メーター内の車速計の示す速度とGPS受信機の速度計測結果が随分と違うことが気になっています。 たとえば、車速計が108km/hを示しているとき、GPS受信機の計測結果は100km/hです。
GPS受信機は1525.75MHzという非常に高い周波数の搬送波のドプラーシフトをXYZ方向で計測し、走行方位と対地速度を算出する仕組みで、時速40km/h以上のときには速度測定誤差はわずか0.1km/h以下です。計算周期等の問題から時間遅れが約1秒程度ありますが、一定速度で走っていれば誤差ゼロとみなして問題ないでしょう。
従ってリーフの車速計の誤差は+8%もあることになり、結果として走行可能距離も8%水増しされていることになります。そこで、この指示誤差が法規に適合しているかどうかが気になったので調べてみました。
平成19年1月1日以降に販売されたクルマは「道路運送車両の保安基準」 「別添88 速度計の技術基準」によって下記のように規定されています。
3.3. 速度計の指度は自動車の走行時の速度を下回ってはならないものとする。
3.2.5.の試験速度において、速度計の指度V1は、自動車の走行時の速度V2の間において次の関係式に適合しなければならない。
0≦V1-V2≦V2/10+4
V1:速度計の指度(km/h)
V2:自動車の走行時の速度(km/h)
V1=108、V2=100をあてはめてみると 0 ≦ 8 ≦ 14 となり規定は満足しています。
保安基準そのものは速度超過をさせないような規定なのでプラス側の指示誤差はかなり大目にみています。 ところがEVの場合は走行可能距離の方が重要な数値になりますので、もっとシビアな規定にして欲しいと思います。 > 国土交通省 殿
いま写真では満充電で170km走行可能と表示されていますが、8%割り引くと156kmしか走行できないことになります。 カーナビが表示する目的地(充電スポット)までの距離とメーターの走行可能距離を比較して、なんとかたどり着けそう・・・と出発時に計算できても、目的地目前で電欠ということになりかねませんので要注意ですね。 走行可能距離14キロの誤差は大きすぎます。 > 日産 電装設計担当 殿
Posted at 2014/09/28 19:14:09 | |
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