
わたすにとっての928との出会いは…
ええっと…
もちろん現物を拝見したのはずっと後のことだったと思います。
もちろん、雑誌の情報と…
プラモデルでしたよ。
平塚に、「こみや」と言う模型屋さんがあって、鉄道模型とプラモデルが一杯置いてありました。
小僧だったわたすにとって、夢の空間でしたねぇ。
そのお店の中に、928のプラモデルを組み立てたものが置かれていたのですね。
雑誌で見て率直に感じたことは…
何てカッコイイんだ…
カッコイイ…
ただそれだけでしたねぇ。
928がデビューした1978年…
ピンクレディーのUFOにサウスポー…
百恵ちゃんがプレイバックPart2を歌い、サザンが勝手にシンドバッドでデビューした年…
国産車でもRX-7とか117クーペとかそれなりにカッコイイものもありましたけど…
ああ、全然敵わないなぁと、子供心に思ったものでしたよ。
911もビッグバンパーの時代でしたが、928は、ホント、未来からやって来たように見えたものでした。
話は「こみや」に置かれていたプラモデルですが、雑誌で見たチェッカーフラグのようなシートの模様がちゃんと描かれていたのですよ。
手塗りだったと思うし、今見たら笑っちゃうのかもしれませんが、こんな派手なシートは心に突き刺さりました。
928は、911の後継機種として開発されたものの、不遇な末路を辿ったと言うのはお馴染みの話ですが、とは言え、改良を重ねながら1995年まで製造されていたのですね。
92年の964のカタログに付いていたプライスリストによると、カレラ2が1,039万円、カレラRSが1,334万円、911ターボが1,654万円…
そして928GTSが1,454万円、928GTS-EXが1,694万円と、911ターボをも上回る、フラッグシップモデルだったのですね。
ポップアップする丸いヘッドランプ、911よりは楽に座れそうなサンバイザーも完備したリアシート、ハンドルと一緒にチルトするメーターナセル、ドアにも備わるエアコンの吹き出し口、そして丸いお尻と、今見ても素晴らしく良くできたクルマだと思います。
あ、テールランプだけは後期型よりも前期型がカッコ良かったと思います。
そんな、911の次代を担うはずの斬新なフラッグシップモデルだったのですが、その思惑は見事に外れてしまいましたね。
1978年から95年までの間に生産された928、〆て61,056台…
914、924、944と比べると全く奮わなかったわけですが、これは価格によるものでしょう。
当時は、928を受け止められるほど世の中が成熟していなかったのかなぁ…
さて、今では何割が現役で走っているだろう…
んで、928、968で一旦は絶えてしまったFRポルシェの系譜ですが、カイエンの成功により活気づいたポルシェは、パナメーラという高級セダンを世に送り出し、好評を博しているようですね。
愚直に911を作り続けながら、売れ行きは芳しくなくてもきちんとFRモデルを作り続けてきた歴史があって、今のポルシェがあるのでしょう。
レンジファインダーのM型を作り続けながら、一眼レフのR型も熟成させ、今やレンジファインダー、一眼レフ、コンデジと幅広いラインナップを誇る一大高級カメラメーカー、ライカが思い起こされるわけであります。
それはそうと…
スポーツカーからSUV、セダン、ワゴンまで作っちゃうほど成功したポルシェさんですから…
ここでひとつ、ミニバンも…
じゃなくて、928を復活できないものですかねぇ。
2+2のハイエンドなFRクーペ…
またまたオイラ達を置き去りにして、遥か彼方に飛び去っていくと…
内装の手に触れるところはことごとく本革か金属削り出しかウッド…
ダッシュパネルやドアトリムはもちろん、天井の裏貼りやシートの後ろも全て本革張りで。
後席の乗降のために、優雅なクラブドアがあってもいいかもね。
価格も911ターボのさらに上を行くと…
フェラーリだって、12気筒のフラッグシップモデルはFRですからね~
ああ、これはちょっと敵わないなぁと…
ここらでもう一度、オイラ達をアッと言わせていただきたいものですね(笑)
ああ、ようやく928が終わりましたよ。
やれやれ…
Posted at 2017/09/28 23:14:43 | |
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