
ノートにe-POWERが導入されたのは、現行モデルの先代、二代目ノートからでした。
ハイブリッド車のブレーキは、ディスクローターあるいはドラムとパッドとの摩擦抵抗で制動する一般的なブレーキシステムに、発電機を回して充電する抵抗を活用して制動する回生ブレーキシステムが加わります。
初代プリウスのブレーキペダルを踏むと、まず回生ブレーキが働いて車速が落ちて、最後に普通のブレーキが効いて停止するようになっていました。
普通のブレーキと回生ブレーキをどのように組み合わせるかはコンピューターが制御しているようで、ドライバーが差配できるものではありませんでした。
ブレーキペダルを踏むと、ヒュ~ンと電車のような音がしてとても新鮮でした。
駆動輪とエンジンが切り離され、100%モーターのみで走行するe-POWER車は完全な電動車で、EVと同様の制動制御が可能です。
その中にワンペダル走行があります。
テスラのモデル3には、アクセルペダルから足を離すと回生による強い制動がかかって完全に停止してしまうワンペダル走行ができるモードがありましたが、普通のAT車のようにクリープ状態になって完全に停止はしないモードもあって、タッチパネルからドライバーが選択できるようになっていました。
ネットの動画に登場するテスラのオーナーさんは「テスラに乗るならワンペダル走行で」と言われる方が多くて、私も納車された時にまずはワンペダル走行ができるモードに設定しましたよ。
停止までいっちゃうと言うのを体験してみたいと思いました。
テスラのワンペダル走行、実に良くできていました。
ブレーキペダルから足を離すと制動が立ち上がるのですが、車速によって制動の立ち上がり方が違います。
生活道路の十字路ではギュッと停止して、フットブレーキを踏んだのと同じ感覚です。
高速道路では制動の立ち上がり方が緩やかで、ブレーキランプだって点灯するし、後続車を驚かすようなこともありません。
慣れてくると、前進と後退の切り替え時にブレーキペダルを踏む以外は一切ブレーキペダルを踏まないで出かけて帰ってくるなんてことができたのでした。
話をノートに戻して、先代のe-POWERはワンペダル走行で停止までいけるようになっていたらしいのですが、二代目になってワンペダルでは停止まではいかず、クリープ状態に移行する、つまり停止するにはブレーキペダルを踏まないといけなくなっています。
SNSを見ていると、先代ノートのワンペダル走行を知るオーナーさんが停止までいくワンペダル走行モードがなくなったのを残念だと言えば、ワンペダルは疲れる、オーナーから異論が多数出たから完全ワンペダルをやめたのだ、ワンペダルは踏み間違え事故を招くのだと言う方もいて…
乗ってもいないのに分かるのか、ちょっと試乗しただけで分かるのか、喧々囂々たる非難の応酬が繰り広げられていて…
正直、ちょっと引いてしまうのですが…
私自身は、e-POWERには二度ほど試乗しただけなのですが、テスラのワンペダル走行を思い出させるものでした。
バイクにも負けない爆速の出足などテスラが明らかに勝っている部分もありますが、e-POWERには、日本のメーカーで日本の技術者が日本の交通事情を考慮して作り込んだノウハウが詰まっているのではないか…
そろそろ怪しくなりつつありますが、刻み付けられたテスラの記憶と比較しながらノートと対峙したいと思っています。
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2024/09/23 21:59:43