
ポルシェでもアバルトでも、現在は圧倒的にMTが支持されているようですが、ポルシェでもティプトロニックに乗ってきたワタクシとしては、MTAに乗ることが大きな目的でした。
アルファのセレスピード、フェラーリのF1マチック、フィアットのデュアロジック、いずれも基本的な機構は同じですね。
トルクコンバーターはなくて、普通のマニュアルトランスミッションを油圧で変速させるセミオートマチックだと。
なのでマニュアルと同様、クラッチが切れる瞬間があってシフトショックもあるのであって…
高価なものほど変速スピードが速くてシフトショックも少ないのだと…
で、この695トリブートフェラーリ、そもそもMTの設定がない…
それだけ高性能で特別なアバルトにはMTAが相応しいと判断したということなのであって、ポルシェやフェラーリと同じですね。
一度は試乗したアバルトのMTAですが…
動画ではシフトアップのタイミングで軽くアクセルを抜いてやるといいなんて言う方もいますが、アクセルを抜くなんて変な小細工をしてコンピューターを混乱させるようなことはしない方が良いと言われる方もいます。
実際に乗ってみて感じたのは…
アクセルを抜いてドライバーが変速操作をしたように感じたとしても、本当のところはコンピューターがカバーしているだけに過ぎないのではないかなぁ…
ほら、前にも書いたことがある孫悟空とお釈迦様の関係…
筋斗雲に乗って地の果てまで飛んだつもりでも、実際はお釈迦様の掌の上を飛んでいたに過ぎなかったと言う話…
確かに低速ギアではシフトショックを感じます。
人がクラッチペダルを踏む代わりに油圧でクラッチを切って変速させているのですから、そりゃ多少のシフトショックはありますよ。
MTはそのショックも含めて気持ちいいのですよね。
ただ、MTAだとドライバーの思いとは微妙にズレてやってくるシフトショックが違和感として感じられるのではないかと…
MTAは、ティプトロニックのような、手動で変速させることができるATとは違って、自動で変速させることができるMTですから、オートモードに入っていたとしても、パドルを介したドライバーからの入力には即座に応えようとする意志?が色濃く感じられます。
そのためか、クルマ任せで変速させるよりもパドルで変速させる方が僅かながら変速スピードが速いように感じられるのですよね。
なので、オートモードに入れていても、クルマが自動変速させるより僅かに早いタイミングで右のパドルを引くと、別にアクセルを抜かなくても素早くシフトアップしていきます。
このクルマより僅かに早いタイミングというのがミソですね。
ミッションにも過度な負担をかけることなく、クルマ任せよりもきびきびと変速させたような気分になれますよ。
減速する時も積極的に左パドルを使うようにすると必要以上にブレーキを踏むことなくスムーズに停止できるし、時々クルマがアクセルを煽って回転を合わせるのが楽しい…
こうした操作をマニュアルモードではなくオートモードの中で楽しめるのがMTAの良いところなのではないかと感じた次第です。
気が向けば積極的にパドルを操作すればいいし、あえてクルマ任せにして「おお、そう来るのか、オイラとはちょっと違うな」とばかりにクルマと対話するのも楽しいものです。
どこぞのSNSにあったのですが、実はMTアバルトのオーナーの結構多くの方が「MTAにすりゃよかった」と思っていると言うのもあながちオーバーな話ではないかもね。
と言うことで、まだ乗り始めたばかりですが、MTAはMTとは違った意味でクルマと対話できる楽しいミッションなのではないかなぁと。
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Posted at
2024/05/04 19:47:19