北海道フリークのTakashi44さんが、今季の滑りをジャム勝で終えるというので、3日平日にご一緒しました。(初顔合わせ)
車はBMW出し、ブログを見るとかなり過激な表現をされていることもあり、けっこうイカツイ方かな、と内心おどおどしていました。が、
メッチャ温厚な感じで、人のよさげな雰囲気抜群の方でした♪
北海道の良質な雪を毎年堪能されている方なので、ジャム勝の雪はいまいちだろうなぁと思っていたら、天候は
雨でした^_^; サイコーの雪質 カキゴオリ?
お互い、8:30に現地に着きましたが、ガスに大雨と、とても滑れるような状況でなく
10時ごろまで、センターハウスの中で、ずっと雑談していました。 タノシカッタヨ
(福岡の彼女のことが気になっていて、いっぱい聞けました。笑)
(ようやく雨がやんでスキー開始です。Go!)
レッスン形式のスキーでよろしいか確認したところ、長い間スクールに入っていないし、
ぜひ教えてほしいということで、ジャムレッスンが始まりました。
いやぁーきれいな滑りをしますね。でもなんだか棒立ち。重心たかーっ!
これが滑りの第一印象でした。(Takashi44さん、ごめんなさい)
いきなりですが、
レッスン前の滑りとレッスン後の滑りをご覧ください。(※許可済)
(C級以上の検定員の目をお持ちなら、かなりの変化に気づくことでしょう)
レッスン後の滑りどき、雪はグサ雪で荒れている中、どうです?、この変化は(◎-◎;)
この重心を低くする滑りになるまで、かなりの壁がありました。
Takashiさんは、カメラを付けての滑り動画はよく撮られてていますが、自分がどんな滑りなのか動画で見たことがないとのことで、昨日、見てもらったら目からウロコ状態だったようです。
◇
では、備忘録的に
【レッスンメモ】です。
1 重心を低くするためのバリトレ
① プルークスタンスで、ストックを雪面に付くように滑る ※動画あり
足首、膝、股関節をしっかり曲げないと意外とストックが雪面に付かないことに気づいてもらえましたw
➁ パラレルスタンスで、ストックを短く持って滑る ※動画あり
最初は短く持ってもなかなか重心が下がりません。本人いわく「思いっきり小人のようになってるつもり」だそうですが、全く‥
③ ストックを雪面につけて引きずるように滑る ※動画あり
Takashiさんのストックが長めだったので、もう少し短くしてもらいました。(114㎝→111㎝ ※ジャム吉109㎝) この練習が一番効果があったように思います。
④ 小人ターン
「もっと足をまげて小さく!」とか「股関節をもっと前に折りましょう!」とか「太ももが雪面に平行になる意識で曲げて見て!」 などと何回言ったか分かりません(ごめんなさい)。それでも本人いわく、「めっちゃ小さく折り曲げすぎな気がするんだけど」と自分の滑っている感覚を言うのですが、全く小さくなっていません。しまいに、本当にジャム吉が、お尻が板にくっつけて滑るところをお見せしたぐらいです。(小人ウェーデルン)笑 (ただ、これをすると起き上がれなくなるので注意が必要)
▼△ 昼食タイム ▼△
Takashiさんはおそば3杯。 ジャム吉は‥ シッテルクセニ。笑
2 しっかり板に重さを乗せるためのバリトレ
① 外足1本で滑る。 ※動画あり
★スキーのトップを下げて滑る。
これを一般的に練習すると、ほとんどの方がトップが上がってしまいます。ポジションが後ろだから。
そのため、スキーのトップを下げて滑りましょう。 Takasshiさんうまーい(*^_^*)
★内足スキーを雪面に平行の意識で上げて滑る。
これは難しかったようです。自由に浮かした内足が使えると滑りの応用が広がります。
➁ いちターン深回り
一回のターンでずるずる落ちながらスピードを抑制するのではなく、スキーが斜面に平行になるまでターンを仕上げる。(内足が外足に隠れて正面から見えなくなる感じで)
③ シュテムターンでそろえるときに荷重感を感じる
