眼鏡ガン見してみると・・・
(ペンキは帰宅後アセトンのドブ浸けにて溶解除去しています)
BELZERでした・・・コレも2コイン・・・うむ・・・(実は連続出土にドキムネです)
BELZERは、STAHLWILLE、HAZETと並ぶ西独の老舗高性能工具メーカーでしたが
日本での知名度は低く、供給も良くなかったようで見ることは稀であり
高性能なことは知っていても、ボンビーには手の届かない高嶺の花でした
そしていつの間にかBELZERは消滅・・・もう手にできないだろうと諦めていた、幻の工具でした
嗚呼・・・ロマンです(遠い眼)
同じくゲットしたBAHCOとBELZERを並べてみると・・・
BELZERがBAHCOの傘下に入っていた年代のようで、見た目も使った感じもBAHCOそのもの
コレも勿論ですが、いきなりスタメン入りしてガシガシ使っています
工具は使うためにある、使うからこそ価値があり、そこにロマンがある・・・そう思いませんか?
・・・BELZERコレクターな皆様、工具は使って味わいましょう(笑)
簡単にBELZERの歴史を見てみると・・・
19世紀終盤にBELZER誕生→DOWIDATと統合→BAHCOに吸収される
→SANDVIKに吸収される→Snap-onに吸収されBELZER消滅・・・
そして現在はAPEXグループにBELZERがあるようで、復活したのか?新たに起こしたのか・・・?
しかし・・・その情報も、工具も日本には入っていないようで真相はわかりません
何とも数奇な運命を辿っている、ちょっとミステリアスな工具メーカーです
今や中古工具屋さんの多くはネットでの販売が主力となり
店頭のカゴ売り工具は破格値が付けられていることが多いようです
そしてそこには、憧れの工具や幻の工具が激安、爆安で潜んでいたり
見知らぬ素晴らしい工具と巡り会えることもあり、それらを気軽に買えることが魅力なのです
人から人へ・・・工具は何も語りませんが、どのような歴史を辿って現れてくれるのでしょう?
工具にロマンを求めて・・・レベル3発掘の旅はこれからも続きます
