
以前から問題視しているアイドルアップ制御のトラブル対策の一環として点火時期のチェックと調整をしました。
もういつから解決策を模索しはじめたか覚えていないぐらい解決しないままの「アイドルアップ制御がおかしい」件ですが、このたび新たな対策をしてみました。
具体的な不具合症状としては、主にエアコンON時に信号とかで停止したりする時にクラッチを切ったらそのままストールする、って感じです。
とにかくエアコンON時(コンプレッサON時)にアイドルUPが中途半端で安定せずに弱々しい感じでストールしやすくなります。
今までスロットルの調整だとかコイル・エアフロなど補機類の交換、インジェクタや燃圧レギュレータ交換などなど色んな対策案を施してきましたが、今回やってみたことは単なる確認と調整です。
きっかけとしては、中村さんの
「PROJECT PHOENIX」というホムペの中で
katzeさんが書かれているブログでした。
そこに書かれている内容(基本となる点火時期のチェックや調整)は至って当たり前のことなのでしょうけど、私自身そこまで重要視したことがありませんでした。
中村さんにも指摘されたことがなかったですし・・・。
ネットで少し調べてみましたがFC3Sの点火時期(クランクアングルセンサー)のトラブル事例や調整とかについて書いてあるサイトはほぼありませんでした。
唯一、Rspiritさんが事例としてブログアップされてました。
基本の点火時期がずれているとハンチングしたりストールの原因になったりするみたいです。
もちろんズレの度合いにもよるのでしょうけど。
FCに限らない他のクルマの話であれば、いくらか見つかりました。
よくある事例として、進角するとエンジンのピックアップが良くなりクルマが速くなるけど低域の安定性がなくなるみたいですね。
こんな経緯で、うちのFCが今どんな状態なのかを調べてみることにしました。
基本の点火時期はかなり前ですが興味本位でチェックしたことがあります。
その時にタイミングライトも買っていました。よくある安物ですが。
当時は、タイミングライトとはこういうものなのかと理解した程度でした。
また使う日が来るとは。
エキセンプーリーの2ヶ所の切り欠きですが、違いがわかるように「シルバー」と「赤」のマークで色づけしておきました。(以前プーリーを綺麗に黒で塗っていたので)。
事前準備として、電気的に無負荷にするためにオーディオの電源は大本の配線を外しました。
そして暖機運転。サーモが完全に開いて水温が落ち着くまで暖機しました。
L側コイルのそばにあるテスト端子をGNDに接続。整備書に書いてある通りですが。
タイミングライトを当ててチェックするのはフロント側です。
整備書に書いてある基準ですが、
L側 -5°± 1°
T側 -20°± 2°
とのことです。
何°と数値を言われてもピンときませんが、フロントカバーに付いている「目印の針」と「エキセンプーリーの切り欠きマーク」が同じ位置にくれば良いのだと思います。
切り欠きはプーリーの「左がT側用」で「右がL側用」だと思います。
まずはL側の点火時期をチェック。L1のプラグコードにタイミングライトのクランプを挟みます。(クランプには挟む向きがあるのでライトがちゃんと点滅しないと思ったら向きが反対かもしれません)
そしてライトをエキセンプーリーにあててみます。
すると写真のように点火時期が少し早い感じです。
見た目では、基準の-5°に対して3°ぐらい早い「-2°」のような。
基準は5±1°なので結果としてはNGですね。動画で見るとこんな感じです。
次にT側の点火時期をチェック。T1のプラグコードにタイミングライトのクランプを挟みます。
L側がずれていたらT側もずれているとは思いますが、エキセンプーリーにライトをあててみました。
やはり同じように点火時期が早い感じです。
見た目では、基準の-20°に対して3°ぐらい早い「-17°」のような感じ。あくまで目測ですが。
基準は20±2°なので結果としてはこちらもNGです。動画で見るとこんな感じです。
測定でずれていることが分かったので次は調整です。
クランクアングルセンサーの固定ネジ(10mmのナット)を緩めて少しずらしてみました。
分かりにくいですが写真のように少し動かしています。
これで再度測定しました。
まずはL1。ほぼマークと針の位置が一致しました。
動画ではこんな感じです。
次にT1。こちらもほぼマークと針の位置が一致しました。
動画ではこんな感じです。
その状態でクランクアングルセンサーの固定ナットを締めておきました。
次にアイドリング調整。BACVのカプラは外しています。
ベースアイドルを700rpm(メーター読み)で設定。
スロットルセンサーもずれたと思うので、チェックランプで調整。(緑のみ点灯状態に)
調整も済んだのでオーディオの配線など元通りにしました。
そしてまたエンジン始動。アイドリングは安定しています。これは今までも変わらない。
それからライトを点けてみたりエアコンを入れてみたりリヤデフォをONにしてみたり。
ライトON:
地味にアイドルアップしているような、いやしていないような・・・(笑)
エアコンON:
900rpmをちょい超えたぐらいで安定。これは今までにない。
今まではせいぜい850rpmまで上がって800rpmで落ち着いていた。
しかし今回は900rpm超え。もしかしてアイドルアップ制御に改善がみられるかも?!
改善傾向にあるので期待して乗り込み、試運転してみました。
寒い時期なので可能な限りコンプレッサがONになるよう、オートではなく「ACスイッチON」で設定温度を最低の18℃にしました。
コンプレッサがONになるたびにタコメータを凝視(笑)し、アイドルアップの状態を確認。
言葉が変ですが、
今までよりも力強いアイドルアップです。
ヘッドライトを点灯しエアコンONで信号で停止するたびにタコを凝視(笑)。
クラッチを切った状態で停止しましたがストールは一度もありませんでした。
まだ寒い時期なので
本当の検証は炎天下じゃないと何とも言えません。
でも明らかに今までと違うアイドルアップの安定感。
点火時期を基本に戻す調整で もしかしたら改善したかも。
走行モードの判定が正しくなり燃料マップが適正になったからか??
それとも基本の点火時期が狂っていたらストールなんて当たり前とか??
素人考えではこんな感じでしょうか。
今まで対策としての部品交換や調整などの手間やお金を考えたらちょっとショックですが、これで本当に直ったのであればこんなに嬉しいことはありません。
katzeさん、貴重なヒントをUPいただき(勝手に)感謝しています。

早く暖かい時期になってもう少し検証してみたいところです。
アイドル不調などで悩んでいるFC乗りさんがもしおられたら一度点火時期を見てみてはいかかでしょう。
少しでも解決への参考になればいいのですが。
<おまけ> シフトブーツを新調しました。
13年前に自作したブーツをやめて・・・
ネットで買った割と質感の高い赤ステッチの合皮ブーツに変更です(^^)
以上です。