
アマゾンで検索してみると、古いポルシェの本が格安で買えるので、ついついクリックしてしまいます。
964が現役だった頃に刊行された本など、ティプトロニックに対する評価が今とは大違いで、何だか笑ってしまいますが、まあ、その頃は964が最善のポルシェだったわけですからねぇ。
今日届いたのは、ソニー・マガジンズ刊「自動車趣味図鑑ポルシェ911」という、真四角をしたハードカバーの、総ページ数僅か73ページの薄っぺらな冊子で、1992年の発行です。
当時はこれで2,500円もしたのですから、新品で買うのはちょっと考えちゃいますねぇ。
92年発行に相応しく、巻頭からRS、次いで964ターボ、そしてカレラ2/4、確かに図鑑と言うか写真集と言うか、気軽に楽しめます。
この頃の刊行物だと、まだナローも完全なクラッシックカーと言うより今の930みたいな感覚で取り上げられていますね。
まあ、色々と買い漁っていると、内容は重複するものが多いのですが、それでも皆少しずつ違っていて、こうしてポルシェ文庫が増えていくのは楽しいものです。
こうしてナローから964、993に至る空冷911の系譜を見ていると、改めて同じドイツの生み出した優れた工業製品として、911とM型ライカには共通する部分が多いなあと思います。
さて、911の心臓が空冷フラットシックスエンジンなら、ライカの心臓は多彩なバリエーションを擁するレンズ群でありましょう。
ライカで言えばM3に相当するであろうナローに搭載されたカミソリのような切れ味を持つ2リッターエンジンは、ライカで言えば沈胴のエルマーあたりでしょうか。
ナナサンカレラ2.7リッターエンジンは・・・ライカにレース用のレンズはないけれど、軍用ライカ、KE-7Aに付けられた専用レンズ、エルカンあたりかなぁ・・・
ライカで言えばM4に相当するであろうビッグバンパーに搭載された3リッターや3.2リッターは・・・やはりライカを代表する銘レンズ、ズミクロンでしょうか。
959の度肝を抜くような超絶エンジンは、超広角のスーパーアンギュロン、あるいはホロゴン?
時代を追ってエンジンの排気量が増えるように、レンズも次第に高速化・大口径化します。
熟成を重ね、限界まで排気量を増やした964の3.6リッターエンジンは、これまた銘レンズのズミルックスでしょうか。
いやいやRSRは3.8リッターまで行ったぞ、それならご心配なく、ライカもノクチルックスというF値1.2あるいは1.0の化け物エンジン、いやレンズが用意されています(笑)
まあ、戯言はこのへんで。
それにしても、ライカのレンズの良さは、レンズに名前が付けられているところにあると思っています。
エルマーにズマリット、ズマロン、ズミクロン、エルマリート、ズミルックス、ノクチルックスにスーパーアンギュロン・・・これが焦点距離とF値だけのコードネームだけだったらどんなに味気なかったことか。
もし、911のエンジンに名前、愛称が付されていたら、皆さんは今頃どんな会話をしていたでしょうか。
まずは、どんな名前が付けられていたでしょうねぇ。
スーパー○○○とかリトル○○○とか、あるいはル・マンの有名なコーナーの名前が付されていたら・・・
設計者の名前とかドイツの地名とかもカッコイイんじゃない?
でも、もうエンジンに愛称が付けられることもないのでしょうね。
ちょっと残念・・・
Posted at 2010/10/27 22:58:56 | |
トラックバック(0) |
ライカ | クルマ