
一眼レフカメラの一眼レフカメラたるゆえんは何と言ってもペンタブリズムにあるのではないかと…
カメラボディの中央部に富士山のごとくそびえ立つそれは、従来の単純な箱型のレンジファインダーとは根本的に異なるものであって…
子供だってカメラの絵を描くときにはピョコンと…ね(笑)
で、外付けのストロボを装着するにはこの場所を使う必要があって、ここにアクセサリーシューが取り付けてあるのですが…
多くの場合、デザイン上もこの部分は斜面地になっていることが多くて、斜面に家を建てるのと同じように、何とかしてそこに平地を作らないといけない…
そうなると、盛土するか切土しないといけないわけです。
画像は右がキヤノンのNEW F-1、左がA-1です。
F-1はペンタ部の傾斜地に盛土してありますね。
一方でA-1は切土と言うか、そもそもデザイン的に傾斜がきつくない…
小僧の頃、このペンタ部は鋭く尖っていた方がカッコイイと思っていました。
F-1で言えば新型よりも旧型の方がペンタ部が尖っていて、旧型にするか新型にするか散々迷って新型を買ったのですが、今にして思えばここが迷う原因だったのだなぁと(笑)
その点、オリンパスの初期のOM1やOM2は、このとおりペンタ部がキレッキレで、文句なしにカッコ良かった。
なので無理やりアクセサリーシューを装着するために、建物だったら絶対にやらないような危なっかしい盛土をするわけです。
あくまでデザインを優先させたってことですかねぇ。
その後は普通の盛土になってしまって、私から言わせればデザイン上の魅力はなくなりましたよ。
で、ニコンなのですが、フォトミックファインダーの装着されたFとF2の巨大なペンタ部にはアクセサリーシューが見当たらない…
アイレベルファインダーなら付いていると言うわけでもない…
そこはこんなパーツがありまして…
こうやって普段は使わないフイルム巻き戻しダイヤルの上を跨ぐような形でアクセサリーシューを取り付けるわけです。
これでペンタ部の盛土や切土を気にする必要がなくなります。
ちなみにクラッシックに回帰したDfはこんな感じ…
今思えばこの盛土が野暮ったく感じて馴染めなかったのかもしれません。
アクセサリーシューって、使わない人にとってはなくてもいい部分だし、あんまり良い言い方ではないけど、肛門みたいなもので殊更に見せたいものではないし、見たいものでもないよねぇ…だからカバーを被せるでしょ(笑)
ニコンもF4からは肛門丸出しになった(笑)
羞恥心に対する考えが変わったのですかねぇ…
その点、M型ライカはこのへんの処理が絶妙ですね。
現行型でも変わらず古いスタイルを踏襲しているのに、ちゃんと感性の鋭い現代の若年層に突き刺さるのは、こうしたことも影響しているのではないかと。
まあ、これみたいに肛門、いやアクセサリーシューがあること自体が奇跡のようなカメラもあるけどね(笑)
Posted at 2025/12/13 10:03:25 | |
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