
昨日の小山の空気をお伝えしたくてもう1枚。
当日は梅雨の晴れ間といった感じで、御殿場あたりでは暑い位だったのですが、幾分標高が高いこともあって、ここを吹き抜ける風はあくまで爽やか。
多少の湿気はあったのでしょうが、爽やかな空の下、空冷911の乾いたサウンドが響き渡ったのでした。
到着した時、丁度2リッターのナロー(1号車)はキャブを調整しているところでした。
これまで低めだった気温が急に上がったためだそうです。
最初は調子悪そうに時折咳込んでいたエンジンが、次第に調律が整い、心地よい金属音があたりに響き渡ります。
空冷のエンジンサウンドをして「乾いた音が・・・」などと言われますが、この「乾いた音」についてメカニックさんのお話をお聞きしたところ、空冷エンジンの発する独特の金属音によるところが大きいのではないかとのことでした。
カムシャフトに動力を伝えるのがベルトではなくチェーンであることはナローも964も同じなのですが、古いタイプほど金属音が強調されるのは、964ではブレード状のパーツで行っているチェーンの張り具合の調整を、ナローではギアを使っているためではないかとのことでした。
ナロー、タイプ930、タイプ964を仲良く並べて、同時にエンジンをかけて、利き酒ならぬ利きエンジンをしてみると、お~、確かに、な~るほどという感じがします。
あと、時代が新しくなるにつれて、エンジン本体の上に様々な補機類が積み重なり、964になると、全くと言ってよいほど、エンジン本体を見ることさえできなくなります。
このあたりも音質に微妙に影響しているのかもしれません。
前回も書きましたが、964のエンジンサウンドもなかなかのものだと思いましたね。
「乾いた度・・・」ということであれば、最も「湿った」音かもしれませんが、その分、腹の底に響く低音は、個人的には最も好ましいものに思えました。
もし目隠しして、どれがいいか選べと言われたら、これを選んでしまうかもしれません。
それはそうと、ここに並んでいた空冷エンジンは、ミツワのメカニックによって純正パーツで調整された良い意味でノーマルの個体だと思うんですね。
これまで、数々の空冷サウンドを耳にして、本当に個体差があって、どれが調子の良いエンジンのサウンドなのか、さっぱり分からないでいたのですが、この音を聞いて、本来の空冷サウンドというものを勉強することができました。
その記憶が脳裏から消えてなくなる前に、ポル子のキーを捻ったら、セル一閃、一瞬にしてエンジンに火が入り、フラットシックスが元気に鼓動します。
いつもながら、この始動性の良さは特筆モノですね。
ドォォォォォォ・・・
うんうん、まあ、なかなか良い音なのではないかなぁ。
日頃ちんたら走っているせいで、エンジンが重ったるくなっているのではと心配していたのですが、いやぁ、安心しました。
Posted at 2009/06/21 19:56:41 | |
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