ハの字からパラレルスタンスを形だけするのではなく、板を揃えると同時にしっかり板に力を加ええる。どうしても横方向への力になりがちで板がずり落ちてしまいがちです。縦に押す感覚を身に付けるとグッド。
④ しの字ターン
斜滑降と急ブレーキストップをつなげるような滑りでスキーからの圧感を感じる練習。最初は急なエッジングをしても板が流れていましたが、とても上手にエッジが立つようになりました。
3 レールターン
① オープンスタンスで両脚同調の意識で板を傾ける ※動画あり
Takashiさんから、レールターンを教えてほしい。とのリクエストがあり、レッスンに取り入れました。
2本のエッジ跡をつけるような滑りを望んでいましたが、これが、難しかったでしょ。
とくに内足のエッジ跡が付けられるようになるまで頑張りました。
➁ オープンスタンスで外足だけ集中してエッジング(ずらさない) ※動画あり
内足は完全無視。外足だけに手中して角付けを行い切っていきます。2本目あたりからラインがしっかり残るようになりました。
③ 横滑りと角付けを交互にして落ちていく
スキーは斜面に並行のまま滑らず、そのままずずっと横滑りをして途中しっかり角付けしてストップ。うまく瞬間的に止まれるようになり、しっかりエッジが立つようになりました。
④ 内足ターン (難度★5) ※動画あり
内足スキーのエッジングができることをを目的に行いましたが、これが最も難しいバリトレでしたね。
でも、怖い怖いといいながら、最後までよくがんばりました。
※途中行った地獄のようなバリトレはほんとごめんなさい。反省してます。
彼の滑りがどんどん変わっていき、私にとって、本当に充実感のあるレッスンでしたね。
それではその様子をまとめた動画をどうぞ。(※許可済)
動画サムネイルのポジションが全く違うでしょ♪
なぜか何度も動画を見てしまいます(*^_^*)
少し画像で比較してみましょう。
別人ですね。
重心を低くするという感覚って、なかなか難しいものがあります。
ただ姿勢を小さくするということではなく、しっかりと関節が稼働し、スキーに働きかけられる体の準備状態と考えるのがよろしいかと。
その基本ポジションとしては、緩んでいない足首の角度と上体の角度が一致する感覚がいいのではないでしょうか。
下図のように線を入れると分かりやすいです。

Beforeはまさに棒立ちっていうポジションなのが分かりますね。
真ん中の画像は、追い撮りの切り抜き画像ですが、脛の角度と上体の角度が一致しており、見ていてとても安心するポジションです。
右のジャム吉は、重心を低くしてもらおうと、見本的に極端に姿勢を低くして滑ったときの画像ですが、ハイスピードで急斜面どきに出てくるようなポジションを、緩斜面で作っているのでとても窮屈に見えます。また、お尻が落ちてしまって板に力が加わらず、あまりいいポジションとは言えません。
◇
どうです。スキーって奥が深いですね。
奥の深いスキーを追求していくと、速さを競うアルペン競技や、マティリアルの性能を最大限に生かした技術選の滑りは力強さ美しさをも表現していると感じます。
そうそう、Takashiさんがレッスン中、脚がいつもより疲れる感じ、と言っていました。
確かに3関節を曲げた状態で滑っていると疲れますね。それでも急斜面は安心して滑られるようになりますよ。
ベイシックパラのように、ずれを伴って滑る場合、適度な上下動を使ってリズムよく抜重要素を入れると長い距離を滑っても疲れません。でも、大会を意識したレッスンなどに出ると、やれ頭が動いている、とか上に立ち上がっている、とか、切り替えで雪面の捉えが甘いなど‥
精神的にも疲れます。
常に動いて雪面に圧を捉える滑りってめっちゃ疲れます。
還暦過ぎたら向かない滑りですね。 笑
最後に、
Takashi44さん、いろいろレッスンで難しいことにトライしてくださりありがとうございました。
そしてお疲れさまでした。
今後、北海道でご一緒できる日が来るといいですね♪
ではまた(*^^)//
※ご本人は、全世界公開してもいいよ、とのことでしたが、取り合えず限定配信にしました。