先日の新聞報道に対するニコン社のコメントがありました。
「本日、一部報道機関より、当社が一眼レフカメラ開発から撤退という報道がなされましたが、憶測によるもので、当社が発表したものではありません。デジタル一眼レフカメラの生産、販売、サポートは継続しており、ご愛用のお客様には引き続きご安心してご利用頂ければと思います。」だって…
「一眼レフカメラの開発は現在も続けており、年内にはDfの後継機種であるDf2が、2023年にはD6の後継機種を発表する予定です。」とでも言って報道内容を全否定してくれれば、誰もがあの記事はガセネタだったのだなぁと納得しますよ。
んなのに、「デジタル一眼レフカメラの生産、販売、サポートは継続しており、ご愛用のお客様には引き続きご安心してご利用頂ければ…」なんて…
誰もそんなことを聞きたいわけじゃないのよね。
生産、販売、サポートは継続するなんて当たり前のことで、それを止めるってことは会社自体が潰れてなくなるってことですよね。
開発を継続しているとは言うのではなく、生産、販売、サポートは継続していると言ってしまうあたりは、例の「ご飯論法」を思い出してしまいます。
当社が発表したものではありませんと言うのも、そんなことを聞きたいわけじゃなくて、で、本当はどうなのよと。
ライカに追い付け追い越せとばかりに、レンジファインダーカメラを製造していた我が国のカメラメーカーが、1954年のいわゆるライカM3ショックで、レンジファインダーカメラに見切りをつけて、一斉に一眼レフカメラへと舵を切ってしまってから70年近くが経過しようとしています。
一眼レフカメラは、ミラーショックやシャッターを切った瞬間のブラックアウトといった欠点を見事に克服して、その後のカメラ業界を席巻し、レンジファインダーカメラに拘ったライカはやがて時代に取り残されていったはずなのですが…
デジタル化によって、ペンタプリズムの入った大きくて重いボディは敬遠されるようになり、ミラーレス一眼の登場によって、その地位を追われることに…
M型ライカも、言うなればミラーレス一眼であるわけで、過去のスタイルに拘ることが実は未来を見ていたことになると言う、何とも不思議なことになったわけで…
近い将来、一眼レフカメラは空冷エンジンのクルマのような存在になるのかもしれませんね。
ペンタプリズムはクーリングファンに相当すると。
どっちも象徴的な存在で、そのパーツだけ取り外してリビングに置いておきたいと(笑)
Posted at 2022/07/13 23:06:39 | |
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