
本棚を新調してポルシェ文庫を整理すると、すっかり忘れていた本に出会うこともあります。
例えばこれ。
嬉しい嬉しい964の特集号です。
ムック本にしては厚さは1センチ以上とかなりのボリュームであります。
私のあまり好きではない改造車の紹介ページがかなりの分量を占めているものの、150枚以上に及ぶ92年式カレラ2のエンジンオーバーホール作業の連続写真、同じく20枚以上のオイルラインやブレーキのオーバーホールなどの写真が掲載されていて、なかなか楽しめるんですね。
WARNING!として、この写真の内容でオーバーホール作業をして問題が出てもミツワさんでは一切責任を負わないと、つまり
「良い子の皆さんは真似しないようにしましょうね」と注意書きがあるのも微笑ましいものがあります。
この20ページ余りのページだけでも買う価値がありますよ。
そして、964特集らしく、冒頭に930~959~964として、楽しい見開き特集が組まれているのであります。
曰く、1989年に登場したタイプ964。930から964へいきなりモデルチェンジされた様にとられがち?として、その間を埋めるモデルとして1987~88年に283台限定生産された959が存在するのだと・・・
カレラ4は・・・使われているパーツは違うが、基本的な駆動系レイアウトを959から引き継ぎ、サスペンションにも明らかに959から継承された箇所が発見できるのだと・・・
そして、930、959、964それぞれのフロントとリアのブレーキ周り、下から見上げたサス周り、アンダーパネルをとらえた比較写真が掲載されています。
随所に、964が930ではなく959に近いことが書かれているのですが、う~ん、見た限りでは、やっぱり964と959は違いますよねぇ。
でも、改めて考えてみると、964と959って、開発時期はカブっていると思うのですが、いくらコストの掛け方が違うとはいえ、よくもここまで違うクルマをポルシェは作ったものだなぁと思うんですね。
いや、レクサスのISとLFAみたいに全く別のクルマならまだ分かるんですけど、964と959って、外寸もホイールベースもほとんど同じじゃないですか。
皆さんならすぐ分かるでしょうけれど、良く知らない人が見たら、同じクルマだって思いますよ。
なのに、ここまで違うクルマを作ってしまう。
ここがボクスターと996の前半分を共用してしまう今のポルシェとは違う、当時のポルシェのスゴイところなのではないかと思うわけなのであります。
確かに959が964と同じパーツで組まれていたら964オーナーは嬉しいのでしょうけれど、全く別モノだというのも、それはそれでイイのではないかと・・・
まあ、維持はかなり大変だと言うし、ミニカーで我慢するとしましょうか(笑)
それはそうと、この記事を読んでいたら、964と930では約87%が違っていると書かれていました。
8割とか85%とかは他所でも見たことがあるのですが、87%という妙にもっともらしい数字を見たのはこれが初めてです。
相変わらずパーツ点数の87%なのか、重量の87%なのか、何とも分からないところではありますが、全体の文脈から見ると、やはりパーツ点数の87%ということなのでしょうねぇ。
下から見ると全然違いますからねぇ。
あと、もう一つ、おおっ、と思ったのが、964のCD値0.32というのは、959のそれと同数値なのだそうな。
ちなみに930のCD値は0.395、964は飛躍的に向上したのだと・・・
チンタラ走っているオイラにはどうでもいいことなのだけれど、959と一緒というのは、これはこれで満足です(笑)
Posted at 2011/01/25 22:09:27 | |
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