
昨日、早朝の高速道路で黄色いアバルトに抜かれた話を投稿したのですが…
実はもう一台、印象に残るクルマに追い越されたのでした。
ルームミラーに映る丸いヘッドライトの中に、田の字のような4つの光点が見えて…
ああ、ポルシェだなと…
一瞬、アバルトよりもさらにハイスピードで抜き去っていったのは、モデル名は良く見えなかったのですがクーペタイプの911でした。
強く印象に残ったのは何よりもその堂々としたお尻…
漫画の「キリン」に登場するタイプ930のカレラを「デカ尻女」なんて呼んでいたのと比べると隔世の感があります。
空冷信奉者からは「肥大化して」とか「似ても似つかない」とか様々な声も聞こえてきます。
でもね。
考えてみれば、現行モデルに60年も前の初期型のDNAが色濃く残されているクルマなんてないですよね。
現行ミニだってクラッシックミニとどこが似ているのかなんて、よくよく考えてみると分からないし、チンクエチェントだって、姿格好が似ているとは言え現行型はフロントエンジンになっちゃってますからねぇ。
ナローと同じ時期のクラウンなんて、共通しているものなんて車名以外何一つないですよね。
中には旧モデルへのオマージュなのか、部分的に特徴的な意匠を取り入れているクルマがありますよね。
キャラクターラインとか、言われてみればなるほどなぁと…
でも、全体的な雰囲気だけじゃなくパワートレインなどの基本的なメカニズムまでしっかりと受け継いでいるようなクルマなんて、911以外にそうそうあるもんじゃない…
ここにきてナローだけでなく930から993までの全ての空冷モデルが、MT・ATに関わりなく評価されるようになったことで、現行モデルの付加価値を高めることに大きく貢献するようになったと…
現行の911の価格は、空冷が現役だった頃と比べても突き抜けてしまっていますが、空冷モデルへの高い評価があってこそ、そうした事象が成り立つのかもしれません。
以前は空冷でポルシェセンターに乗り付けて何かを相談しようとしても面倒くさそうな顔をされるだけで、お客として扱ってもらえていないようなところもありましたよ。
でも、今は現行モデルの付加価値を高めるレジェンドとして、ショールームの中にピカピカに磨かれた空冷モデルが鎮座していたりして、待遇はすっかり変わっちゃっていますねぇ。
おかげで、一度は手離したもののやっぱり気になってもう一回買っちゃうなんてことができなくなってしまったのは本当に残念で仕方がないのですが、良いコンディションで残っている個体は着実に減っているわけですから、これからは乗り潰すのではなく手間暇(特にお金)をかけて後世に伝えることができる人に委ねた方がいいのでしょうね。
Posted at 2024/06/08 14:25:01 | |
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