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これは先代ライツ号のシート調整機構…

標準装備の二分割の座面の上下と併せて、シートの前後スライドと背もたれのリクライニングも電動になって…

四角いスイッチはシートヒーター…


もう一つ、蓋がなされている部分にランバーサポートの調整スイッチが入れば、正真正銘のフルパワーシートになるわけで…

どうせならそこまでやってほしかった気もしないではないけれど、ファーストオーナーさんにそこまで求めるわけにもいきませんからね。


このスイッチ群って、座面のサイドに取り付けられているので、操作する時には見えないのですよね。

目で見ない代わりに、走行中に手探りでも操作できるようになっています。

指で真ん中の窪みを探り当てることさえできれば、あとは、んっ、んっ、チョメチョメと…

最初は慣れが必要だけれど、慣れてしまうと、指の動かし方で微妙な調整ができるようになります。

あっ、そこそこ…と(笑)

うん、これはスイッチを見て操作するよりも理にかなっている。

これは930にもあった機構で、結構自信をもっていたのではないかなぁと。

とは言え、これでよくも85％のパーツを刷新したなんて言うものだよね(笑)




これは現在のライツ号２のもの…

座面の上下調整のみで、シートの前後スライドも背もたれのリクライニングもレバーを引いて手動で行うのですが、これはこれでスピーディーに調整できるので具合がイイと言えます。

何より壊れる心配をしなくてもいいからね(笑)

しかし、先代のほとんどフルパワーシート…

その他の装備と比較してもここまでの装備が必要だったのか…

ちょっと浮いていますよね。



サンルーフも要らない。

リアワイパーも要らない。

今となってはファーストオーナーさんのセンスに感謝です。

単に予算が足りなかっただけなのかもしれないけれど(笑)

諸先輩方がブイブイ言わせているようなハイエンド機ではなく、ささやかなホームオーディオに過ぎないのですが…

最近、スピーカーから音を出していないなぁ…

新しいスピーカーもエンジンと同じく「慣らし」があるらしいのですが、我が家のハーベスは慣らしどころか老朽化しちゃうかも…

と言うことで、家人が寝静まるのを待って、久しぶりにスイッチオン…




秋の夜長に聴く、人類の音楽の一つの到達点…

ブルックナーの9番…


本当はもっとアクセルを踏みたいところなのですが、夜も遅いし、絞って絞って…

小型のスピーカーと大型のスピーカーでは、同じような音量でも聞こえ方が違うんでしょうね。

んでもそんな置き場もないしなぁ…


願わくば目にもこんな…




これじゃなくて…





こう言う景色を見ながら聴けたらイイなぁと。

ステアリングもスイッチ類も、おおよそ手に届くもののほとんどは気に入っているのですが…

やっぱり違和感を覚えるものってあります。

まあ、別に普段乗っていて気になるわけじゃないけれど、よくよく考えてみればってことで…

当時は最先端を行っていたここの部分…





シフトレバーです。

これは先代ライツ号のもの…





そしてこれが現行ライツ号２のものです。

何のことはない、おんなじものですよ。


オートマチックでありながらマニュアルのように自由にシフトチェンジもできる夢の(笑)ミッション…

当時のオートマチックのシフトレバーはＴ字形をしたものが多かったのに対して、これはマニュアルのシフトレバーのような形状です。

普通オートマの場合、前進する際にDレンジに入れたら最後、あとはバックをするか駐車する時まではシフトレバーを動かすことなんてないですから、操作感もかなりゴリゴリしたものが多かったように思います。

ゲートの左右からブラシが出ていたりしてね(笑)

それがティプトロニックだとシフトレバーのシャフトも華奢だし、一見マニュアルのようにも見えます。

ただ、上に大きなボタンがあるのでオートマだとすぐにバレちゃう(笑)

これは本来、横からレバーをむんずと掴んで親指でボタンを押すようにできているのではなく、マニュアルのレバーのように上からすっぽりと握って掌の腹でボタンを押すようにできているのでしょうね。

