
一昨日に大磯で買い求めてきた野菜をサラダにしていただきましたよ。
普通に考えれば、規格外で出荷できないような菜っ葉を5種類くらい袋に詰め合わせたものなのですが、これに「大磯産」と書かれたシールが貼られた途端に、単なる間引いた菜っ葉の袋詰めが「大磯野菜」に様変わりすると…
京野菜と言えば、聖護院蕪、堀川牛蒡、九条葱、賀茂茄子、壬生菜と、個別に名前まで付いていて、姿形も通常の野菜と違って特別感があるのですが、鎌倉野菜とか大磯野菜と言ったところで固有な品種があるわけではないし、単に鎌倉や大磯で栽培していると言うだけなのであって…
それでも一口大にちぎって水気を取って大ぶりな皿に盛り、いつもより少し贅沢なドレッシングをかけて、挽いた故障を振りかけ、ミニトマトでも飾れば、見栄えのするサラダが出来上がり、これにピンクペッパーと削ったパルミジャーノでも振りかけようものなら、あら「大磯野菜の気まぐれサラダ」などと言って千円くらいにはなりそうですよ(笑)
これを頬張りながらワインを流し込んで、「ああ幸せ…」となるわけなのですが、よくよく考えてみれば、どれもスーパーで普通に売っている野菜ばかりなのであって、特別に高級なわけでもなければ味が良いわけでもない…
つまり、大磯野菜自体に満足しているのではなく、大磯野菜を食べている自分に満足しているだけなのではないか…なんて思えたりするわけで…
これは他にも言えることで、ライカに酔いしれているのではなくライカを持っている自分に酔いしれているだけなのではないかとか…
空冷911にしても、オイラ程度の腕では911の性能を極限まで引き出すなんてできっこないのであって、真に満足いくレベルまで911を乗りこなして「ああ、イイなぁ」と思っているわけじゃない…
要するに、911自体をイイなぁと思っているのではなく、911に乗っている自分をイイなぁと思っているに過ぎないんじゃないのか…
いえいえ、そのことをとやかく言うつもりなんてないのですよ。
仕事ではないのだし、実はこの感覚こそが趣味を楽しむうえで大切なことなんじゃないかと思うわけで…
そうでないと何をやっても疲れちゃいますからね。
日々の暮らしの中で、小さな満足がある…まあ、これが大事なのよね(笑)
Posted at 2020/11/03 00:26:16 | |
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