んじゃあ、気に食わないなんて言って、結構気に入っているんじゃないのと。

そりゃそうなんですけど、もう少しボタンを小さくして、シフトノブ本体をもう少し球体に近くなるようにしたらもっと良かったんじゃないかと…


まあ、実際には色々と誌作品を作って考えた結果、ああ言う形になったのだと思うのですけどね。

その後の人間工学に基づいたシフトレバーより個人的には好ましいと思いますが…



それはそうと、911と同じようでちょっと違う959…




シフトレバーがぶっとくて、とってもステキ…

カラヤンやボリス・ベッカーに握ってもらって、ああイイわぁ～

ポルシェでは初となるエアバッグを装備することとなった964…

エアバッグの仕込まれた巨大なセンターパッドが非常に不評で、交換する人が続出したらしいのですが…

正面から見る限りでは、美しいとは言えないにしても、うまく処理してあると思いますよ。





初期の携帯電話を思い出しましょう(笑)


んでも、このステアリング、脱いでもスゴイのかと思ったら…




このとおり、横から見ると、物凄く肥満体なのよね。

現代のエアバッグはもっとスリムになっていると思うのですが、これが限界だったのでしょう。

確かにこれでは美しくはないと言うか、評判が悪いのも分かるような気がしますよ。


そして、これは930の長方形のホーンバッドのステアリングでもそうなのですが、センターがオフセットされています。

要するに変心、いや、偏芯しているってことで、このことを酷評するモータージャーナリストもおられるようですが、そんなにクルクルと何回転も回すわけじゃないし、あんまり気にはなりませんねぇ。





んで、現在のライツ号２、こちらは社外品のステアリングが装着されています。

当然エアバッグはないので、最初はオリジナルに戻そうと思っていたのですが、ボスの部分がオリジナルとはまるっきり違うんですよね。

ほぼセンターも出ています。

先代ライツ号と現行ライツ号２との間にミニクラブマンが挟まってタイムラグがあるので、ステアリングのフィーリングの差を実感できないのですが、どんなもんですかねぇ。





現行ライツ号２のステアリングは、結構美しいと思います。

形状と言い、握った感触と言い、口径と言い、手に馴染んで実にイイ感じです。

でも、これでノンパワステは辛いと思います(笑)

だはは、先ほどはバカバカしい話をしてしまい…

何を言いたかったのかというと…

半世紀以上も前のデザインだと言うのに、空冷911と言うのは非常に繊細にデザインされているのだなぁと。

前回、太モモ、いやフロントフェンダーが僅かに内側を向いていると投稿しました。

本当に微妙なカーブです。

もしかしたら目の錯覚かもしれません。




でも、やっぱり僅かに内側を向いていると思います。

では、その膝小僧の先端に取り付けられているヘッドライト…

良く見ると凄く複雑な造形ですね。

これがヘッドライトまで内側を向いていたら、照射範囲が中心寄りになってしまいます。

真っ直ぐ前に向かって照射するのだとしたら、僅かに内向きになったフェンダーの先端で、ヘッドライトは僅かに外を向くように固定されていると…

あまり上手に言えないのですが、ヘッドライトって、単純に平らな面から立ち上がっているのではなく、非常に複雑な曲面で成型されたところに取り付けられているのであって…

そして、これがプレス一発で抜けるのではなく、角度を変えて何度もプレスしないといけないのだとか。

一点一点、手で叩いて成形するのであれば、いかようにだってできます。

んでもポルシェの凄いところは、この複雑な曲面をプレスで数を揃えて生産したと言うこと。


普段、気にも留めないで見ていたのですが、そう言う微妙なカーブを成型するためのプレス型を作る技術って、凄いのではないかと。

まあ、ポルシェに限らず、クルマって、そういう目立たないけれど実は大変な技術の集合体なんでしょうね。


そう言うデザイン的な見どころの話を、一度プロの方からじっくりと聞いてみたいものです。

そう言う本が出てもいいのではないかなぁと。